第166話「秘密組織 教団O」
コソコソ……
ヒソヒソ……
「……よし、誰にも気付かれていないな?」
(最近、生徒の間でこの学校に秘密組織があるという噂がある。その名は『教団O』
噂によれば生徒会の認可を得ずに活動をしている謎の組織らしいが……そんな否認可活動の怪しい集まりなど、僕は絶対に認めない! 生徒会、副会長の役職にかけてこの石田がその謎の組織の実態を暴いてくれる!)
「ただ、問題はその組織が何処で活動をしているかだな……」
(本当は生徒会としてこの謎の組織の調査をしたかったが、生徒会は引継ぎが終わったばかりで活動は来週から……しかし、この程度の調査! 僕だけでもやってみせる!)
「一応、怪しい場所は藤林がリストアップしてくれたが、どうやら音楽室はハズレの――ん?」
(何だ? 音楽室はちゃんとドアが閉まっているが、奥の第二音楽室から淡い光が漏れて――まさか、噂の『教団O』か!?)
コソコソ……
「よし、ドアの隙間から中が覗けるな……」
(中には一体誰が――)
第二音楽室
「諸君! 今日がジ○ンプの発売日の中、よくぞ集まってくれた」 ← 怪しいハゲ
「「「ウェーーーーイ!」」」 ← 怪しい男子生徒達
「うむ、皆元気でなによりだ……では、これから我ら教団Oの定期集会を始めたいと思う」
「「「ウェーーーーイ!」」」 ← 怪しい男子生徒達
「…………」
(間違いない! あいつらこそが謎の組織『教団O』だ! しかし、何だ……この教室の中にいる怪しい男子生徒達は? どいつも顔を隠すようにマスクをしているが、正直あまり効果ないように思うが……しかし、顔ぶれだけ見ると一年から三年までの男子生徒が30人ほどか? これほどのバラバラの学年の男子が集まるなんて、教団Oとは一体どんな活動をする集団なんだ……) ゴクリ
「では、始めよう……最初の会議のお題は『下乳or横乳どちらが最強か?』だ!」
「「「ウェーーーーイ!」」」 ← おバカな男子生徒達
「な、な………」
(なんじゃそりゃぁあああああああああああああああ!?)
「この議題は我ら教団Oの中でも『タケノコ』と『キノコ』並に難しい議題だが是非、この機会に皆の熱い『おっぱい愛』をぶつけ合い、思う存分に語り明かして欲しい! そして、私は断然横乳が最強だと思う!」
「ふざけんなこのハゲー! 下乳が最強に決まっているだろ!」
「お前らバカだろ!? 横? 下? 玄人は谷間を選ぶんだよ!」
「黙れ三下ァ! 司会のハゲ田の言うとおり横乳が最強に決まっているだろ!」
「おい! お前ら、議論のどさくさにまぎれて俺の事を好き勝手に『ハゲ』『ハゲ』言うんじゃねええ! あと、俺の事は『ハゲ』でも『ハゲ田』でもなく、この集会の時は『ミスターY』って呼べ!」
「なんだこれは……」
(ま、まさか……生徒会でも噂になっていた秘密組織、教団Oとは……)
「じゃあ、次の議題は『どうすれば女子に気付かれずにおっぱいをチラ見できるか?』だ!」
「だから、やっぱりサングラスが最強なんだって!」
「黙れバカ田! 教室で一人だけサングラスなんてかけてたら不自然だろ!」
「ウェーイ!」
「寝たフリして細目を開けて見るはどうだろう……?」
「お前、バレてないつもりだろうけど、いつも休み時間にお前が寝たフリして女子の胸をガン見しているのバレバレだからな?」
「マンマミーア!」
「…………」
(もしかして、教団Oとは……)
「えーと、最後の議題は『ズバリ! 最強のおっぱいは何カップ?』」
「『D』!『D』!『D』!『D』!『D』!『D』!『D』!『D』!」
「バカ! 現実を見ろ! 最強はリアルを求めて『C』に決まっているだろ!」
「お前こそ現実見ろよ! 所詮『C』以上なんてマンガやアニメの世界にしかいないんだよ! 所詮おっぱいなんて0か1……『ある』か『無い』かの二択だ! つまり、最強はアニメにもマンガにもリアルにも存在する『A』こそが最強なのだ!」
「てめぇ、血迷ったか!? 何で『ある』か『無い』で『無い』方に傾いてんだよ! 男なら、いや、男だからこそ夢を追い求めて最強は『F』だ!」
「「「現実を見ろよ!? でも、一理ある!!」」」
「…………」 プルプル……
(きょ、教団Oの……『O』とは――『おっぱい』の『O』だと言うのか!?)
「ふぅ……やはり、これだけの人数がいると話がまとまんないな。ここは一度、教団Oの教えを思い出して落ち着こう……団員諸君! 教祖の教え復唱始め、
「「「YES おっぱい NO タッチ!」」」
「二!」
「「「おっぱいとは愛でるもの! 名指しや個人を連想させる内容でおっぱいを語らない!」」」
「三!」
「「「我らは紳士! 紳士は仲良し! 紳士無罪! ケンカしない!」」」
「…………」 プルプル……ッ!
(下らん! なんてくだらない組織だ……こんな組織すぐにでも僕が潰してくれる! あと、最強は『D』に決まっている!)
「では、最後に我らが教祖様のお言葉を聞いて本日の集会を終えたいと思う……
どうぞ、我らが教祖――『マスター
「「「ウェーーーーイ!」」」 ← おバカな男子生徒達
「はいどーも……教祖です」 ← マスクをした安藤くん
(はぁ、朝倉さんも待っているし、早く帰って家でラノベ読みたいだけどなぁ……てか、何で俺はこんなわけの分からない集団の教祖なんかしているんだろう? 確か始まりは、少し前にぼっち飯しようと空き教室を探して、こいつらの集会に偶然鉢合わせたんだよな?
それで、ついでに少し意見を言ったら……気付いた時には教祖に祭り上げられていたと……うん、やっぱり今でも意味不明だな!)
「…………」 プルプル……ッ!
(安藤ォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ! 貴様、こんな所で何をやっているんだバカ者がぁああああああああああああああ! 何で生徒会長のお前が、非認可の組織の教祖をしているんだ! この大バカ者ォオオオオオオオオオオオオオ!)
「では、教祖様……本日の議題に教祖様のお答えをお願いします!」
「うむ……」
(面倒だし……言いたいことだけ言って、朝倉さんの所に戻ろう)
「教祖様からの教えである! 皆の者、良く聞けい!」
「「「ウェーーーーイ!」」」 ← おバカな男子生徒達
議題一『下乳or横乳どちらが最強か?』
教祖のお言葉
「見えてる『おっぱい』より、見えない『おっぱい』」
「「「ぉぉおおお……っ!」」」 ← 信者の男子達
「……っ!?」 ← 覗き見してる石田
議題ニ『どうすれば女子に気付かれずにおっぱいをチラ見できるか?』
教祖のお言葉
「『
「「「ぉぉおおお……っ!」」」 ← 信者の男子達
「……っ!?」 ← 覗き見してる石田
議題三『ズバリ! 最強のおっぱいは何カップ?』
教祖のお言葉
「 大きい『おっぱい』 小さい『おっぱい』……そんなの人の勝手。
自分が一番に想う『おっぱい』を、ただ愛せば良いのです」
「「「――――――――ッ!!」」」 ピシャーン! ← 信者の男子達が雷に打たれた音
「――――――――ッ!」 ピシャーン! ← 覗き見してる石田が雷に打たれた音
この日、教団
「石田くん、例の謎の非認可の組織どうだった?」
「藤林、あれはただのデマだったよ」
【次回予告】
「皆、いつも応援してくれてありがとう! 委員長よ。
さーて、次回の『何故かの』は?」
次回、何故かの 「役割」 よろしくお願いします!
「じゃあ、いつもの『ペタリンじゃんけん』を始めるわよ! 出す手は決まった? もちろん、私は決めたわ。行くわよ!
ペタペタ・ペタりん♪ じゃん・けん・ポン♪」
【グー】
「どう、勝てたかしら? フフ♪」
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