残酷な脂肪のテーゼ
地方のお店に転勤しました。
都会じゃないところで暮らしたことがある人にはわかると思いますが、田舎は自家用車がないと不便を通り越して生活に支障をきたします。
基本的にコンビニだって車で行きたくなるような距離にあったりします。
バスは一日に何本もありません。
いや、私が当時住んでたところはもうちょっと多かったですけど、最終バスの時間はあまり遅くはなかったし。
というわけで、通勤と休日の買い物の往復分、歩く時間が減りました。
でもって、転勤先は田舎なので閉店時間が早かった。
仕事が休みの日に遅い時間に呼び出される可能性がないってことで、夜は安心してお酒が飲める。
ま、出勤の日は定時上がりなんてできなくなりましたけどね。
その街には美味しい地酒がありましてね。
人づてにそのお酒の正規取扱店的なお店を教えてもらって通ううちに、お店の冷蔵庫には列んでない時にも「ありますか?」と訊くと店の奥から一本出てくるという常連扱いになりました。ありがたいことです。
で、遅い時間に帰っても帰り道でスーパーに寄って見切り品の惣菜とか買って、それをつまみにお酒を飲む生活。
あ、妻が用意したご飯もしっかり食べつつね。
さらにその街のラーメンは美味しかった。
知る人ぞ知る、ご当地ラーメンがあった。
うっかりすると休日の昼に2軒行ったり。
生活のリズムが変わるのと一緒に食べ過ぎの習慣が復活してしまったわけです。
年に一度本社に出張する用事があるのですが、転勤して何年目だったか……、一年ぶりに会う元上司、同僚、一緒に働いてはないけど他の店舗で同じ業務をやってる顔なじみ――あらゆる人に言われました。
「太ったね」と。
体重は自分史上最高の86kgになっていました。
買い替える仕事用のズボンのウェストは……うん、1mにはならなかったとだけ言っておきます。
また万一の冠婚葬祭に備えなければ! と決意しました。
ちょうどそんな時にベストセラーになった本がありました。
『いつまでもデブと思うなよ』岡田斗司夫
https://bookmeter.com/books/580999
本の帯、ダイエットに成功した岡田斗司夫を横から撮影してる全身写真、はいてるズボンはかつて太っていた頃のもので、そのウエストをピーンと伸ばして、どれだけ痩せたか見せつけるような写真、広告で見た覚えないですか?
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