第136話「エンカウント」
「いらっしゃいませー♪」
(はぁ、リリース初日からの緊急メンテによる緊急メンテでやっとサービス開始から三日経ちログイン出来たからって、課金しすぎたぁ……課金した分、友達に紹介してもらった『○ニクロ』のバイトで稼がないと……)
「ありがとうございましたー♪」
(それにしても、服屋のバイトなんて始めてだったから最初は出来るか不安だったけど、なれると服屋って意外と暇だな。まぁ、客に服のアドバイスとか聞かれるのは面倒だけど――って、ん? あれって……)
「うーん、流石の俺も朝倉さんと付き合うようになってから、デートのたび妹に服を選んでもらい、そろそろ『俺一人でも服を選べるくらいファッション力が上がったんじゃね?』とか思って新しい服を買いに来たが……ダメだ。何を買っていいのかさっぱり分からん!」
「…………」
(あの男は! いつも私のバイト先に来てはいろんな女をはべらせ、未だに彼氏がいない私に精神ダメージを与えては去っていくクッソ迷惑なヘタレタラシ男じゃん!? 何でまた私のバイト先に現れてんの! ん? でも、今日は珍しく一人? いつも隣にペッタリくっついているあの美人の彼女? はいないんだ。てか、なんか服を選ぶの迷っているみたいだけど……あいつと関わると私の精神が持たないし、なるべく離れて声をかけられないように見てよう)
「いらっしゃいませぇ~、くわばら、くわばら……」
(はぁ、マジで早く帰らないかなー……)
「…………」
(むぅ~こういう時は素直に店員さんにいろいろ聞いた方がいいんだろうけど……まぁ『ぼっち』の俺がそんな高度なコミュニケーション技術なんか使えるわけが無いんだよな!
むしろ、俺みたいな人間は服とか選ぶ時に声をかけられると逆に買えなくなるタイプだ。だから、ここの場合は店員が下手に声をかけてこないから安心してゆっくり買い物が出来るぜ!)
「しかし、マジで何を買うべきか……前に妹と来た時はマネキンの服をそのまま買えばいいって言われたけど……」
【マネキンの服】(全身あわせて計 一万八千円)
「無理無理無理! だって、今日の俺の予算五千円だよ! 流石にマネキンの組み合わせを選ぶとなるとどれも予算オーバーなんだよな……」
(はぁ、こういう時に頼りになる妹は今日に限って、部活の試合があるから来れないし……
朝倉さんを頼ろうにも、俺はデートの時の服は一応自分で選んでいるという見栄をはっているので……そもそも相談できないというか……)
「やっぱり、今日は諦めてまた後日買いに来るべきか? でも、そろそろ寒くなってきたから生地の厚い服も早めに欲しいんだよな。うーん、何処かに俺が気軽に話せる相手で、尚且つ朝倉さんには内緒で服のことを相談できるファッション力が高い優しくて心の器の広そうな人とかが都合よくいればな~」
(まぁ、そんな人が都合よく現れたりは――)
「あれー? もしかして、安藤くん?」
「え」
ビッグバァーーン!
(この視界の端に映っただけで、飛び込んでくるような情報量の『おっぱい』の持ち主は――)
「桃井さん!?」
「ヤッホー。安藤くん、日曜に外で会うなんて奇遇だねー♪」
「いらっしゃいませぇ……」
(何だ……やっぱり、女と一緒か――てか、いつものとは別の女だし!? え、あの男って、一体何人の女がいるの!?)
【次回予告】
「皆、いつも応援してくれてありがとう! 委員長よ。
どう、問題は正解したかしら? 私のヒントの【デート】もデート回になると登場するある人物を思い出しやすかったんじゃないかしら? ね、私って腹黒くないでしょ?
さーて、次回の『何故かの』は!」
まさかの桃井さんと偶然に外で会った安藤くん、これをチャンスとばかりに桃井さんは安藤くんの買い物に付き合うことになり、何故か二人は自然とデートをすることに!?
次回、何故かの 「魅力」 よろしくお願いします!
「べ、別に……俺は胸ばっかりなんか見てナイヨ……?」
* 次回予告の内容は嘘予告になる可能性もあります。
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