第174話「何故かの(桃井さんルート)3」



 キーンコ~ン、ペッターン~♪ ← チャイム



【作戦フェイズ2】



「…………」


(さっきは、安藤くんの読んでいる本が予想外すぎて失敗しちゃった……だけど、私はこれくらいの失敗で諦めるような女じゃないんだからね!

 よし、安藤くんに趣味の話を振るのは地雷になっちゃったけど、こうなったら次の作戦は――

 ズバリ『色仕掛け』だよ♪)


「あー、何だか今日は暑いなー」 パタパタ


(――っと言っても、教室で出来る色仕掛けなんて休み時間で安藤くん以外の男子が廊下に出ている隙に、安藤くんだけチラ見出来るような角度で胸元のシャツのボタンを一個外しながらシャツをパタパタ仰ぐくらいだけどねー。

 でも、安藤くんってあんまり女子に興味無さそうだから効果は薄そうだけど……) チラッ



「――ッ!!」 ジーーーー ← 安藤くんガン見



(って、めっちゃ見てるぅうううううううう!?)


「桃井さん」

「え! 安藤くん、何かなー?」 パタパタ


(やった! まさか、安藤くんから話しかけて来てくれた!? もしかして……安藤くんにはこの方が意外と効果が――)


「それ……はしたないから止めた方がいいよ」

「あ、うん……ごめんなさい」


(は、はしたない!? えぇえええええええええええええ!?!? うぅ……私、男の子にそんなこと言われたの初めてだよー……) 


「あは、あはは……安藤くん、ゴメンね。こんなお見苦しいモノを見せちゃってー? 私ったら、はしたないよねー? あは、あはは……」


(はしたない……はしたない……ワタシノおっぱいハシタナイの……?)


「いや、そういう意味じゃなくて……」

「え?」

「だから……」


(ヤバ……俺ってば言葉が少な過ぎたか? 桃井さんのおっぱいは魅力的だから、あまりそういう行動は取らない方がいいと言ったはずなんだが……なんか、桃井さんに俺の言葉伝わってないぽい? これは、ちゃんと説明した方がいいよな? でも、そのまま言うのは恥かしいし……なるべく、最低限伝わるように話せばいいか?)


「?」

「その……も、桃井さん(のおっぱい)は魅力的なんだから……あまり、そういう行動で自分(のおっぱい)の価値を下げるような行動は慎んだ方がいいよ。って意味で……だ、だから! 桃井さん(のおっぱい)が見苦しいなんて意味じゃ決して無いから! むしろ、桃井さん(のおっぱい)は学校一魅力的だと俺は思うから!」

「ふぇ……え? ええ!?」


(何これ!? どういう状況……? もしかして、私告白されてる!? え、何で!)


(ふぅ……クラスメイトとの会話なんて慣れて無いから、少し変だったかもしれないけどなんとか最低限のことは伝えられたよな!)


「ん? 桃井さん……なんか顔が赤いけど、どうしたの?」

「や……あの、えっと――」

「?」

「ちょっと、私トイレ!」


(うぅ~っ! 安藤くん、それは反則だよぉー)




【次回予告】


「皆、いつも応援してくれてありがとう! 委員長よ。

 さーて、次回の『何故かの』は?」


次回 「何故かの(桃井さんルート)4」 よろしくお願いします!


「じゃあ、いつもの『ペタリンじゃんけん』を始めるわよ! 出す手は決まった? 決まっていないなら【チョキ】がおススメよ!

  皆、私を信じて!


 ペタペタ・ペタりん♪  じゃん・けん・ポン♪」 



















































【パー】



「信じる者は救われるよ♪」

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