古傷
@minato_hotaru
第1話
過去に置いて来たはずの想いが
延々と生き抜いて蘇る
誰かが蒔いた白い花のように
今も時々あなたの夢を見る
たくさんのトランプを持った
あなたの最後の切り札は何?
ガラスのコップで手を切った時
割れてしまった破片を集めて
あなたの心を突き刺そうとした
私にも理性が残っていた
寝起きの汗は冷たくて怖い
私はまだ人間でいられるから
あなたを愛して憎んでいるよ
貰えなかった切り札のカードを
王冠のように乗せて歩く人
私には立ち向かう術もなく
あなたが選んだ未来と別れる
目に見えない場所の傷は
放っておいても治るだろうか?
胸の奥にしこりが出来て
炭酸で溶けるようなマジックを
コカコーラが開発したら
喉の痛みなんてすぐに忘れる
古傷 @minato_hotaru
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます