第84話 妙計奇策 みょうけいきさく
「彩矢子…余計なことを…」
わざわざ、下見までしたのだ、あの場でさらってしまえば良かった。
今になってはそう思う。
遊びが過ぎて、後手に回ってしまった。
(血の繋がりってやつか…それとも母性か?)
自嘲気味にフハハと笑い、どこかに電話を掛ける。
「俺だ…
スマホを胸ポケットに収めて、地下へ向かう。
(
「にしても8機とはね…1晩でよくも手配したものだ、サクラか…優秀じゃないか」
サクラは、可能な限りチャーター機を手配していた。
飛行機に限らず、車・船もだ。
どれに乗っているか解らなくするための時間稼ぎ。
日本に子飼いの部下のいない
エレベーターを降りた
「おはよう、よく眠れたかい?
「………」
「大分、弱っているようだ…もはや汗すらかいていないじゃないか?脱水か?」
「……か…が…」
「なんだ?聞き取れないよ」
「バカが!! と言ったんだ!!」
「なに?」
顔からサッと血の気が引く
「死ね…下衆野郎…」
メシャッ…潰れたような音がして、ビクッと波打った
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます