父親という存在。


昔から

『女の子は父親に似ると幸せ』

なんて言われてますけどな。


かくゆうむむも幼少の頃から何故かやたらと父親にそっっくりで。


そのそっくり度は

たとえ母親と二人で歩いていていても

『えっと…お父さん似…?』

と言われてしまうほど。


…いやいや、あんたウチの父親の事、

知らないでしょうが…


って思わずツッコミたくなっちゃうほど高いシンクロ率を誇っております。


…むしろオカンとはそこまで似てないんかいって言いたくなりますけどね。


ま、そこは事実なので

否定なんかできないワケで。


つまりむむは父親に似すぎて

オカンには似てる要素が

全くと言っていいほどないんです。


そんなある日、

学校にいるむむを父親が

車で迎えに来る事がありました。


車を置いて、学校の入り口へと歩いて

近づいてくるむむの父親を

たまたま窓辺に腰かけて2階から外を眺めていたクラスのギャル子が見つけて

教室中に響き渡るくらいの大声で

言いました。


『おい!むむ!

お前のクローンが迎えに来とるゾ!!』


…と。


いやいや、

確かに似てるけど

クローンとはなんじゃい。


あまりのそっくりさに

何かの組織が遺伝子をいじくりまわして

作り出した生物のような扱いを受けてしまったむむ山家でしたとさ。


…にしても、

むむの父親を初見だというのに

ギャル子のヤツめ…

よくぞ親子だという事が分かったな。



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