第44話 Ruthless Resolution 無慈悲な回答
車が研究所に着くと、
「
ニヤニヤと下卑た笑い顔で近づいてくる。
スッと間に入るサクラ
「亜紀人さまは、すでにNOAの名を頂いている、貴様のようなナンバーズとは違うのだ…下れ」
静かに、それでいて力を込めてサクラが言い放ち
「NOAね…運だけで名乗れるんだな、随分と軽くなったもんだ」
サクラがドンッと
僕は黙って
「俺の細胞を調べてるんだろ、結果は教えてくれよな」
僕は視線だけ
「教えてやるよ…2日後にトレーニングルームを予約しておけ」
「クククッ…誰にも邪魔させないさ」
エレベーターに乗るとサクラが心配そうに聞いてきた。
「構うことはないのですよ亜紀人さま」
「いいんだ…僕も、やられっぱなしは我慢ができない…」
「そんな…些末な事です!!」
「うん…そう思えない自分に嫌気が差すよ」
その後は無言のまま、応接室のソファに腰かけた。
「なにか飲み物をお持ちします」
「うん」
ハーブティに口を付けると彩矢子が入ってきた。
「おかえりなさい、楽しんできた?」
「あぁ…でも贅沢すぎて疲れたよ」
「風俗嬢には過ぎた扱いだったかしら?」
僕はキッと彩矢子を睨んだ。
「怖い目しないで亜紀人…心配なだけよ」
僕は、乱暴にティーカップをガチャリと置いて部屋へ戻った。
「そんなこと最初から知っている」
そう呟きつつも苛立ち、僕は壁を蹴ってしまう、この感情を彩矢子は知っているのだ、そのうえで僕をイラつかせるために、あえて口にする。
彩矢子は僕の味方じゃない。
ただ必要なだけ…だから僕を嫌悪するだけ…。
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