## 第4話 新しき問題
誰も会社に来なかった。
エンジニアたちを自由にさせてはいけない。かといって縛りすぎてもいけない。
試行錯誤の末、我々には分かった事がある。自宅勤務であろうが社屋であろうが、「頼んだ投稿は一日に一度が限度」であること。そして、人的資源らは、言ってしまえばわがままであり、誰一人として、
「あなたとジャバ、今すぐダウンロー
ド」
と素直に投稿する者はいない、ということである。しかも継続的に。
エンジニアらは「ジャバ」「ダウンロード」「無料」などと投稿するのみであった。
何も変わらない。
精鋭n名の人的資源とは何だったのであろうか。よりすぐるための、すり鉢状空間での死闘の意義とは。
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会議。
「前向きに考えよう。エンジニアらはジャバできている。」
こう放ったのは「ジャバ組」の一人であった。各員の端末に輝く文字列は、HTML/CSSレベル3によって、きらびやかに、かつ立体的に装飾されていた。会議用アプリケーションは自由に文字列を飾ることができないはずである。その分の説得力は増していた。
エンジニアらは「ジャバ」「ダウンロード」「30億のデバイスで動く」などと投稿できているのであるから勝ったも同然である、そのような主張に思えてくる。
新たな問題はこうなのだという。「いつ」「どこで」「誰が」「何を(1フレーズ)」投稿するか、また(可能な範囲で)「何を守らせるべきか」を決めることである、と。
目標は新たに設定され、一日に一度はタイムラインに例のフレーズ、を閲覧者が目にさえすればよいと決められた。例のフレーズとは、もちろん「あなたとジャバ、今すぐダウンロー
ド」という文字列だ。まずは小さく始める。ガレージからスタートアップというわけである。
新たな問題が起こるにいたる背景は、元の問題提議の以前から存在していたように見える。太古の昔から、人類が繰り返し悩んできていたイシューなのではなかろうか。
# あなたとジャバ投稿問題の解決とその実装 トビーネット @tobynet
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