第181話「朝倉パパの高校時代」


「…………」

「ふぅ……」


(はぁ~憂鬱だわ……まさか、昨日の席替えで無口で顔が怖くて誰も近寄る事ができない。むしろ、関わりあいたくないとまで言われる『学校の裏番長』こと、朝倉くんの隣の席になっちゃうなんて……でも、なっちゃったものは仕方ないわ。どうにかして仲良く出来たらいいのだけど……まずは挨拶かしら?)


「ウフフ♪ 朝倉くん、おはよう」

「……ッ!」 ギロリ!


(はわわ! クラスで目立たない僕なんかに挨拶してくれるなんて一体誰だろうと思ったら、学校一のマドンナで有名な安西さんじゃないか! ぼぼ、僕みたいな人間にも挨拶してくれるとは……なんて良い人なんだろう! わわわ、こうしちゃいられない! せっかく、安西さんが挨拶して来てくれたんだから僕も挨拶を返さなきゃ!)


「……ッ!」 ギロリ!  


(うん! おはよう、安西さん♪)


(キャ! す、凄い勢いで睨まれたわぁ……やっぱり『学校の裏番長』って噂は本当だったのね。でも、こっちがせっかく挨拶してあげたのに無視されるのはなんと言うか――)


「ムカつくわね……」 ボソ ← 小声

「え……何?」 ボソ


(あ、安西……さん? 今、何て――)


(嘘! もしかして今の聞こえたかしら? てか、朝倉くんって思ったより、声小さいわ……)


「あら、朝倉くん。何か聞こえたかしら? ウフフ~♪」

「…………え」


(え……と、気のせいかな?)


「あ、それと……朝倉くん、今度から挨拶はちゃんと返事をした方がいいわよ?」

「……わかった」 ボソ  

「ええ、その方がいいわ。ウフフ~♪」


(ふぅ、危なかったわ……危うく昔の口癖が出ちゃうところだったわ。ウフフ~♪)


(もしかして……学校一のマドンナで有名な安西さんは――

 独り言が多い人なのかな?)




*朝倉パパはとても純粋だった。


 



【次回予告】



「皆、いつも応援してくれてありがとう! 委員長よ♪

 さーて、次回の『何故かの』は?」


次回 「裏番」 よろしくお願いします!



「じゃあ、いつもの『ペタリンじゃんけん』を始めるわよ! 出す手は決まった? もちろん、私は決めてるわよ。 チョキチョキ~♪


 ペタペタ・ペタりん♪  じゃん・けん・ポン♪」 



















































【グー】



「たまには出さないとね♪」


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