第3話 異世界ニート宣言
っとまぁそんな感じで異世界での生活が始まった訳だが気がつけば異世界デビューから早1年がたち最初こそ手こずったギルドクエストも今ではチート能力のお陰でほぼ全てのギルドクエストはソロでこなせてしまう様になってしまった。
ギルドカードのランクは最高の星10になってしまった星10はこの世界でも数える程しかいないらしい。
おかげで今やギルドだけでなく街でも有名人だ、まぁその甲斐あってかエレーナの宿屋も繁盛している。
今ではギルドクエストだけでなく商売にも手を出している、と言っても実際に店で商品を売るのではなくアイデアを出した商品の利益を貰う形だこれが以外といい収入になっている。
そしてギルドクエストやアイデア料で貯金額も大した額になっている。
そして俺は思った、これだけの貯金があればしばらく何もしなくていいじゃないかと。
金があれば宿屋なら何もしなくて飯が持って来て貰えるじゃないかと。
そうと決まればやる事は1つ、まずギルドに行ってしばらく仕事はしない事を報告しよう。
っとまぁギルドの前まで来たのはいいが流石にどう伝えるべきか悩む所だいきなりしばらくクエストをしないと言ったら確実に反対されるに決まっている。
何かいい案はないか考えていたら後ろから声をかけられた。
「あら?タケルさんギルドに用事ですか?」
振り返るとそこには荷物を抱えたギルドの受付の女性が立っていた。
「あっこんにちは、買い物ですか?」
「はい、ギルドに初心者の方も増えたので新しい魔法書を買いに行ってきた所です。」
なるほど、最近ギルドにある本棚がやけに寂しかったのはそう言う事か。
たしかに初心者は戦闘を有利に進める為にもまず魔法をいくらか勉強しなければならない、必然的にギルドの本棚にある魔法書は初心者にとってはありがたい物だろう。
まぁ俺の場合は神様から貰った本にわかりやすく魔法の使い方から種類別に使える魔法の内容まで説明がのっていたので必要なかったが。
一度試しにこの世界の魔法書もいくつか見てみたが神様から貰った本が一番わかりやすかったこの世界の魔法書は魔法名と簡単な説明だけが書いてあるだけのものがほとんどなのだ。
そこで名案を思いついた、魔法書を作る為と言う理由でギルドをしばらく休む事にしよう。
「あのー大丈夫ですか?」
「あっすいません、ちょっと考え事していて」
「それより荷物重くないですか?俺が持ちますよ。」
「大丈夫ですよ。」
「持ちます、持ちますちょうどギルドに用事があるんで。」
「そうですか?じゃあお言葉に甘えてお願いしちゃいますね。」
女性から荷物を受け取ると俺は一緒にギルドへと向かった。
ギルドに着くと荷物を運び終えた俺はすぐさま受付に向かい魔法書を執筆する為にしばらく休む事を伝えた。
すると思っていたよりもあっさりと了承されてしまった。
宿屋に帰り部屋に入るなり俺は
「よっしゃー今日から俺は働かないで生活する。」
「俺は今日からニートだー。」
一人部屋ニート宣言をする俺であった。
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