新たなユーザー層、大量流入中

 今回の本題に入る前に一点、申し上げます。

 今回の更新のために本来書き上げていた内容は全部修正しました。

 

 それはなぜかと言いますと。

 深夜に何気なく『Pawoo』を覗くと、まったく予想だにしていなかった急速な変化に見舞われていたからです。


 絵描きさんとそのファンがゆるやかに交流する日本特有のオタクSNS、という今までの『Pawoo』のあり方を完全に変えてしまうかもしれない。

 そう思わずにはいられないほどに、衝撃的なことでした。


 

 '17年9月16日深夜の1時から2時あたりでしょうか。

 突如としてトゥート(鳴き声。ツイッターのつぶやきに相当)もおぼつかなるほど『Pawoo』の挙動が重くなりました。


 深夜といえばむしろ軽快に動作するはずなのにどういうことなのか、とその時アクティブに接続していたユーザーは混乱していたに違いありません。



 しかし、原因はすぐに判明します。

 これまでと明らかに違うユーザー層が一気に流入してきたことは誰の目にも明らかでした。


 ローカルタイムラインに突如として溢れかえる『簡体字』。

 

 これだけ言えばもうおわかりでしょう。

 さながら『爆買い』目的で日本へどっと押し寄せてくるがごとく、中国人が殺到したのです。


 

 どうやら中国版Twitterとして多くのシェアを獲得している微博(Weibo)で『Pawoo』が話題となり、どっと押し寄せてきたということらしいのです。


 1時間で数十人が増えるという感じであった『Pawoo』のユーザー数の増加が、一気に千人近くにまで加速したのです。

 深夜ですよ、深夜。しかも国土が広いとはいえ時差がそれほどあるわけでもない近隣の国ですから、むこうも普通に夜なわけです。そこを踏まえて考えますととんでもない増え方だと思うのです。


 おかげで深夜にもかかわらずpixivさんはサーバーを緊急増設せざるを得ないほどの対応に追われます。

 25万人突破したばかりだというのに『Pawoo』人口は26万人台にまで膨れ上がりました。

 

 中国のマンパワーしゅごい……



 『Pawoo』のみにアクセスが殺到したのはマストドンのインスタンスのひとつとしてではなく単体のサービスであるかのように広まったからのようです。

 さながら第1次マストドンブーム時に欧州圏だけで細々と運営されていたところに日本人が大挙して押し寄せ、実質的にマストドンイコール日本人向けのSNSへと変容していったことを思い起こさせます。


 しかしまさかそれを日本人もまた身をもって体験することになろうとは、さすがにまったく予想できませんでしたね。

 


 しかしなぜ急に中国で話題になったのか?


 ITmediaさんのこちらの記事を見ていただきたいと思うのですが

(http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1709/16/news015.html)


 今後も検証が必要でしょうが現在取り沙汰されている要因としては、どうやら微博の規約が変更されたことに反発した中国の絵描きさん達などの間で新たな移住先を探していたところで『Pawoo』に注目が集まったのではないか――ということのようです(現在は騒動を承けて規約が見直された模様です)


 Twitterの凍結騒動をきっかけに『Pawoo』利用が急拡大した第2次のマストドンブームと似たような経緯があるわけですね。

 

 深夜の流入が朝になって落ち着くのか。

 それともさらに中国ユーザーの流入が加速していくのか。

 そして中国人の激増を日本人ユーザーが受け入れていけるのか。

 

 今回の「微博難民」流入騒ぎが今後の『Pawoo』の発展を見ていく上で重要な分岐点になったような気がしています。



 これを書いている早朝5時台は現在はまだ変化に気づいていない人が多いということもあるでしょうけど、ほとんど反発も見られず歓迎ムードのお祭り状態ですが……

 起きてからまた様子を見ていけたらと思います。


 え? 寝ろって? そうですね、はい……

 でも、鉄は熱いうちになんとやら。あともう少し……

 


 なお「中国語でローカルタイムラインが溢れかえるのはイヤだ!」という方は、「ユーザー設定」から言語の「除外する言語」ボックスの「中文」にチェックを入れて「変更を保存」をクリックすれば、ひとまず中国語を非表示にすることができます。


 いやそれならいっそのこと『Pawoo』から別のインスタンスに移るよ、という選択肢を取ることもできるでしょう。


 国家そのもののあり方はともかくとして私は中国人に悪感情はありませんが……


「異国の人に気を遣うのは落ち着かない!」


とお感じになる方もいらっしゃるでしょう。

 共存していくのがベストなのでしょうけど、異国の交流となると綺麗事だけではすまないでしょうから、イヤな思いを抱えたまま無理して同じインスタンスにいることもないと思います。

 所属先の選択肢をマストドンという広い枠組みの中にいくつも抱え込めるのが、「分散型SNS」とされるマストドンの強みなのですから。


 まさかこんな形でマストドンの強みを再確認することになろうとは……

 ともあれ、ひとまずはこれで。

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