第354話 大学生編「委員長ルート(前編)」
カランコロ~ン♪
「ありがとうございました♪」
(あー、忙しい忙しい! だけど、バイト頑張ってお金稼がなきゃ♪ だって、もう直ぐクリスマスだもんね♪ 今年は彼ぴっぴと過ごす初めてのクリスマスだもん! 彼ぴっぴへってばロレックスの時計が欲しいって言ってたからプレゼントしてあげるんだ♪ それに、高いディナーの予約もしちゃったからね♪ ミュージシャンの夢を追いかけている彼のためにも私がバイトして支えてあげるんだ♪)
「いらっしゃいませー♪」
「モモ、ここで皆と集まるのも随分と久しぶりね♪ 高校を卒業してから会ってないから……一年半振りくらいかしら?」
「そうだねー♪ サクラも委員長も、別々の大学に進学しちゃったからね。あたしもサクラと会うの久しぶりで嬉しいよー♪」
「モモ、私もよ♪ でも、まだ委員長が来ないのよねー? 妹ちゃんは遅れるって連絡があったのだけど……」
「まだ集合時間になったばかりだし、連絡が無いってことはそのうち来るんじゃないのかなー? 一応、他に誰が来るんだっけ?」
「私とモモ以外には委員長と安藤くんの妹さんね。ウフフ♪ 今日はクラスの集まりというより、本当は『委員長と安藤くんの進展を根掘り葉掘り聞き出そう』という趣旨の集まりですもの♪」
(それに、妹ちゃんも委員長を呼びだすための協力者よ♪)
「アハハ! サクラってば本当にそういう話好きだよねー♪」
「あら、モモだってそうでしょう?」
(まぁ、委員長には『久しぶりに高校時代仲の良かった三人で近況報告でもどうかしら?』くらいにしか言ってないけどね♪)
カランコロ~ン♪
「二人ともゴメンなさい。少し遅れたわ……」
「委員長、久しぶりね! 時間は気にしなくても全然大丈夫よ♪」
「委員長、久しぶりだねー♪ 委員長が遅れるなんて珍しいけど何かあったのー?」
「ええ、実は安藤くんが……」
『安藤くん、起きなさい! 貴方、お昼から大学の授業があるはずでしょ? そろそろ、起きないと授業に間に合わないわよ?』
『う、うーん……委員長、ゴメン。あと五時間……むにゃむにゃ……』
『ふざけたこと言ってるんじゃないわよ! 五時間も寝たら夜になっちゃうでしょ! 今日は私も朝倉さん達と会う予定があるんだから、のんびりしてられないのよ! 早く起きなさい!』
「――てな、感じで安藤くんを起こして大学に行かせるのに時間を食らったのよ……」
(まったく……あの男ってば、このわたしが起こさないといつまでも起きないんだから!)
「え、えっと……つまり、委員長の話をまとめると……」
「委員長って、安藤くんと同棲でもしているのかなー?」
「そ、そんなわけないでしょ!?」
(わ、わたし達まだ大学生よ!? 何でそういう話になっているのよ!?)
「だって、朝から二人一緒の布団で起るなんて……」
「もっのすっごい! ラブラブだよねー♪」
「ち、ちち、違うわよ!! べ、別に、一緒の布団で寝てるなんて一言も言ってないでしょう!? そ、それに『同棲』しているわけじゃなくて……」
(だって、同じアパートとは言え、わたしが住んでいるのは安藤くんの隣の部屋だから……『同棲』ではないわよね?)
「これは……安藤くんが大学に入ってから一人暮らしを始めたのだけど、彼の生活習慣があまりにも酷いから……そ、そう! このわたしがお目付け役として、定期的に安藤くんの借りているアパートに『生活習慣のチェック』をしに行っているだけなのよ!」
(だって、安藤くんってば、わたしよりも料理ができるくせに……放っておくと食事はカップ麺で済ませようとするし、洗濯もロクにしないしで……とにかく、本当に酷いんだから!)
「ねぇ、モモ。これって……」
「だよね、サクラ。つまり……」
((なんか、委員長の話を聞く限り……それって――))
「「通い妻……?」」
「違うわよ!?」
(だ、だって……そ、そんなに『通って』はいないもの……)
【次回予告】
「皆、いつも応援してくれてありがとう。委員長よ♪
ついに、来週は皆がお待ちかねの『何故かの』4巻の発売日ね♪ 因みに、秋葉原などの都心ではすでに発売してる書店もあるみたいよ?
もちろん、皆は買ってくれるわよね? クフフ……♪
さーて、次回の『何故かの』は♪」
次回 『何故かの』大学生編「委員長ルート(後編)」 よろしくお願いします!
「じゃあ、いつもの『ペタリンじゃんけん』を始めるわよ。
皆、出す手は決まったかしら? 今日は『グー』を出すかもしれないわよ……?
ペタペタ・ペタりん♪
じゃん・けん・ポン♪」
やっぱり、チョキかも……?
【グー】
「クフフ……皆のコメント、評価、待ってるわね♪」
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