第90節 恋愛準決勝戦
3月上旬も
なんか、当然のように
で、今日はその土曜日、
午前11時過ぎになって、
人でごったがえす
――
俺が笑顔で手を振って改札口向こうに合図を送ると、ショートカットでダブルテールの髪型でミニスカート姿の
「おはよ、
「うん、おはよ。
その二人は、まるで鏡合わせで浮かび上がった
――
おそらく
パッと
右にいる、黒を
左にいる、白を
そして、
「ええーっと、アンタが
そんなふうに
「ああ、そうだけど」
「せやったら、いきなりで悪いんやけどちょっと
「ああ、こう?」
俺は
パシーン!!
おもいっきりビンタされたことに、
――え? え?
わずかに涙目になって俺は目を開き、
その、
「ふぅーっ! いやーっ、
――え? 何? なんで俺、いきなり初対面の女の子にぶたれてんの?
――それとも、
俺がそんなことを思っていると、もう一人の女の子、頭の向かって左に
「
こっちの
そして、その
「
――約束?
俺は、目の前の双子の
「なあ、
頭に青い宝石の髪飾りをつけた
「知らんわ、
――約束って。
――どう考えても、10年前に俺が
俺は、一年に一度の年末年始の里帰りに必ず会っていた
俺は小学生から中学生になるにかけて、何度か
――でも、この
「ま、ゆーて
正午も近いと言う事で、俺たちは昼食を取るため、
この二人は
スペースが
「うっわー、
すると、しっかり者な感じの
「どうする? お姉ちゃん? ご
双子姉妹の向かい側に
「ああ、店決めたの俺だし、ここは俺が
すると、
「ホンマ!?
「いや、別にいいよ」
俺がそんな感じで
「えーっと、せやなー。
「じゃあ、
隣同士に座っている俺と
スタッフさんが
「それにしても、こーんな
――ん?
「……なあ、
「……うん、もちろん伝えてへんよ宝くじの事は」
――そっか。
――
そこまで考えた俺は、
「……あーっと……親が二人とも
――嘘はついていない。
俺の説明に
そして、
「
「ああーっとねぇ……今住んでる家は、まあ、歩いて行けるね。ここからわりと近いところかな」
そう返した俺は、心の中でこんなことを密かに思う。
――っつーか、このビルの最上階なんだけどな。
今俺たちが訪れているステーキレストランがあるのは、俺たち家族が最上階に住んでいるタワーマンションビルの
――この
そんな考えが頭をよぎったが、言うのは
特に
――あー、こわいこわい。
――っつーか、
そんなこんなでタワーマンション最上階の我が家に帰ってきたところ、リビングでしゃがんだ
「あとこれ、なんかお母さんが
「お
俺が立ったままそんな返しをすると、キャリーバッグ近くにしゃがんでいる
「ウチは
「三晩泊まった朝?
「そこはなんか、
――
――
「まあ、
俺がそう尋ねると、座っている
「それは知らへんけど、まあ大丈夫なん違うん? 一緒に
――ま、それもそうか。
――
――つーか、
「それもそうだな。じゃあ
俺がそんな了承の言葉を返すと、
「そんなんよりも、来週に中学卒業したら、ウチもこの
「二階っつーか、上階な。じゃあ、今日は
そんな感じで午後には
なお、
そして
小さな
リビングにあるソファーに
「ま、なんちゅーか……
「ああ、こちらこそ。これからも
――ま。
――
俺は、子供の頃から気心の知れた
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