第11話
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ぁ~っ、死ぬかと想った。
ボクは屋上でバーベキューグリルに火を
料理の準備は整ってるから、あとはお客さんが来るのを待つだけなんだけど。
上樹先輩たちは、もう来てるし。
あとは
あいつは昔っから、ちょっと時間にルーズなんだよな。
「始めようぜローリー」
お前、今日泊まる気満々だな。
「そうらアキロー。始めちゃえ」
河童小娘。
お前まで、一緒になってなにしてんの。
マシキュランのイメージ投影装置で、普通の女の子に変身した河童小娘は、か~な~り可愛い。
うん。
やっぱり肌色は偉大だ。
重要なファクターだ。
緑黄色野菜と抹茶アイス以外で、あの色を美味しそうな色とは思えないしね。
「あ~、も~、お前等も少しは手伝えよ」
「なんだと~、オレらはお客さんだぞ」
「だぞ~」
河童小娘。
お前は分かる。
でも、嘉藤。
お前はお客さんって柄じゃない。
「
酒蔵から
「そうだな。そこに置いておいて」
と、ボクはプールサイドを指差した。
アルコール度数がバカみたい高いから、火の側には起きたくない。
「あら凄いわ。八醞酒ね」
薫りを嗅いだ上樹先輩が、すぐに気づいた。
さすが異世界のアルファ級モンスターハンター物知りだ。
「おい暁人。これ何の肉た?」
創先輩が皿に盛られた塊肉を見て驚いてる。
ムフフフフ
それはですね。
「あらグリフォンの肉ね」
早々に見破られた。
そりゃないよ上樹先輩~
「グリフォン?
「肉質は、かなり硬いんですけど、食えますよ。かなり美味いです」
さらにドライエイジングで熟成させてるし。
アミノ酸が増えて、もっと美味しくなってるはず。
「グリフォン? まじか!?」
嘉藤が食いついた。
「どこで手に入れたんだよ」
「ちょっと前に部屋に乗り込んで来たんだよ」
「グリフォンが? お前の部屋に?」
「そーだよ」
「なんで、そんな面白いこと、オレに教えないの」
いや教えるもなにも、教えようが無いじゃん。
異世界のことが認知されてないんだから。
って、お前馴染みすぎ。
適応力高いよな~
「おーい暁人、来たぞ」
花束と紙袋に包んだウィスキーを手に、師村がやって来た。
「エレベーターフロアーどったの?」
聴いてくれるな、ボクが壊したんだ。
「ちょっとな」
「瑠璃先輩、お久しぶりです」
そういってハグをした師村が、上樹先輩に花束を贈った。
昔っから女の扱いがスマートだよな、師村は。
花束と酒瓶を同時に持ってさまになるし。
イケメンって得だよね。
「
「創先輩。今日は飲みますよね」
師村がウィスキーボトルを片手で持ち上げながら言った。
「もちろん。
「中元は後から合流するってさっきメールがありました。
それ洒落になってない。
「和弥くん。紹介するわね。私の妹の
「はじめましてなのじゃ」
イメージ投影装置で黒髪に黒い瞳になった琥珀さまが、変な言葉遣いでぺこりと頭をさげた。
師村が眼を見開いて、琥珀さまを見てる。
あ、これマズいヤツだ。
黒髪に変身した琥珀さまは、師村のドストライクだ。
そーいや、あいつも上樹先輩のこと好きだったよな~
案の定、パーティーは荒れた。
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