初めてのメイドカフェ。
数年前、
東京の友達に連れられて
生まれて初めてメイドカフェに
行ってきた時の事。
そこで出されるオムライスが
ものすごく可愛いと聞いたむむは
ルンルン気分でメイドカフェへと
やって来ました。
友達と一緒に入り口から店内に入ると、
可愛らしいメイドさん達が
「お帰りなさいませ♪ご主人様☆」
とこれまた可愛らしい声で定番の台詞を
言いながら出迎えてくれる。
…うむ。
苦しゅうない。
…ってかむむ、
ここに来るの初めてじゃなかったっけ??
そんな疑問を抱きながらお店に入ると、
むむ達の担当になったメイドさんから
「この空間では
トイレに行く時にはちゃんと
『お花畑に行ってきます☆』
って言うんですよ。」
…とか、メイドカフェならではの
ルールみたいな事を沢山教えてくれた。
…ふむふむ。
何とも徹底されたメルヘンっぷり。
実に素晴らしい世界観だ。
席についてしばらくすると
小さな舞台の上で
メイドさんの歌とダンスが始まった。
可愛らしい歌声に対して
意外と激しいダンス。
むむ達も曲に合わせて手拍子をしながら
ノリノリで見ていると、
むむの後ろの席に座っていた
若い男の人がおもむろに立ち上がり…
両手に数本のサイリウムを持って
定期的な
生で本格的なヲタ芸を見る事が出来た
むむと友達は大興奮!!
メイドさんのショーが終わった後に、
その男の人に
「もう一回やって!もう一回やって!」
とずっとリクエストしていました。
その男の人も、
むむ達のリクエストに答えて惜しみ無く
もう一度見事なヲタ芸を披露。
「いや~、ありがとう。
こんなすごいヲタ芸初めて見たよ。」
むむがそう言うと、
「…おぉ…
俺、女と久々にしゃべったわ。」
と不思議な事を言ってくる男の子。
見ると、その男の子のテーブルには
モデル並みに可愛いスリムなメイドさんが
担当としてついていました。
「いやいや、女の子とフツーに
しゃべってるじゃん。」
むむがそうつっこむと、
「私?
私は
とニコニコしながら
答えるそのメイドさん。
…いやいや!
声も普通に超可愛いし!
絶対ウソやろ。
そう騒ぎ立てるむむ達に向かって、
「本当ですよぉ~
ほら、私がまだ男だった時のプリクラ☆」
そう言って彼女が差し出して来たのは、
今の可愛らしい姿からは全く想像ができないほどにオラついたガテン系のお兄様のお姿。
「いやいや!
フォルムからしておかしいでしょ!?」
「これをどうやったら
そんなに可愛いくなるの!?」
思わず絶叫するむむ達。
まさか可愛いメイドさんが
『男の娘』だっただなんて。
いやはや、やっぱ東京って
本当に色々とすごいんですね。
おとっつぁん。
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