第6話 王とニート(2)

「なるほど、さすが星10の冒険者だけの事はあるな、やはりそなたに頼むのが1番良いだろう」


「はい?」


何やら嫌な単語が聞こえたんだが?


「今日そなたを呼んだのは頼みがあったからなのだ」


「えーと頼みって言うのは?」


「うむ、この度隣国の王子と我が国の姫の婚姻が決まってなそなたには姫の護衛を頼みたいのだ」


「あーはいお断りします」


「そうかそうか……ってえー?いやいやそこは分かりましたって受ける所でしょ?」


「いや、魔法書の執筆が忙しいんでマジ無理です」


「いやいや、王様が直接お願いしてるんだよ?そこは空気読もうよ」


「だいたい会った事もない姫様の護衛とか荷が重いですって」


「いや?姫にはもう会ってるぞ」


「はっ?」


「エレーナ姫入って来なさい」


「はい、お父様」


ん?聞き覚えのある名前と声が聞こえたきがしたんだが…

そう思って振り返った俺の目に飛び込んできたのは綺麗なドレスを身にまとったエレ ーナさんだった


「エレーナさん?えっ?えー?エレーナさんお姫様なの?」


「すみませんタケルさん」


すると王様が


「この国の王族は15歳になると市民の暮らしを知る為に市民に紛れて仕事をしながら生活する事になっててな私も15からギルドに入って冒険者をやっておったあの宿屋は私が冒険者をしていた時世話になっていた宿屋でな、そんな訳でエレーナの事を面倒見て貰っていたのだ」


「どうだね?これでも姫の護衛を頼めないかね?」


クソ、まさかこんな展開になろうとは、適当に断わるはずが自分の発言のせいで断りずらくなってしまうとは



「あーはい、わかりました今回は特別にお受けしますがその代わり今後はたとえ王様でも個人的な依頼は一切受けませんのでご了承ください」


すると王様が


「うむ、了解したではエレーナの事よろしく頼んだぞ」


「もちろんお受けしたからには全力でお守り致しますよ」


「それで出発はいつになるのでしょうか?」


「急で申し訳ないが明日なのだそなたも準備が必要だろうから今日はもう宿に帰って準備を整えて明日出発して貰いたい」


「わかりました、それでは私は失礼致します」


そう言うと俺はそそくさと王宮をあとにし宿屋まで送って貰った


宿屋につき部屋に帰ると自動書記を止めるのを忘れていたせいで部屋中に紙が散乱していた一応ページ数も書き込む様にしてはおいたが枚数が多すぎてこちらは依頼が終わってから作業する事にした


しかしまさかエレーナさんがお姫様だったとは…


とりあえず明日の準備を整えてすぐに就寝した













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