第6話 僕の2時間

 彼女がいた部屋を掃除しに向かう。

 足取りが重い…。

 部屋を開けると、ゴミがまとめられている。

 タオルも畳んである。

「相変わらずだ」

 昔から、出会った時からそうだった。

 掃除の人が大変だからと、帰るときに簡単にまとめておくのだ。

 そういうことができる娘。

 変わった娘ではあるが、悪い娘ではない。


 部屋を片付けて、風呂を掃除する。

 このベットで…ここで…。

 そんなことを考えてしまう。

「バカだな…」

 僕は2時間ずっと…彼女の居た部屋を眺めていたんだ。

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