6
本によるとこの世界は5つの大陸に分かれているらしい。
そして大体5つの種族がいてその大陸を支配しているらしかった。
他にも少数だが民族?的なのがいるらしいけどそれは置いといて。
まず北のリュート大陸、ここには龍人族がいてその大陸を守っているらしい、基本的に他の種族との関わりがなく、自分達の大陸に引きこもってるらしい。
非常に戦闘力が高いらしく、自分たちが崇拝する竜(やっぱりいるらしい)と共に暮らしている。
南にはウェルト大陸があるがそのほとんどが海で大陸ってのが正しいのかわからんが海人族が治めているらしい。基本的に人族と仲がいいらしいが、海を荒らされるとすっごい怖いらしい。
大陸ごとに海で仕切られているので海人族は敵に回したら包囲されて終わりだな。
東にはフォルス大陸があり、そこでは獣人族が治めているらしい。森が多く、その森の中での獣人族は無敵と言っていいほど強く、攻め込むのは容易ではないらしい。基本的にどの種族とも分け隔てなく接するようだ。
これは、予想してた。てゆうかお父さんの部下にも獣人族がいて犬耳としっぽがある男の人だった。非常に悔やまれる。この時代に写真や本に絵を描くなんてことが出来るはずがなく絶対にいるであろう猫耳の女の子を見ることができないのが非常に悔やまれる。でもいるとわかったら会いにいくしかないよね。
だって男のロマンだし。
んで西にヒューズ大陸、我らが人族の治める大陸だ。大陸的には一番大きいらしく人族は数が多いらしい。なのでほかの種族とは違って内戦が勃発しまくってるらしい。どこの世界でも人ってのはかわらんね。
デカすぎてどこに何があるのかわからんが本の題名通りに結構詳しくのってるらしかった。
最後に中央にポツンとどこぞの竜の王がいるような大陸、アラジー大陸には魔族がいるらしい。
やっぱいるのか魔族と思いながら説明を聞いてるととても強く残忍で他の種族と敵対してるらしかった。
大体魔族ってこんなもんだよな。
そんでちょっと重要な情報が出てきた。
「私たちが住んでるのがここでちゅねー。アトラス王国の外れの村のココリ村でちゅよー。」
「もっともっとー!」
「わかりまちたよー。…おもしろがってるってどういうことなの?変な子…。」
聞こえてんぞお母様。いやそこはいいけど俺の名前にもアトラスついてたよな。
てことは俺王族なの?いやでもそれならこんな外れの村にいるわけないしな。スネークしてた時に外覗いてるけど田舎だもん。家と畑しかなかったわ。
多分一応名前は継いでるけど位的には低いんだろうな。どっちが名前引き継いでるのかしらんが、両親ともに冒険者やってたくらいだし、従兄弟くらいか。
「たのしかったー!」
「それはよかったでちゅねー!」
「こんどはあれー!」
「また今度読んであげまちゅねー。…魔法書って本当に変な子。」
大体のことがわかったから早々に切り上げて次は魔法書を狙ってみたけどダメだった。
まぁ焦ることはないな、うん。切り替えが大事だ。次にやれることをやっていこう。
ちなみにだが本を読み聞かせてくれてる間に字が読めるようになってた。さすが言語理解様やで、役に立つ。
ハイハイも慣れてきたので次は自分の足で歩くことにしてみる。
これが結構難しく生前?当たり前のようにやってたことが考えることによってうまくできなくなってしまったのである。
ブラインドタッチをどうやってんのって聞かれたときに説明しづらいのと一緒な感じ。例えが悪い、29点。
とにかく四苦八苦しながらよちよちと歩けるようになった。その間はずっと歩くことに集中していたので他のことはあまりやっていなかった。
歩けるようになったらもう止められなかった。
まず見つからないしな、さすがに自分の家の庭よりも外に出るなんて暴挙はしなかったがとにかく動き回った。
字も読めるようになったので自分で魔法書を引っ張り出し、スネークしながら庭に出る。
家の中で魔法ぶっぱなすとか正気の沙汰じゃないしな、よくお母さんは水魔法ぶっぱなしてたけど。
そういえば、おねえちゃんも魔法使いを目指しているらしく、お母さんに講義をよく受けてた。
ニコニコしながらその傍らでなんにも知らないですよ、すごいことしてる!みたいな顔でその様子を見ていたので大体魔法に関してはわかった。
あとは独学でやっていくことにする。
まず魔法は意識を集中させ魔力の流れ的なのを操作し詠唱と共にその形を整え表に出す。
大体こんな感じだった。
例えば、目の前に水を出したいとする。
水よ出ろと念じながら詠唱をする。水魔法なら「清き清浄なる水よ、我に力を与えたまえ。」みたいな。この詠唱は人それぞれみたいでさっきのはお母さんのやつ。おねえちゃんは「大地の底に眠る清き血筋よ、個である私に力をお分けください。」って言ってた。長いし変に丁寧。
多分自分の能力によって詠唱を変えたり出来るみたいだった。
今のが詠唱の前半、その次に「ウォーター」とか「ウォーターカッター」みたいなのをつけると形が変化する。
この最後の部分に魔力を込めて形を作るんだけど、やっぱりむずかしい。
例えば水をただ手のひらから出すなら手をかかげて「ウォーター」って念じながらその量に関する魔力を込めればいい。
込めれば込める分だけ出るみたいで一瞬で庭の一部が池になったけど魔術偽装と情報操作で最初からあったようにしたから問題なし。
これを「ウォーターボール」にすると、まず水の量から始まり、密度、飛んでいく速度、爆発範囲、回転率とその他もろもろの制御が必要になってくる。
これらひとつひとつに魔力を込めて初めて「ウォーターボール」の魔法が完成することになる。
試しにMPをぎりぎりまで使い切って「ウォーターボール」を作ったけど凄まじかった。
まず大きい、デパートの上に飛んでるバルーン並の大きさでぎっちりと水が詰まっており、すっごい回転してた。
慌てて上空に超スピードで飛ばし拡散させたけどここら辺一帯に雨が降った。
さすがに危険過ぎたので以降は少しずつ水を出したり、火でそれを蒸発させたり、土で小山を作ったり、その土を風で飛ばしたりと本を参考にしつつ独学で鍛錬していった。
そんな時にふと、
(そういえば同時に魔法って使えるのか?今まで一個ずつしか使ってなかったがちょっとやってみよう。)
と思い立ちすぐに特訓を始めたがこれが難しい。
魔法には集中することが必要なので水をでろー、と念じながら火よでろー、と念じるのだ。
これは失敗の連続だった。必ずどちらかが先に出てそれが止まると次が出るというふうに同時ではなく順番に出てる感じだった。
だがあっさりとこれは解決した。
ちょっと諦めつつ水と火よでろー、と念じただけで同時に出たのである。
【習得:展開魔法 説明:二つ以上の魔法を同時に使う。】
パッシブがいるのか、結構難しいんだろうなこれ。お母さんも持ってなかったし。
とか思いつつ水を出しそれを火で蒸発させるのを繰り返し行い。訓練を進めていった。
目指せ極大魔法!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます