タガタメクイムシの研究(2018.07)
中津島小学校 4年 道原莉緒
◎きっかけ
わたしは、小さいころから、タガタメクイムシが大好きです。特に、タガタメクイムシがたくさん集まっているところを見るのが好きです。理由は、色がたくさんあってきれいだし、見ていると元気になれる気がするからです。また、たまごがうすっぺらくて、めずらしいところも好きです。
父も、タガタメクイムシが好きで、「するどい角があってかっこいい」と言います。でも、母は、「タガタメクイムシはきらいだ」と言います。理由は、たくさんいてじゃまだし、大事なものを食べてしまうからだそうです。たしかに、この前、だんボールに入れてあったひじょう食とタオルが、いつのまにかタガタメクイムシに食べられてしまっているのを見たときは、わたしもいやだなあと思いました。
タガタメクイムシがタオルも食べてしまったので、ぬのがえさなのかなあと思って、はかなくなったくつ下もあげてみましたが、食べてくれませんでした。
そこで、タガタメクイムシはいったい何を食べるんだろう、ということが気になったので、調べてみることにしました。
◎実験1
いろいろな食べ物や日用品の近くに、タガタメクイムシを置いて、一日待つ。タガタメクイムシは、イオンで買ってきたたまごからふ化させたものを使う。
[えさ一らん]
おにぎり
キャベツ
ぶた肉
たまご
あめ
チョコレート
レトルトのごはん
レトルトのカレー
カップラーメン
かんパン
タオル(新品)
タオル(古い)
歯ブラシ(新品)
歯ブラシ(古い)
くつ下(新品)
くつ下(古い)
キーホルダー
かん電池
ほ冷ざい
ホッカイロ
◎結果
最初、横に置いていただけのときは、どれも食べていなかった。そこで、えさ一つとタガタメクイムシを一ぴきずつ、区切っただんボールの中に入れて、ふたをして一日置いてみた。結果は、次のようになった。
おにぎり→食べなかった
キャベツ→食べなかった
ぶた肉→食べなかった
たまご→食べなかった
あめ→食べた!
チョコレート→食べた!
レトルトのごはん→食べた!
レトルトのカレー→食べた!
カップラーメン→食べた!
かんパン→食べた!
タオル(新品)→食べた!
タオル(古い)→食べなかった
歯ブラシ(新品)→食べた!
歯ブラシ(古い)→食べなかった
くつ下(新品)→食べた!
くつ下(古い)→食べなかった
キーホルダー→食べなかった
かん電池→食べた!
ほ冷ざい→食べた!
ホッカイロ→食べなかった
◎考察
最初は、どれも食べてくれなかったけど、ふたをして見えなくしたら食べてくれたので、人間に見られていると、はずかしがって食べないのかなあと思った。
バナナやおにぎりは食べるかなあと思ったけど、食べなかった。でも、レトルトとかカップラーメンは食べたので、新せんじゃないほうがいいのかなあと思った。
また、日用品は、食べたものと食べなかったものがあった。新品や、電池を食べて、いらないものは食べなかったので、母の言っていた通り、大事なものだけ食べるのかなあと思った。新品のタオルや歯ブラシを食べられてしまったので、母におこられた。次からは気をつけようと思った。
◎ぎ問
タガタメクイムシは、人の助けがないと、たまごからふ化できないということは知っていたので、タガタメクイムシをたまごからふ化させるときは、たまごを人の集まるところに置いておくやり方でやった。その時、場所によって、たくさん生まれた場所と、あまり生まれなかった場所があった。
どんな場所でタガタメクイムシがたくさん生まれるのかが気になったので、そのことについても調べてみることにした。
◎実験2
イオンで買ってきたタガタメクイムシのたまご(100こ入り)を、人の集まる場所に5時間置く。そして、その様子を見ながら、どれくらいのタガタメクイムシが生まれたかを数える。また、置かせてもらうときには、置かせてもらってもいいかどうかきちんとかくにんをする。
[置く場所一らん]
小学校の教室
小学校のしょく員室
中学校の教室
児童館
図書館
病院の待合室
駅の待合室
老人ホーム
マクドナルド
イオンのフードコート
◎結果
小学校と中学校は、登校日にした(そうじゃないと、だれもいないので)。中学校は姉に、病院は母にたのんだ。結果は次のようになった。
小学四年生の教室→31ひき
小学校のしょく員室→2ひき
中学一年生の教室→0ひき
児童館→69ひき
図書館→0ひき
病院の待合室→75ひき
駅の待合室→1ひき
老人ホーム→58ひき
マクドナルド→8ひき
イオンのフードコート→2ひき
◎考察
生まれたタガタメクイムシが多かった順に、病院→児童館→老人ホーム→小学校の教室となった。小学校の教室と中学校の教室で、大きな差がついたのは意外だった。児童館でも多かったので、子どもの方がたくさん生ませられるのかな、と思ったけど、図書館で少なかったり、老人ホームで多かったりしたので、よく分からなかった。もっと長い時間や、いろんな場所でやったら、もっとよく分かるのかなあと思った。実験をするのに、毎日ずっと見ていなければいけなくて、大変だった。
◎まとめ
タガタメクイムシは、まだまだ分かっていないことがたくさんあるそうです。今回の研究で、かなりタガタメクイムシのことを知ることができたので、もっとタガタメクイムシのことが好きになりました。
タガタメクイムシがふえすぎて問題になっているということをニュースで見て、母のように、タガタメクイムシがきらいな人もたくさんいるということを知ったので、いくら好きでも、無理に相手におしつけたりせずに、人間とタガタメクイムシとでいい関係を続けていけたらいいなあ、と思いました。
■先生より
道原さんは、タガタメクイムシが本当に大好きなんだね。そのことが伝わってくるとてもよい研究でした。
先生もタガタメクイムシが好きです。タガタメクイムシがふえすぎて社会問題になる前は、「オリヅル」や「センバヅル」とよばれていたんだよ。知っていたかな?
今度は、タガタメクイムシとにた生活をするヨセガキやベレーボウについても調べてみると、面白いかもしれないね。
※この作品はフィクションです。実際の人物、団体、事件などとは一切関係ありません。
■参考文献
「被災地に千羽鶴はやめるべき」議論が西日本豪雨で再燃 熊本地震で現場はどうだったか、熊本市に聞く - ねとらぼ http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1807/11/news082.html
#被災地いらなかった物リスト まとめ - Togetter https://togetter.com/li/585312
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