「書籍版『何故かの』1巻 発売中!」


「朝倉さん、ついに発売したね!」

「安藤くん、そうね!」



「「書籍版『何故かの』1巻 発売中!」」」



「1巻の内容はカクヨム版『何故かの』46話までの内容にプラスで新規の書き下ろしが追加されてるらしいよ」

「書籍版は2巻からwebと話が分岐するらしいから、webと書籍どっちも楽しめる内容になっていて安心ね♪」

「逆に、webと書籍はここまでは同じ話なので、カクヨム版をここまで読んでくれた人は、書籍版を2巻から買っても大丈夫なようになっているよ」

「1巻の内容をカクヨムで読んで、書籍版ルートを2巻から買い始めるってこともできるのね♪」



「『何故かの』が、なろうで連載を始めてから一年と十ヶ月……第一話からありとあらゆるラノベをパロってきたこの作品が書籍化されるなんて……感慨深いものがあるよね!」

「そうね♪ 途中でカクヨムに移ったりといろいろあったけど、まさか私達の『何故かの』が書籍化される日がくるなんて夢みたいだわ♪」


(ウフフ♪ 安藤くんと私の出会いからゴールインまでを書いた濃密なラブストーリー『何故かの』の書籍化……つまり、この本は私と安藤くんとの間にできた子供と言っても過言じゃないんじゃないかしら♪)


「ねぇ、安藤くん♪ 名前は何にしようかしら?」

「『何故かの』じゃないの!? え、タイトル変更とか俺聞いてないけど!?」


(なんか、今日の朝倉さんはやけに上機嫌だな……。まぁ、明日が発売日だし、それも仕方ないか)


(私と安藤くんの子供~♪ きっと、私に似て超美形に違いないわね♪ は! でも、美形すぎてイジメとかあったら……どうしましょう!)


「ねぇ、安藤くん……。最近はウェブ小説の書籍化って結構増えてきたじゃない? その中でウチの子(何故かの)はちゃんと他のお友達と上手くやっていけるのかしら……?」

「ん? ウチの子? んん……?」


(何だ? ウチの子って、書籍版『何故かの』のことだよな? ああ、朝倉さんのことだから好きなラノベを読んでいるときみたいに、感情移入しすぎて書籍化する『何故かの』を自分の子供みたいに捉えているのかな?)


「朝倉さん、それなら大丈夫だよ」

「安藤きゅん! そ、そうよね! だって、私達の子なら――」


「友達なんて、いなくても人間は生きていけるからね!」

「安藤くん!? その考え方はダメよ!」


「因みに、朝倉さんは書籍化する作品に何を一番期待する?」

「そうね~。私はやっぱり挿絵かしら? 書籍化の醍醐味と言えばやっぱり、好きなキャラクターにイラストレーターさんの挿絵が付くのが一番の魅力よね!」

「お、流石は朝倉さん! レジ●ンドノベルを全否定だね♪」

「安藤くん!? 私そんなつもりで発言したわけじゃないわよ!」


(それじゃ、まるで私がどこぞの王女様みたいじゃないのよ!?)


「でも、そんな朝倉さんでも書籍版『何故かの』は満足すること間違いなしだよ! 何故なら、書籍版『何故かの』は通常のラノベに比べて挿絵が多いからね!」

「挿絵が多いというか……冒頭がいきなり漫画になっているあたりイラストレーターさんを酷使しすぎじゃないかしら……。因みに、安藤くんの場合は書籍化作品に何を一番求めるのかしら?」

「俺? そうだね……。俺はやっぱりウェブ版との違いかな?」

「『違い』っていうと……『書き下ろし』とかかしら?」

「うん、それもあるけど他にはストーリーの違いもかな? ほら、ウェブ小説の中にはウェブ版と書籍でまったく展開が違う作品もあるよね?」

「確かにあるわね。つまり、安藤くんは書籍版『何故かの』にウェブ版とは違う話の展開を望むのかしら?」

「ほら、ウェブ小説ってその話が評価されて書籍化ってパターンになるわけじゃん? でも、だからと言ってウェブでの話をそのまま書籍にするのも、せっかくの書籍化がもったいないとも思うし……お金を出して買ってくれる読者の人にまったく同じ話を読ませるのも申し訳ないと俺は思っちゃうんだ」

「つまり、ウェブの話を大事にしながらも、書籍版だけのオリジナリティー欲しいってことかしら?」

「うん! その分、書籍版『何故かの』は書籍化でしか表現できない『何故かの』になっていると俺は思うよ」

「そうね♪ 新規書下ろしもあるし、細かいパロや書籍化の祭に引っかかった部分がウェブ版とは違ったパロや表現になっているから、その違いを探すのも楽しそうね♪」

「うん! ウェブ版『何故かの』がコメディ色が強いのに比べて、書籍版『何故かの』はかなりお上品になっているのも特徴の一つかな」

「じょ、上品……? あれで?」


(それでも、他のライトノベルと比べると『何故かの』って、かなり異端な作品だと思うのだけど……)


「それに、皆に期待して欲しいのは二巻以降の内容だよね。朝倉さん」

「そうね。安藤くん♪ 今回の書籍版『何故かの』は第一部の内容を収録しているわけだけど『何故かの』と言う作品にとって第一部は長いプロローグに過ぎないのよ!」

「作者が最初に考えてた話が第一部までの内容なんだよね。途中で人気が出たから『お、これもしかしたら書籍化できるかも?』とか思って連載用に継ぎ足した話が第二部になるから、話は第二部……つまり、書籍版は二巻の内容から大きく動きだすのさ!」

「ええ! でも、商業作品は悲しいことに必ず次の巻が出るとは約束できないのよね……」

「そうだね。今まで数多くのウェブ作品が書籍化されてきたけど、ウェブの内容を完結まで書籍として発売できた作品はそんなに多くはないよね」

「しかも、次の巻が出るかの判断って発売日から一週間くらいの売上げで決まるんでしょう?」

「だからこそ、書籍化されたラノベは初日からの売上げが大事なのさ『書籍化されたんだ……今度買おう』じゃ遅い! なるべく発売して直ぐに買うのがもっともラノベでは大事なのさ!」


「「と、言うわけで……」」




「「【何故か学校一の美少女が休み時間の度に、ぼっちの俺に話しかけてくるんだが?】

 書籍版『何故かの』をどうか宜しくお願いいたします!」」



「因みに、二巻は桃井さんのファンには必見の内容みたいだよ?」

「メインヒロインは私よね!? 私の出番は!?」



 スカーン……



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