2023年12月18日──おにぎり欲が高まる

 唐突に食べたくなりました。


 基本がパン食の、黑の世界なので!


 材料はあるけど、まだまだ需要が少ないと言うことから!!


 僕は! 唐突に食べたくなったのでありまする!!



「……オニギリってなんだ?」



 すべきことを全部済ませてから……僕は、クラウといっしょに中層の厨房に突撃して、イシャールさんに頼み込みました!!


 そして、僕が食べたいものを言うと当然疑問が返ってきましたとも。



「簡単に言いますと、ウルス米をメインに使う主食です」

「……粥か?」

「いえいえ。煮ると言いますか、炊いたウルス米を塊にして食べるんです」

「……はあ?」



 これだけ説明してもわからないのは当然なので、実際に作るしかない!


 幸いなことに、ウルス米こと白米の備蓄はあったので使わせていただきます!



「お水に浸して、濁った水を捨てて」

「ほう?」



 ガシガシ研いで、また水を入れては捨ててを繰り返し。


 給水は省いて、鍋に入れ、水をヒタヒタにさせたら蓋をして……沸騰とかに気をつけたら、あとは炊き上がるまで待つ! 焦げ付かないように気をつけて……ご飯の炊ける良い匂いがしたら、火を止めて蒸らす。


 そうして……艶々のお米が出来上がったら!!



「ほかほかご飯の完成です!」

「……これが飯?」

「蒼の世界……僕とファルミアがいた国では主食なんですよ」

「……ほぉ」



 食べていいか聞かれたので、ここで最初の目的!


 塩を借りて、きつめの塩むすびを作るのだ!!


 アチアチいいながら握って、出来上がった塩むすびをイシャールさんの手に乗せた。イシャールさんもあつあつ言いながら、けど興味津々で塩むすびを口に入れたら。すぐに『美味い!』と言ってくれました!!



「美味しいですよね?」

「いいな。疲れてたせいか、この塩気にほのかな甘みが嬉しいぜ。こりゃ……まかないにいいな?」

「塩味だけじゃなくて、魚の塩焼きをほぐしていれたり……具材は、ピッツァに並ぶくらい種類豊富ですよ」

「教えてくれ! カティア!!」

「はい!」

「なんか美味しいものの予感!?」

「ラディンさん!?」



 もっと作ろうとしたら、ラディンさんの姿のレストラーゼさんまでご登場となり……そこからは、おにぎりパーティーが出来るくらい、おにぎりをたくさん作ってまかない用に振る舞うことに。


 上層でもエディオスさんが食べたいと豪語したこともあり、皆さんでパーティーにしました。特に、セヴィルさんが塩シャケ風のおにぎりを絶賛してくれたので、僕は時々差し入れに行くのはまた別のお話。

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