【一年生編】

『何故かの』一年生編「始まり」



 ~~~~~~~~~~ ピンポンパンポーン♪ ~~~~~~~~~~ 


  今回のお話は『何故かの』本編が始まる一年前、

  安藤くんと委員長、二人の物語です。

  

 ~~~~~~~~~~ ピンポンパンポーン♪ ~~~~~~~~~~ 




「やっぱり、学校と言ったら図書室だよな! 図書室にラノベがどれだけあるかでその学校の格付けが決まるって言うくらいだもんな」


(――と思って、高校入学初日に図書室を確認しに来てみたが、ラノベが全然置いてねぇなぁ……)


「仕方ない。とりあえず、今日はこの前読んだラノベのテーマにもなっていた『嵐が丘』を借りて読むとするか……」


(それにしても、ここまでラノベが置いてないとなると……これは、中学の時みたいに俺が入荷図書の希望で気づかれないようにラノベを入荷させるしかないか?)


「あら? 一人で寂しく本を読み続けていると思ったら、それ『嵐が丘』じゃない? 見た目から溢れる孤独なオーラには似合わず、貴方って意外とセンスの良い本を読むのね」


(ん? これ俺が話しかけられているのか? って――)


「え! 俺、もしかして……初対面の知らない女子にケンカ売られている?」


(誰だこの女は!? まだ入学して自分のクラスで簡単な説明を受けただけだから、俺にまだ知り合いなんて呼べるような相手はこの学校にいないはずだぞ!!)


「……一応、わたしは貴方のクラスメイトなのだけど……覚えてないのかしら?」

「クラスメイト……?」


(そう言えば、クラスで一人一人自己紹介をしたような……。確かその後に、クラス委員とかを決めて――)


「はぁ、本当に覚えてないのね……。まぁ、いいわ。わたしの名前は――」

「そうだ! 思いだした『委員長』だ!」


(なんか『クラス委員なんて面倒な役職に、自分から名乗り上げる変な奴がいるなぁ~』って、見てたのを思いだしたぞ!)


「……名前を憶えているか不安は残るけど……まぁ、それでいいわ」 ← 全ての始まりとなる失言

「そんな委員長こそ、俺の名前を憶えているのかよ?」

「確か……『安藤くん』でしょう? クフフ……大丈夫よ。たとえ、貴方がクラスで一番影が薄いとしても、わたしは自己紹介したばかりのクラスメイトを忘れるようなクラス委員長ではないわ♪」

「一見優しい言葉に見せかけておいて、手紙の中にカミソリを入れるかのように言葉の刃を仕込むの止めてくれるかな?」

「クフフ……大丈夫よ。わたしの言葉は手紙と言っても、不幸の手紙とかチェーンメールに近いものよ♪」

「悪意にしか満ち溢れてねぇ!?」


(え、こいつ初対面のくせに、俺に対して何でこんな悪意に満ち溢れているの!? 俺、何かした?)


「それで、安藤くんは図書室にいるということは本が好きなのかしら?」

「うーん、好きと言われるとそこまで『本が大好き!』ってほどじゃないかな?」


(どっちかというと、俺の趣味は主に『ラノベ』だからな)


「そう、なのね……」

「そういう委員長は見た感じ明らかに本が好きそうだよな?」

「それは褒められているのかしら……?」

「もちろん、俺にとっては誉め言葉のつもりだぞ?」


(だって、三つ編みにメガネとか明らかに『文学少女』っぽいもんな! それに、地味に胸があるのも俺的に高評価だな……。これは『D』はあるんじゃねぇの? 性格は少し、難ありっぽいが……やっぱり、文学系美少女は巨乳じゃないとな!)


(あまり、褒められているような視線には思えないわね……)


「まぁ、いいわ……。確かに、安藤くんの言う通り本は結構好きよ。特に安藤くんが今読んでいる『嵐が丘』とかは実にわたし好みの作品だわ。あとは『風と共に去りぬ』とか『銀河鉄道の夜』も好きな作品ね」

「あぁ、まさに『文学少女』って感じのラインナップだな……」

「安藤くんは違うの?」

「いや……だって、俺は男だし……」


(流石に自分を『文学少女』とは名乗れないなぁ……)


「誰も貴方みたいな『ぼっち』を腐っても少女なんて認識しないわよ……」




その頃……


「へっくち! だ、誰か私の噂でもしたのかな……かな?」 ←腐っているぼっちの少女




「そうじゃなくて、安藤くんは『嵐が丘』を読んでいるくせに、こういうラインナップの本は読まないのかしら?」

「何だそういうことか。でも、俺って読むのは基本的にラノベばっかりなんだよなぁ……。この本だってこの前読んだラノベの題材がこれだから借りて読んでるくらいだし」

「あら、そうだったのね。でも、ラノベでも別にいいんじゃないかしら? ただ対象とする読者層が違うだけで、ラノベも立派な小説だとわたしは思うわよ?」


「お、そうだよな! 何だ委員長って意外と良い奴だな!」


「初対面なのに、何処で『意外』という判断が下されたのかは謎だけど……ただ『ラノベ』ってだけでバカにするほどわたしも視野は狭くないわよ」



((性格は少しだけ、ひねくれているような気もするけど――))



「ただまぁ、ラノベって――」

「やっぱり、ラノベって――」



(――でも、安藤くんとは仲良くできる気がするわね)


(――でも、委員長とは仲良く出来そうな気がするな)



「挿絵があるのが邪魔よね」

「挿絵があるのが良いよな」



((……ん、今なんて言った……?))



「「……は?」」



 この日、二人の芽生えかけた友情は読書性の違いにより一瞬で崩壊した。





【次回予告】


「皆、いつも応援してくれてありがとう。4巻で、きっと……きっと! 表紙を飾る委員長よ♪

 ついに、わたしがメインになる番外編が始まったわよ! 今まで語られなかった『何故かの』一年生の時のお話を期待しててね♪


 さて、今日は皆に嬉しい【おしらせ】もあるわ。それがこれよ!」



何故か学校一の美少女が休み時間の度に、ぼっちの俺に話しかけてくるんだが? 第4巻

https://mfbunkoj.jp/product/321907000787.html

2019年11月25日 発売予定!!



「クフフ……待たせたわね♪ ついに『何故かの』4巻の発売日がMF文庫JのHPで公開されたわ。もう、皆も分かっているんじゃないかしら? この四巻が発売されるタイミングでわたしがメインの一年生編がカクヨムで始まる理由……そう!

 つまり、4巻でこのわたしが表紙になるということじゃないのかしら!?」


「委員長は、死亡フラグというのをご存じでないのかな……?」


「安藤くん!? ちょっと、何で貴方がこの次回予告の世界にいるのよ!」

「一応は俺、腐っても主人公だからね? あと、委員長……そこまでフラグ立てると、いつまでたっても表紙もらえないぞ?」


「ハッ、安藤くんは何を言っているのかしら? このタイミングでいままでやらなかった一年生編をカクヨムでやるのよ。そんなの4巻でわたしが表紙を飾る以外に理由があるかしら? そして、4巻の表紙にわたし以外の有力な候補が――」


「一年生編の話を今までやらなかったのは特に話のネタが無かったからだぞ? あと、4巻表紙の候補なら藤林さんか、一周回って朝倉さんという可能性も……」

「リアルな予想を立てるの止めてくれるかしら!?」


「皆もコメント欄で4巻の表紙は誰になるか予想しよう!」

「しかも、わたしが言おうとしてたそれを安藤くんが言うの!?」


「というわけで『何故かの』4巻は11月25日発売です」

「4巻は3巻よりも書店の入荷数が減るから、できれば書店での予約をしてくれると助かるわ」

「特に3巻を買う時に在庫が無かった。または、少なかった地域の人は事前に予約しておくのがオススメです」

「予約する時は下の画面を書店員さんに見せるといいわよ♪」


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*本書を書店にてご注文の方はこの画面を店員さんにお見せください。


タイトル

【何故か学校一の美少女が休み時間の度に、ぼっちの俺に話しかけてくるんだが? 4】


作者【出井愛】(でいあい)


レーベル【MF文庫J】


出版社【KADOKAWA】


発売日【2019年11月25日】


ISBN

【9784040641904】




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「せっかく、カクヨムで一年生編をやるんだから、4巻の表紙はきっとわたしよ!」

「でも、この一年生編が次回も続くとはかぎらないけどな……」

「一年生編この一話だけで終わりって嘘でしょ!? 次回も続くわよね!?」

「さーて、次回の『何故かの』は?」

「だから、そのセリフを安藤くんが言うんじゃないわよぉおおおおおおおお!」




次回「『何故かの』一年生編」 まだ続きます。




何故か学校一の美少女が休み時間の度に、ぼっちの俺に話しかけてくるんだが? 第4巻

https://mfbunkoj.jp/product/321907000787.html

2019年11月25日 発売予定!!




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*本書を書店にてご注文の方はこの画面を店員さんにお見せください。


タイトル

【何故か学校一の美少女が休み時間の度に、ぼっちの俺に話しかけてくるんだが? 4】


作者【出井愛】(でいあい)


レーベル【MF文庫J】


出版社【KADOKAWA】


発売日【2019年11月25日】


ISBN

【9784040641904】




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