第299話「美少女達は勉強ができない?」


『えぇー、第一審査からとんでもない展開になりましたが、引き続き第二審査に映らせていただきまーす♪

 美少女なら、見た目だけでなく中身も大事! もちろん、学力だって大事ですよね? というわけで第二審査は……【美少女達は勉強ができない?】早押し学力対決です!

 ルールは簡単! 今から国数英理社の中からランダムに五問の問題を出します! 答えが分かった人は、お手元にご用意させていただいたボタンを押して回答してください♪

 問題はどれも高校生レベル! 是非、会場読者の皆さんも一緒にやってみてくださいね~♪

 では、第一問目は国語の問題です!』



第一問【頓知】 デデン! 



『さぁ、この漢字は何と読むでしょう! 分かった人から早押しで――』


 スカーン♪ ← ボタンを押す音です


『おおっと早い!? ボタンを押したのは、なんと謎の美少女Aさんだー!』


「「「うぉおおおおおおおおおおおおおおお!」」」


「…………」 ぷるぷる


(やべぇ、こんな問題があるなら委員長達と会話できるように小型マイクでも用意しておくんだった……。しかし、問題が始まった以上答えるしかない! でも、俺が喋るわけにもいかないから、ここは問題が出た瞬間にボタンを押して後は委員長達が答えてくれるのを信じよう!

 大丈夫、あっちは三人もいるんだから誰かしら答えを知っているだろう)




「――って、えぇえええええええええええ!? センパイってば何でボタン押しているんですか!?」

「マズイわね……。安藤くんってば、わたし達に問題を丸投げするつもりよ……。きっと、これからすべての問題を早押ししてくるんじゃないかしら?」

「委員長センパイそれマジで言ってますか!? アタシ、自慢じゃないですけど、勉強できませんよ!?」

「本当に自慢することじゃないのよねぇ……。因みに、この問題はわたしも分からないわ」

「それって、完全に詰みじゃないですかぁー!?」


(もう、最悪適当に何か言うしか――)


「問題ありませんわ」

「「――え?」」




『さぁ! 謎の美少女Aさんこの漢字の読みをお答えください!』


「…………」


(おいおい、委員長まだか!? そろそろ答えないと失格に……)


『頓知(とんち)よ』

『せ、正解です!』


「「「うぉおおおおおおおおおおおおおおお!」」」


『クフフ……この程度の問題できて当然じゃないかしら?』




「ふぅ……なんとか正解できたわね」

「お姉ちゃんすごい! たまにはやるじゃんキャピ!

「ムフフ、わたくしの可愛いマイスイートエンジェル♪ これでお姉ちゃんの素晴らしさがわかりましたでしょう?」

「ホントに姉ヶ崎先輩がいて助かったわ。流石は受験生ね……」

「うん! だから、お姉ちゃん。残りの問題も当然できるよねキャピ!

「当然ですわ! お姉ちゃん、これでも成績は学年トップですわよ♪

 この程度の問題ちょちょこいですわ!」




『では、第二問! 次は英語の問題! この英文を和訳してください♪』


第二問【Every morning, I have coffee for breakfast.】 デデン!


 スカーン♪


『おおおっと! またもやボタンを押したのはー謎の美少女Aさんだぁああ!』


「「「うぉおおおおおおおおおおおおおおお!」」」


『もぉー! あの子ボタン押すのが早すぎるよー!』

『こんなに早く押すなんてよっぼど英語に自信があるのかにゃ?』


「…………」 ぷるぷる


(委員長、パス!)


『毎朝、私は朝食にコーヒーを飲みます』

『正解です! 謎の美少女Aさん、なんと二問連続正解だぁあああ!』


「「「うぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」」」



『続いて、第三問! 今度は理系女子が有利かも? と言うわけで理科の問題!』


第三問【次の元素記号の中でケイ素はどれ? ①Si ②Li ③Pt ④Zn】 デデンネ!


 スカーン♪


『ななな、なんとー! またまたボタンを押したのは、謎の美少女Aさんだぁああ!』

『上から順に①ケイ素 ②リチウム ③白金 ④亜鉛……よって、正解は①よ。

 ……クフフ♪』

『せ、正解! なんと、この謎の美少女……理系女子でもあるというのでしょうか!?』


「「「ブヒィイイイイイイイイイイイイイイイイイ!」」」



『さて、残る問題はあとわずか……第四問は社会の問題です!』


第四問【第一次世界大戦前後の都市化や工業――】 


 スカッァーン♪


『な、なんとぉおおおおおおお!? ここに来て謎の美少女Aさん、問題文を読み終わっていないのにボタンを押しました!? ほ、本当に正解が分かっているのでしょうか?

 では、答えをどうぞ!』


「…………」 ぷるぷる


(や、やべぇ……ミスって問題の途中でボタン押しちゃったぁああああああああ!? これ、あとで絶対に怒られるやつじゃん! さ、流石にこれは委員長達も答えら――)


『……大正デモクラシーよ』


「…………」 ぷるぷる


「「「……………………」」」 ドキドキ


『せ、正解です!』


「「「うぉおおおおおおおおおおおおおおお!」」」


『因みに、問題は【第一次世界大戦前後の都市化や工業化を背景とした民主主義の風潮のことを何という?】でした!』




「はぁ……まったく、安藤くんてば問題文の途中でボタンを押した時は本気でどうしてくれようかと思ったわよ。……クフフ♪ 後で覚悟しなさい……」

「お姉ちゃんマジでヤバいんだけどぉ~何で分かったのキャピ? しかも、今までの問題も全部正解じゃん!」

「この程度、日頃から予習復習をしっかりやっていれば余裕ですわ! 妹? お姉ちゃんのことをもっと褒めてもいいのですわよ♪

 さぁ、残りの問題も全部このわたくしに任せなさいですわ!」




『では、次が最後の問題です! このまま謎の美少女が全問正解をしてしまうのか? または他の参加者がそれを阻止するのか! 最終問題は数学です♪』


最終問題 デデン!

【袋の中に白玉2個、赤玉3個、黄玉4個の計9個の球が入っている。貧乳Aと巨乳Dがこの順に球を1個ずつ取り出し、取り出した玉は元に戻さないものとする。このとき、A貧乳D巨乳が同じ色の玉を取り出す確率は次のうちどれ?】


 ①1/9 ②5/18 ③6/25 ④35/1296


『最後の問題はまさかの計算問題! それなのに筆記用具はなし! つまり、この早押し問題を暗算で解かなければいけません! しかし、焦れば計算ミスを――』


 スカーン♪


『なんとぉおおおおおおお!? ここでも、まさかの早押し! ボタンを押したのは謎の美少女Aさんだぁああああああああ!』


「「「うぉおおおおおおおおおおおおおおお!」」」




「センパイ何やってるんですかぁあああああああ!? お、お姉ちゃん、答えは!?」

「え、あ……ちょ、ちょっと待ってくださいまし! ま、まだ計算が……」

「もう! お姉ちゃん、マジで肝心な時に使えないんだから、マジで最悪!」

「い、妹ぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」

「委員長、センパイ! ここは適当に――」

「待ちなさい! 安藤くんの反応を待つのよ」


(安藤くんだって、バカだけど馬鹿では無いわ。この短時間であの計算をわたし達が解けるとは思っていないはず……。なのに、ボタンを押したってことは――)



『さぁ、謎の美少女Aさん! 答えをどうぞ!』


「…………」 ぷるぷる


(委員長……お前なら、これで分かるよな?)


「おい、吉田! なんかあの子突然ピースし出したぞ! 俺へのピースサインかな!?」

「ウェーイ!」

「バカ山田! 俺に勝利をささげるピースサインに決まっているだろ!」


「「「いやいや、それは無い……」」」



『クフフ……答えは②よ♪』

『正解! と言うわけで第二審査はまさかの謎の美少女Aさんのパーフェクトでした!』


「「「うぉおおおおおおおおおおおおおおお!」」」




「委員長センパイ、よくあのピースが答えの2番を指しているって分かりましたねキャピ?

「それに、安藤くんがあの短時間で暗算して正解を導き出しているってよく分かりましたわね……?」

「別に、大したことじゃないわよ……。安藤くんの長所なんか数学くらいしかないんだから、この程度やってくれて当然でしょう? そしたら、何かしらの手段でこっちに答えを伝えてくることも予想できて当然よ」


「「なるほど……」」


((この二人は……夫婦なのかな?))




【次回予告】


「皆、いつも応援してくれてありがとうね。委員長よ♪

 今回の問題、皆は解けたかしら? 一問20点の配点だから、コメント欄に何点だったか自己採点してみるといいんじゃないかしら? クフフ……♪

 さーて、次回の『何故かの』は?」



次回「最終審査」 よろしくお願いします!



「じゃあ、いつもの『ペタリンじゃんけん』を始めるわね。出す手は決まった? もちろん、私は決めてるわ。じゃあ、いくわよ? 

 ペタペタ・ペタりん♪  じゃん・けん・ポン♪」 



 チョキかな?



    パーかも?



グーじゃない?




         パーだったりして……

















 今回も『グー』を出すかもしれないわよ……?


















【グー!】


「クフフ……皆のコメント、評価、待ってるわね♪」

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