第96話 何を思って

 彼女は何を思って僕を誘うのだろう。

 気が向いたら誘ってよ。

 僕はその真意を掴みとれずにいる。

 恋人ではない。

 セックスもしない。

 高い食事をねだるわけでもない。


 もし、僕にお金があれば、彼女を恋人に出来るのであろうか。

 それも違うように思える。


 彼女が僕に求めているもの…それはたぶん繋がりなんだと思う。

 でも、一緒に苦労するのは嫌なのだろう。

 一緒にいたいだけ、きっとそんな気持ち。


 風俗は辞めたい…でも就職は出来ない。

 手を伸ばしても、そこには届かないから僕は逢えない。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る