第14章 生きるのに何を大切にすれば良いのだろうか?
第92節 青い体験
高校一年生の三学期の終業式も終わり、俺も
で、春休みである三月下旬のある日の午後、リビングのダイニングチェアーに座っていた俺は、目の前で繰り広げられている女子大生4人の
ジャラジャラジャラジャラ
年上のお姉さんたちである女子大生4人が
――なんか
――全員、わりと
実の
――
――
――
――つーっか、俺って本当に男として見られてないんだな。
「
俺は椅子から立ち上がりながら、応える。
「はいはい」
すると、姉ちゃんの友達の女子大生3人も相次いで言葉を放つ。
「あ、弟さん、
「
「
俺がなんでリビングにいるかというと、メイドの
――この家の所有者、一応俺なんだけどな。
――ま、いつも
俺はそんなことを思いながらスポーツドリンクのボトルを持ってきて、
すると、二つの丸がくっついたようなヘアアクセサリーを着けた、両もみあげお下げ髪でスレンダースタイルな
「弟さん、本当に礼儀正しいし素直ですね。
「はぁ……それはどうも」
気の抜けた感じで俺がそう返すと、それぞれ二つに分かれたツインテールの髪型をした、
「はぁー、それにしても大学生になってから彼氏を見つけるのがこんなに難しいことになってるとは計算外だったのー」
そんな
「彼氏とか、女子大生ならわりと簡単にできるんじゃないんですか? 父さんと母さんが
すると、姫カットロングの黒髪に
「
「どういうことですか?」
俺が尋ねると、整った顔立ちだがどこかやさぐれた雰囲気を身に
「
そして、
「で、
「体目的での関係を法律で事実上禁止されれば、いくら若い
そんな三人の話を聞いて、俺は納得する。
――姉ちゃんが、大学生になっても彼氏ができないってぼやいてたのはそういう訳だったんだな。
すると、当の姉ちゃんがこんなことを言う。
「でもさー、マッチングアプリってのは相手が本当はどんな男の人かわからないから怖いじゃーん? 知らない男の人と会ってホテルに行って、
その声に、
「そうですね。遊ぶ金やブランド品欲しさに、パパ活という名の売春をしている女子大生が
「そんだなー。いくらなんでも数万円欲しさに騙されたり病気とかになっかもしんねぇ危険に
「けどまあ、
そんな
「……もしかしてみなさん、わりと裕福な方なんですか?」
すると、
「
「
「
「あ……はあ。みなさん、実家がけっこうお金持ちなんですね」
すると、三人に白けた感じの視線を返された。
「あははー
姉ちゃんにやんわりと叱られたので、俺は恐縮して返す。
「あーっと……そうでしたね、気を付けます」
すると、姉ちゃんが呑気にこんなことを話す。
「それにさー、この四人の中で男の人との経験あるの高校時代に彼氏がいた
「
「あははー、ごめんごめんー! リーチ!」
「
「その辺りの事情は
「あたしも、高校時代はレスリングばっーかやってたなー。あと筋トレー」
――乾いてるなぁ。
俺がそんなことを思っていると、
「まー、
――ターくん、っていうのか。
すると、山から牌をツモった姉ちゃんが嬉々として上がりを宣言し、手牌をガタっと音を立てて前に倒す。
「あっ! ツモー! リーチ、トイトイー!」
「
姉ちゃんが役を上がって、
「姉ちゃん、麻雀ってそんなに面白いの?」
「うんー! すっごく面白いよー!?
すると、
「いや……弟さんが麻雀やったらいきなり
それに応えて、
「そんだなぁ。半分以上引かれたとはいえ、宝くじで何百億円も当てるって
そして、
「そういや、大晦日にはだいたい三百億円くらい手元にあるって言ってたけど、今はどれくらい残ってるのー?」
「いや、まだ300億円以上まるまる残ってますが」
俺が返すと、クッションの上に座った
「いいなぁ、その超々強運にあやかりてぇなぁ」
すると、
「あっ! じゃあさー、
「え? 別にいいけど」
俺が了承すると、
「
「やったぁー! ハワイ旅行楽しみなのー!」
「ハワイ連れてってくれるんかぁ、新しい水着買わなきゃなぁ」
まあ、そんなこんなで雀卓を床の上にて囲む女子大生四人とダイニングチェアーに座った俺がやり取りをしていると、
「弟さん、この家に
「あーっと……バルコニーの外れにスペースがありますけど、家にはタバコ吸う人いないので灰皿がないんですよ。携帯灰皿持ってますか?」
「それは持ってます」
「あ、じゃあこっちですよ。案内します」
「えーっと、ここが一応スモーキングルームになってますね」
強化ガラスが一面の壁となっていて、タワーマンションビルの最上階から西側にあるずっと遠くまでの景色を眺めることができる喫煙所に、一緒に入った
「おおーっ! 絶景じゃないですか! 遠くには富士山まで見えます! 気に入りました!」
「
「それは約束します。あの天使みたいな女の子に
箱から紙巻きタバコを取り出し、砂漠に住む
尿意を
そこで、
出入り口ドアに曇りガラスが嵌まっているランドリールームに俺が入ると、
どうやら、スマートフォンでだれかと通話をしているようであった。
「……そっか、いきなり電話がかかってきたからびっくりしちゃったけん。ターくんも元気でやっとるん」
――ターくん、ってさっき言っていた
スカート部分に白い大きな半円ポケットのついた、エプロンみたいなミニスカワンピースを着ている
「……ううん、
――男と女の秘め事か。
そして、
「……じゃあ、ターくんもこの春からの高校生活頑張りぃよ。
――へ!?
――この春から高校生って!? 俺より年下!?
俺が
――
――ターくんとかいう元彼、
そんな、誰にも言えない
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