二幕 【天界の使者】
「
長い長い道をひたすら
道のりは
それでも
だがその手は
ただ目の前を歩いているだけなのに、どんどんと
いつまでもいつまでも
そしてやがて
動かない。
体が動くのを止めてしまったみたいに。
「あおーーーーーーーーーー!!」
だが、動かないわけではない。
なんとなく
いっそのこと
「すっかりトラウマだな」
夢を見たのは七日ほど前だったのに、蒼がいなくなるシーンだけがやたらとリアルに夢に出てきた。
蒼が死んだと聞いた
と自分に言い聞かせながら体を
どうにも学校に行く気分にもなれないが、
なんて思った
よくよく
なんなら
まあ今では俺も神様の
いい事と言えばありすや蒼に
「
5章 2幕【天界の使者】
昨日蒼が死んだことを
それもそのはずと言っていいのか、
いかに蒼が気さくで
それはつまり俺達の空気だけが
君丈や縷々はどうにも
ありすに
昨日、ありすが泣いている所を見ている
そんなありすになんて声をかけていいのかわからないと言った
今までありすは
周りからの目としては俺達が
転校したての時よりもありすに声をかけるものは
周りの
さて、そんな朝を
だが
どの本にも書いてあるのはどこかで耳にしたような
何が本当で何が
一体俺は何を調べればいいのだろうか。
「くそ・・・神様って・・・何なんだよ」
パラパラとめくる神話の数々に
俺の知っている
「なんだこれ・・・ほとんどの事は
まず気になったのは自分のオーディンと言う神についてだった。
オーディンは
俺が聞いている限りでは、オーディンはあまり
魔法はフレイヤの
変身など
蛇にしか変身しているのを見た事がないが。
しかもオーディン達と一緒に連れだっているのはフレイヤではなく、その兄とされるフレイ。
そのフレイヤの記述にも、魔術を使ったなどの記述はあまり
それどころか、フレイヤの持つ神器であるスキーズブラズニルはフレイが持っているべきものらしい。
「こういうのを調べろって言うわけじゃないだろうけど、
いろんな記述を見て回ったが(見て回ったと言うか
「やっぱり
「
その神を
「ほほぅ、今の動きはお
きざったらしいというか
「またお前か」
「お前、というのはいささか気に入りません。もう一度自己紹介から
「・・・味方?あれだけ俺達を
「ふむ。せめて私が来ることくらい
「前オーディン?蒼が?お前に何を頼んだって言うんだよ」
「そうですねぇ、
「・・・話しを聞いたとして、それを信じる
「まあそれもそうですねぇ」
俺達を
「ヘルメス様。私に話しをさせてもらってもよろしいでしょうか」
「
「ありがとうございます。では
「そもそも自己紹介された覚えはないね」
「そうだったかしら。まあ
ロキを
だが、この千里と言う少女は余裕を持ちながらこちらに油断をせずに
俺は、ジークフリートなど
「桂木悠真、ヘルメス様の話しが本当か
「っ・・・」
千里のいう事はもっともだ。
だがどうしても
俺にとっての
考えろ。
「考えても
「・・・」
話し合う場などさして
それこそ名前を
ならば
「・・・わかった。話を聞く」
「それはよかったです。千里、あなた
「めんどくさいのでしないだけです」
「
そう思うのもオーディンになったからなのだろうか。
「とりあえず今はあまり時間がありません。
後で聞けるとするならそこまで
今気になっていることを
いや、時間もない上に全てを教えるわけでもないと言っているんだ、ここは素直に
「・・・じゃあさっきヘルメスが言った人間界の
「
「いいのですよ千里。そうですねぇ、まあなんとなく
「ってことはオーディンについて調べようと思ってオーディンの資料を見ても
「無駄とまでは言いませんが、まあそういう事になりますねぇ。天界にも
「じゃあ
「そういう
だとすると何を調べればいいのかさっぱりだ。
いや、待てよ。
歴史ではない、今の
「ふむ。もう少し時間が取れると思っていたのですがねぇ。あなたには
後一つ。
聞きたい事は決まっている。
あえて最初に聞かなかったのは心の
信憑性についてはわからないが、
「じゃあ
その場に
ヘルメスも、千里も
いや、
答えを聞きたくない。
でも、もし少ないながらも希望があるなら。
そんな考えがあった。
俺の
「死にました。蒼希優斗という
ロキもヘルメスも言うなら本当に
そういう
ならありすの
「・・・そうか。・・・ありがとよ」
「いえいえ。では、また
そこに
千里は最後まで
何にせよ明日以降も来るのであればそこらへんもわかってくるだろう。
「ふぅ・・・なんか
君丈の言う教えてくれる
わかってんなら君丈も教えてくれればいいのに。
ちょっとしたサプライズのつもりだったんだろうか。
朝の
ありすは何も
魔術研究会に、俺とありす、君丈、
そして俺達が魔術研究会につく前からいたのであろうヘルメスと
ロキの顔がなんとなくいつもより
「これで全員そろいましたかねぇ。では、
「ちょっと待て、来て
「あぁ、これはすみません。ロキとその
ヘルメスは俺の事を悠真君と
ってそんな事はどうでもいい。
確かに自分の目で見て感じるのが蒼の
それでなんだって?天界一武闘会?
「あぁ、それはそう思ってたよ。で、なんだそのありがちな名前の大会は」
「昔からある
「悠真、これは一種の
俺が
君丈がここにいなかったら
「もちろん、参加の
「とりあえず詳しい
「
「ヘルメス様、ここからは私が」
「お
どうにも
「天界一武闘会は
今回はって前回は使ってたんだな・・・
「って千里とヘルメスも出るのか?」
「もちろんです。ただ、千里も言ったように神器の
「・・・神様って神器一つだけじゃないのか」
「
なんとなく
千里はヘルメスを心から
「俺様ももちろん参加する」
そこで口を
「まあ俺様も
ロキの俺様強い発言に千里の
「じゃあ君丈と縷々もでるのか?」
「私はでないよー?だって二人一組だし」
「フレイヤと縷々じゃ
「そうですねぇ、そこら
「バグ?普通は
「
「本当は参加してみたいんだけどねー」
「じゃあ君丈は?」
「俺は眷属作るのめんどいからパス」
「めんどいって・・・」
「という事で、今回ここにいる者で参加するのは、私とロキ、そして悠真君という事になりますねぇ」
ここにいるだけで三人。
いや、
なんにせよ、ロキの力もヘルメスの力もかなり
どちらかというと眷属の力しかちゃんと見てないが、フェンリルも千里も神である俺が
「そんな強いのがうじゃうじゃいる中に俺が入ってもすぐ
「いえいえ、それは
「
「そんな事言ったってよ、ロキやヘルメスみたいにそれこそ経験値があるわけじゃないんだ。戦い方なんてどこで覚えるんだよ」
「その
「
ヘルメスの
にんまりと
「合宿?なんか普通の
「
「はいはーい!
ロキの
それを
「
今の流れから完全に参加する感じに
「そうだな、じゃあ―」
参加する。
と言おうとした時、千里の目が俺ではなく横にいるありすに
(その
と言っているのが
「・・・ありすはどうする?」
少しうつむく
「・・・悠真が参加したいなら」
と答えたのだった。
正直この
大会までにどうにかできるだろうか。
神はもちろん、眷属も相当な
俺がいくら
言うなら
俺のレベルアップはもちろん、ありすにも力をつけてもらわないといけないとも思う。
二人一組と言うのはコンビネーションも
そうやって色々考えた
「わかった。俺とありすも参加だ」
だが、今のありすには少しでも
神に
だけど体を動かさないで
もしかしたらここで
でもありすならそうしたければ自分で言ってくるはずだ。
そもそも眷属関係を
ありすが俺に
「わかりました。大会は9月に入ってからすぐ行われます。とりあえず
ヘルメスはそれを言うとまたすぐに
俺達もそれからほどなくして
この選択が合っているのかはわからないが、今は自分の事よりもありすの事を
蒼に
ありすの事は俺がどうにかしないといけない。
そんな
そして合宿当日の朝、俺はありすに何もできないままその日を
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