第1話

転生と言っても、見た目が変わり神聖が弱まるだけで大した変化は無かった。力自体は変化は無く、水も操れる。といっても水は僕、僕は水なので当然なんだけど。


知識については転生する前に神域で人間の事をひたすら勉強したからバッチリだ。一番仲のよかった火の神は「ラークが勉強してる」と涙を流してくれたほどだ!


 今は森の湖の上に立っている。これからどうしよう。とりあえず近くの街まで行こうかな。



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どれだけ歩いたか覚えてないけれど全く街が見えない...上から見下ろしていた頃と違って全体がわからないからうやむやに歩いているだけだしそりゃ着かないよね。


何も考えずに森林を散歩していると、木々が散乱としている空間がそこにはあった、何かが起こったような跡で明らかな違和感が漂っている。よく観察すると真新しい鮮血がポツポツと飛び散っており、僕は少し考えた後...


「まあいいや。いこー」


一歩足を踏み出した瞬間、右横の木の背後から灰色の狼が飛び出してくる、見える数は5。大きな口から牙が見えよだれを垂らしている。


一匹の狼がすぐさま僕に飛びかかり、後ろの四匹は逃げ道を防ぐように僕の背後に回ってきた。


連携が取れる犬ってことはハウスドッグかな。

数匹の群れで襲って来て、風の魔法を使うやっかいな敵...と習った!神聖塾で勉強したかいがあった!



―――でもね、神様に挑むにはちょっとばかり力が足りないよ。



1本が直径1mを越える水の槍を周囲に召喚し、ハウスドッグの喉元を確実に狙い、貫く。1秒もかからず召喚から発射まで終わらせ確実に絶命させる。わんちゃんが反応出来るはずないよね。


気にせずトコトコと僕は歩いていく。

人間になったワクワクを胸に、今日から僕の旅は始まっていく。

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