第352話 委員長ルート「お宅訪問」
「じゃあ、委員長。上がってくれ」
「え、ええ……」
(今日は安藤くんの家で勉強会をする日……来年はお互いに受験ってこともあって安藤くんの家で勉強会をすることも珍しくないから、今更緊張するなんて変な話だけど――、
『とりあえず、どんな下着があるのか見ていきましょうか……』
『もし、わたしがこういうのを付けたら、安藤くんは――』
やっぱり『あの下着』を付けている所為か変に緊張しちゃうわね……)
「ん? 委員長、どうしたの? 何か様子が変だけど……」
「い、いいえ! なな、何でもないわよ? クフフ……♪」
(いけないわ。わたしとしたことが少し取り乱してしまったわね。そもそも、安藤くんにそんな度胸があるわけないじゃない。でも、安藤くんの家は基本的にご両親があまり家にいないから、もしかして――)
「お兄ちゃん、お帰りなさい♪」
「おう、妹よ。今、帰ったぞ!」
(――あぁ、無いわね……)
「妹ちゃん、こんにちわ。お邪魔するわね?」
「あ! 委員長お義姉ちゃん! わーい! 来てくれたんですね♪」
「ええ、今日は残念な安藤くんの残念な学力を少しでも上げるために勉強を見に来たの♪」
「本当に、家の残念なお兄ちゃんのためにありがとうございます……。委員長お義姉ちゃん、どうか家の残念なお兄ちゃんをよろしくお願いします……」
「ええ、妹ちゃん。任せて頂戴♪ このわたしがあなたの残念なお兄さんを、わたしと同じ大学に行けるように面倒を見てあげるわ♪」
「……ねぇ? お前達、流石に俺のことを残念、残念って言い過ぎじゃない?」
「仕方ないでしょう? だって、安藤くんの学力は本当に残念なんだから……せめて、褒められるのは数学の成績くらいよ? でも、それだけじゃまともな大学にすら行けないじゃない?」
「うぐぐ……畜生、ぐうの音も出ない……」
「クフフ……♪ だから、わたしが安藤くんの勉強を見てあげるんでしょう? 安心しなさい。せめて、このわたしと同じ大学に行けるくらいには面倒を見てあげるわ♪」
「委員長と同じ大学かぁ……。なんかこのままいくと……俺、今後の人生まで全部を委員長に管理されそうだなぁ……」
「クフフ……このわたしが管理するなら、安藤くんの人生は安泰ね♪ とりあえず、月のお小遣いは二万円よ」
「今より少ないだと!? それで、どうやってラノベを買えばいいんだよ!」
「安藤くん……貴方、一体いつまでラノベを買い続けるつもりなのよ……」
「委員長、何言ってるんだよ? そんなの死ぬまでに決まっているだろ?」
「はぁ……どうやら、安藤くんの『ラノベ好き』だけは、わたしでも管理しきれないみたいね……」
(本当に、どうしようもない男なんだから……)
「…………」
(うーん……お兄ちゃんと委員長お義姉ちゃんの二人は、自分達の会話が将来『結婚』している前提で進んでいるのを気づいているのかにゃ……?)
「とりあえず、お兄ちゃんと委員長お義姉ちゃんの二人がラブラブで妹の私は安心かな♪」
「「ラブラブってどこが!?」」
((べ、別に……そこまで、ラブラブじゃないから!))
【次回予告】
「皆、いつも応援してくれてありがとう。委員長よ♪
待たせたわね。ついに『何故かの』4巻の店舗特典が公開されたわよ。
4巻の店舗特典の内容はこちらよ」
【店舗特典】
・アニメイト様
私服姿の委員長のイラストシート
・ゲーマーズ様
書き下ろしSS入り4Pブックレット【『何故かの』一年生編「夏」】
・メロンブックス様
SSリーフレット【『何故かの』一年生編「秋」】
・電子書籍
書き下ろしSS【『何故かの』一年生編「冬」】
*画像はこちら↓
https://twitter.com/MF_bunkoJ/status/1194170465960550401
「クフフ……見て分かる通り今回の店舗特典はわたし、委員長尽くしの内容よ♪
そして、店舗特典でついて来る書き下ろしSS『何故かの』一年生編「夏」「秋」「冬」はカクヨムで公開された『何故かの』一年生編と4巻を繋ぐ特別なSSとなっているわ。もちろん、各種SSだけでも十分に楽しめる内容になっているわよ♪
だけど、タイトルを見て分かる通り、この特別なSSは「春」「夏」「秋」「冬」と四季をテーマにしているから集めれば集めるほど一年生編の『何故かの』と4巻の内容を楽しめるSSになっているわ♪
え? 四季なのに「春」のSSが無いですって? そ・れ・は……
さーて、次回の『何故かの』は♪」
次回 『何故かの』一年生編「春」 よろしくお願いします!
「じゃあ、いつもの『ペタリンじゃんけん』を始めるわよ。
皆、出す手は決まったかしら? 今日は『パー』を出すかもしれないわよ……?
ペタペタ・ペタりん♪
じゃん・けん・ポン♪」
【パー】
「クフフ……皆のコメント、評価、待ってるわね♪」
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