第93節 リーインカーネーション
四月になって春休みが終わり、今日4月8日月曜日から新学期が始まる。
俺はこの日の朝に、新しい中学校に通うことになる妹の
この、父さんが
自動車の色は、インペリアルブルーと呼ばれるらしい
俺と
まず俺と
とりあえず、
「じゃあな、
「お
俺の隣に立っている、二高の新しい女子ブレザー制服を着てチェック柄の膝上スカートを
「
「わかんねーけど、
「そうやね。それに、
「いや、そういう訳にはいくかよ。これは俺なりの筋の通し方なんだっつーの」
そんな会話を春から同じ家で暮らすことになった
俺は一年生のクラス分け掲示がされている場所近辺に
「じゃーな、
ギュッ
「待ちや」
マフラーの巻かれた襟元を後ろからおもいっきり
「何すんだよ! 苦しいだろ!」
すると、
「
「なんで俺のクラスを
俺がそう尋ねると、
「そんなん……そんなん……ちょっとは常識的に考ぇや! ウチ
「あー……そうだったな。じゃあ一応、一緒に見とくか」
なんとなく、それ以上深堀りするとまた蹴られそうだという直感を得た俺は、素直に
二年生のクラス分け名簿が掲示されているところ近辺にて、ふわふわの栗色の髪の毛をボブショートにして肩上まで伸ばした、幼馴染の女友達である
「よっ、おはよ。
俺が朝の
「あっ、
「またか?」
俺が他意なく返すと、
「何? もしかして、また
「いや、そーいうのじゃ全然ねーけど……むしろ嬉しいけど……何年連続になるんだこれで?」
「幼稚園の頃からだから、もう十三年連続ね。
俺と
「ちょっと
――ああ、そういや
そんなことを思った俺は、
「ああ、
「ケータおーっはよっ! また同じクラスだからよろしく!」
するといきなり、男友達のような
「ああ、おはよ、
俺がそんな風に、いかにも
「ちょっと!? このギャル何いきなり
「こらこら、初対面の人にそんなことを言うんじゃありません。二人とも俺が子供の頃から一緒に遊んでる仲の良い幼馴染なんだっつーの」
俺が年下の
「あれ? ケータ、この女の子誰? 知り合い?」
「ああーっと、二人に紹介するよ。こいつは俺の……」
「待って」
「……もしかして、
「え? そうだけど……よくわかったな、
俺が感心すると、
「だってその
そんな
「あー、確かに。言われてみれば
そんな
「そうかなー……?」
そして、
「そっかなー……?」
俺たちの様子を見て、
「ほらほら!
「もし仮に、ケータがそのまんま女の子になっちゃったらこんな感じかもね。
そして、更に別の方向から予期しなかった
「きゃ――――!!
そこにいたのは、俺と
その細い身体を嬉しそうに上下に揺らして、その女の子は
「ああ、受験の日にタクシーで一緒に試験会場に向かった
「もー!
「ああ、そうなん? じゃあクラスメイトとしてよろしゅうな」
「ううん! そんな他人行儀なのやめて!
「え? 別にええけど」
勢いに圧倒された
「よかったな、
すると、その茶髪ロングの女の子が俺の存在に気づいて、
「あっ、
「ああ、そうだけど」
「
そう言って、
そして、
すぐ近くにいた
「よかったね、
「ってーか、やっぱり
そんな
――そんなに似てるかな?
と、そこで男子友達の三人である、
俺たちが軽く互いに
「む? その隣にいる
「ああ、
すると、身長が181センチあると言っていたそびえるように背の高い
「ふむ……乳のサイズは85の E といったところか。チビのくせになかなかいいものを持ってるな」
そんな
「あ、あの巨乳の女の子ノーブラや。乳首浮いとる」
「何っ!! どこだ!!」
パコーンッ!!
「あうふっ!!」
巨乳の女子を探すため後ろを向いた
「なにをする! 痛いだろぉーが!!」
「何をするって、それはこっちのセリフや! 初対面の女子にいきなりセクハラかますアホがおるか!」
「セクハラとは
「それがセクハラやっていっとんねん! そもそも何でこんな分厚い制服の上からパッと見で胸のサイズとカップ当ててきおんねん! 1センチの誤差もなく!」
「ふぁはははっ! いうなれば、日々の
「だから何で
「ふふふ。まあ、そこまで言ってくれると俺も貴様を正しく評価できた甲斐があるというものだ!」
「勘違いすんなや! 一切誉めてへんわ!!」
そんな、
「
そして、男子としては小柄でお調子者の
「もしかしたら、
「前世で縁があった人とは、生まれ変わっても何かと関わりがあったり似てたりするっていうからね」
そんな
――だとしたら、俺と
初対面であるはずの
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