第7話 好きだから心配

<花咲澪>

季節は過ぎて夏になった。

夏かぁー。

もうすぐ夏休みだけど正直楽しみじゃない。

だって、零が1週間もいないからである。零は部活に入った。全部活から「ぜひうちの部活へ!」と来ていた。そりゃあ、能力を持たずにそれだけ運動神経よければ誘いが来るわけだ。

「俺はバスケ部にするけど澪は?」

「んー決めてない。」

「園芸部にすれば?澪、植物好きじゃん。」

「そうしようかな」

零はバスケ部、僕は園芸部にした。

そこから数日、零から次の試合に出れると聞いた。

調べて分かったんだけど、太陽の星学園は強豪校らしい。

それなりに人数は多いし、練習はきつい。だから、零が試合に出れるのは嬉しかった。

その試合と、合宿で零は1週間いないのだ。

零がいないといろんな意味で心配。

零は身長が高くてカッコイイ。今年、零目当てでバスケ部のマネージャーになった人は多い。誰かに澪を取られそうで怖い。

最初は気持ちを捨てようと思った。でも、やっぱり好きでどうしようもなかった。

―――好きだから心配

零。合宿なんか行かないで。一人にしないで。

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花咲く思い 螢奏 @aozolaoka

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