外伝 【ロキの企み】
「一つくださーい」
「300円」
だが、俺の知る神はそんなものではない。
なんなら俺様はこの世界の神と言われる
「これとこれください」
「500円」
名をロキと言う。
「ちょっと
「んー」
そんな神様である俺様が今何をしているかと言うと・・・
「年に一度のお
「助けるねぇ」
俺様は
そこの教会は
「別に助けなんて
「なんでそういう事言うの!お
世話にはなっている。
だが世話してくれと
俺様は
一人で
その事を知らないシスターでもない。
とある事がきっかけで、教会内で俺様の事を神様だと知る人間は四人いる。
そのうちの一人が
「俺様的には大した
「それは称賛じゃなくて
あえて称賛と言ってやっているのだろう。
それをしらない椿でもないのに
「りょうへーそろそろ変わるぞー」
「
別に仕事中ではない。
ボランティアという方が
祭りの中フランクフルトをほうおばりながら
名を那覇と言う。
女に見える男。
最初は
まあ俺様が何かしたと言うよりかは、もともとそういう
「いいじゃんいいじゃん。あ、
「た・・・食べたくないわよ!」
食べたいのか。
子供は子供らしくしてればいいのだ。
「いぇーい!
あそこで
「ところであいつは何やってるんだ」
「あいつ?・・・あぁ葉月?・・・
葉月な奴は一体何を
かくゆう葉月も俺様の事を神様だと知っている。
那覇とは
那覇と葉月を
自分の体の
俺らは今、世間で言えば中学生になる
葉月のそれはどう見ても高校生、大学生のその手の道を目指している並みの動き方をしている。
まあそれもそのはず。
葉月、並びに那覇、そして椿の三人は、俺様と
つまるところ
身体能力がどれだけあがるかは契約した神、眷属の
身のこなしは当然のことながら
だからと言ってあまり
「ねぇ、遼平。葉月止めなくてもいいの?」
ちなみに先ほどから呼ばれている遼平なる人物。
まごうことなき俺様の人間の姿としての名前なわけだが・・・
「俺様の事はロキ様と
「こんな人前で呼べるわけないでしょ!私が変な人と思われちゃうじゃない!それより葉月!」
「椿、よく考えてみろよ。こんな小さなお祭りで何やったって有名にはならねぇよ」
「でもりょうへー。
食べる時は
「どうせ
今の
かくしてそんな楽しくおちゃらけた(?)日々をおくっている俺達である。
ヴァルハラ外伝 ロキの企み
そんな神様である俺様だが、普段の生活はもっとわびしく、人間的であると言わざるをえない。
教会でシスターに
教会の子供たちは
そんなつまらない日々でこの俺様が
もちろん
なんたって俺様は悪名高いロキ様なのだ。
「ねぇ遼平。・・・ねぇってば・・・ねぇロキ」
「なんだフェンリル」
「別に名前で呼んでもよくない?って、そうじゃなくて『なるかみし』って知ってる?」
「なるかみし?」
「神に
それだと
「その
人間の街の事など
「なんかね、昨日のお祭りで
「それがどうした」
「えー!すごくない??・・・ってまあその話もしたいんだけどさ、私がりょうへ・・・ロキにしたいのはその事じゃなくて」
「名前の事だろ」
「そう!」
成神市。
さっき葉月が言ったように神に成る街。
神と言う言葉を聞くと最近はよく
だが、神なんてものは
人間が知らないだけでそこかしこに神は
「なんでも、成神市では神が生まれる街っていう神話があるらしいよ」
「別に
「えー、もうちょっといい反応してよー」
葉月の
別に神が生まれるとかサイボーグになれる事とかは
だが、なぜかその街の事をよく知っている気がするのだ。
「フェンリルはそこに行ってみたいのか?」
「え?あー、まあ、遼平に話したらこう
ようするに
それから数日。
なんでも
これが
というより、あまりにも
どこにでもある
言うなら田舎の
そんな街でなぜSAなるものを
しかもあろうことかそのSAは
それが
「
「「じゃあ行こうよ!」」
いつの間にか
俺に
もうこの教会での日々は
まあそこに
「
守る、というのは言葉通りだ。
口にした本人も
それから俺様が神だと言う事が
なぜか?
俺様が
ここらへんで
という
神であればそんなものは
滞在しているのはただ単に子供の姿だと動きにくいと言う点のみである。
だが、
今どきの中学生がどんな生活を送っているかまでは知る
つまりはそろそろここから出ていく時が来たのだ。
「守るうんぬんは大丈夫だ。それよりもこの街の事を一度調べに行った方がいいかもしれないな。この街には何かがある」
やったぁと後ろで
「行くなら早めの方がいい。ついてくる気があるなら
「はい!このフェンリル、
と、
「くぅー!わくわくしてくるぜ!」
そして・・・
「遼平が言うならシスターと教会は大丈夫なのかもしれないけどさ、どうしても行かないとだめなの?」
「ヘルよ、どうしてそこまで行きたくないのだ」
俺様の眷属となる者は基本的に
俺様が眷属と
なぜこうもヘルのイメージと椿はかけ
むしろ俺様が契約する眷属の力の中で一番周囲と
フェンリルは昔から
だが、それゆえのカリスマ
那覇が
なぜ、なぜこうもヘルだけ違うのだ。
俺に
「遼平はさ、平和な日常って
「見ててわからないのか。俺様は
「今の生活じゃ
「できないな」
「そう・・・」
なんだか
なんなんだこいつは。
この時代はバグっているのか。
それとも俺様の眷属の
どちらにせよ、
だがそんなことはどうでもいい。
俺様には
シスターに
椿はついてきたものの、
そしていざ成神市について見るとこの地が異常だと言う事に気が付いた。
「そうか。成神市。どおりで」
「どしたの遼平?」
「フェンリルよ、何度も言うが俺様の事はロキと呼べ」
「はいはい」
成神市の異常。
いや、正確には異常でも何でもない。
長い年月を
そういう
俺様は
だが、神がいることがわかっても、どの神かまでは俺様にもわからない。
言うならばネットで「神様」と
だがいざそのページを見ようとするとロックがかかっていて見れないのだ。
神達は自分の事を周りにばらさないように気配を
本来であれば三人いると言う事もわからないはずなのだ。
俺様
そして俺様は一つの
昔から三柱の神と言えばオーディン、フレイヤ、トールの
俺様とも何かと
そして三神と
これもまた運命と言える。
いや、
かくして、この成神市と言う
成神市に
やっていることは
だが、それを
葉月と那覇はすごいと
だが、最終的にはその
ならば文句など言わせるものか。
そしてこの二年間、俺様のネットワークを
俺様の力をもってしてもここまでわからないとなると、ここいる神は
もしくは
そこはとりあえず置いておくことにしておこう。
わかった事は三つ。
一つ目は、成神市に在中している三柱の神の一人はおそらくオーディンとトールのどちらでもないと言う事だ。
だが、これはなんとなく
それは二つ目にもつながる。
二つ目、残りの二柱の神の内、一人はフレイヤだ。
もう一人の神と違い、ちょいちょいと神の反応を見せるフレイヤ。
おそらく、この時代のフレイヤは
そしてフレイヤがいるという事はもう一人はトールだろう。
なぜオーディンではないと思うのか。
これが一つ目の理由とつながる所だ。
オーディンは数百年前から
理由も
これまでもオーディンがフレイヤとトールに
だが、目の前にフレイヤとトールがいるのだ。
オーディンを待つよりはこちらから
俺様はそうしてオーディンの場所を探し
もちろん
そして三つ目がそのオーディンの
探すのに一年近くもかかってしまった
「ねぇ、オーディンほんとにいるのかな」
「おそらくな」
長い
「ってかさぁ、こんな
ついに後ろ歩きに
「お前ら、最初から
「へー、ロキにしては
二年の
まあ元から那覇はたまにロキと呼んではいたが。
「そもそもなんでそのオーディンを
二年の歳月を経ても
まあ遼平と言うと俺様が
「オーディン
「また人の物
「”じんき”って何?」
「神が持つ
「じゃあロキの神器ってどんななの?」
「俺様の神器は
「え、じゃあロキって神様じゃなかったの!」
まあ反応としては
俺様の神器、レーヴァテインは
神が神器を持っていないという事は、かなり
本来なら転生もできなければ、力も
だが、俺様はロキとして
そして神器がなくても転生できたり、三人も
だが、それでも俺様は他の神に
「俺様は神様だ。まあこの場合は完全な姿に
「ふーん」
まあ無理もない。
俺様達が
オーディンの
外国に行くには色々な
俺様の力をもってすれば
だがしかし、力を制限されている俺様の力を使いすぎると言うのも考え物なのだ。
いかに
ならば
そこでとった手段と言うのが冥界だ。
同じような物で言えばフレイヤの
だが、
神器ほどの能力はなく、歩いて
現実世界を移動するより
なんせ外国だ。
道のりは
空中を
そもそも
だが、俺様の力をもってすれば・・・
と、そんな事は今はいいだろう。
とにかく俺様達は冥界をひたすら歩いて歩いて、それに那覇は
「ロキ!あったよ、
那覇とは違い、冥界を楽しんでいる
冥界の
その目印で今おおよそどこにいるかわかるのだ。
葉月が見つけた目印は、犬とも
オーディンがいるとされる場所の近くへとようやくたどり
「ご
「はいはい」
もっと俺様に
かくして、俺様達は
むしろ三日で見つかったのは早い方ととるべきなのかもしれない。
なんせ、オーディンが
家とも
「よう、
「・・・
オーディンが小屋を
眷属に手出しされては
「まさかこの
「あー、ロキか。久しぶりだな」
「また
「ふん。そんなものはもう見つけ出している」
「おぉー、さすがロキだな。で?どこにいるんだ?俺も早く
「言うわけがないだろ」
こいつと話してると
オーディンがまた、と言ったのは俺様がオーディン
その
いつまでも
今回こそは奪わせてもらう。
「ケチだなー」
「いいかオーディン。今回の僕は
「じゃあまずは俺を
「
そこから
オーディンは一人槍を手に三人と
戦いは実に三時間にもわたった。
「という
「・・・なっ」
戦いなど
「
周りに三人が
時間にして30秒という所だろう。
「ヨルムンガンドの能力を
眷属の能力は
だが、これも俺様の
俺様にはフェンリルのような
もちろん
だが、今回使ったのは真似事なんて小さいものではない。
これも俺様だからこそなせる
ロキの神様としての
これもオーディン達を出し抜くために
まあ今目の前にいるこのオーディンも今ではなんでもありの
だがこの話はとりあえず置いておこう。
「グングニルはいただいた。言っただろう、今回の僕は一味違うって」
「くそっ!待て!」
俺様に
オーディンの手は
「あんがいオーディンってやつはちょろいんだな」
そんな言葉を
「まあな」
と、
能力の使用による
それくらい今のオーディンは
俺が知っている限りでは今のオーディンは天界によって力を
それでも
オーディンを出し抜けるとするなら、
あいつらは神に
かくゆう俺様もそちら
俺様は
「ロキ、これからはどうするの?」
「成神市でフレイヤから神器を
「準備って?」
「・・・そうだな。
「え、なにそれ」
「不良は
「
那覇の背中でくつろいでいる椿は少し上の空だ。
何を考えているのかさっぱりわからないが、
「そんなものは
「・・・あんまりやりすぎないでよね」
「別に
「・・・なら・・・とりあえずいいけど」
「ところでさ」
「なんだフェンリル」
「さっきロキ、自分の事俺様じゃなくて僕って言ってたよね?」
「・・・」
「なんで僕だったの?」
「・・・」
「ねぇロキ?」
「相手を
「そうなの?」
「あぁ」
「ロキってやっぱり色々考えてるんだねぇ」
「当たり前だ」
「フレイヤの神器もさくっと手に入れられるといいね!」
「当然だ」
・・・。
それから約一か月近くかかり、成神市の不良をほとんど取り込むことに
なぜ一か月もかかったかと言うのは・・・
「それにしても
そう、不良のほとんどは成神市
俺様も気になって
だが、神の力を持つ俺様達には
「SA二つも使ってきたのは昨日が初めてだったし、
と、戦った本人の葉月が言うほど
SAで
もちろん、神器なしでも負けるような事には万が一にもないが、
言ってしまえばSAにはそれだけの力を出せるように
「ロキ!昨日の不良から
昨日の不良と言えばやたら身長の高くてがっちりとした筋肉ダルマ・・・
「俺達みたいな
轟を
そのあとすぐにその少女にあったことになる。
「やはりオーディンの
先日から眷属らしき
噂の
「
「ねぇロキ、もしその女の子がフレイヤじゃなかったらどうするの?」
「何だヘル、俺様の力を
「疑うって言うか・・・フレイヤだって私達が
確かに不良に襲わせるのは力を使わせてフレイヤだと言う
だが、ほぼ
ならばこいつの話しを聞いてやる
「こいつ、
俺様の
「作戦内容だが・・・」
俺様は椿の事を無視して
埜口縷々。
ちなみに俺様と眷属はすでに成神第一高校に
椿だけは
埜口縷々とつるんでいる二人のうち、
そして、トールと同じように
そこで、
「どうもこんにちわ、埜口縷々さん」
「えっとー・・・
「えぇ、
にこにこと
相手もにこにこーっとして
「んー、何の話しー?」
「ま、しらばっくれてもわかってんだ。大人しく
作戦内容はオーディンの時とさほど変わらない。
俺様が近づいて
だが、フレイヤは
いかに
だが、俺様はある一つの
それは、埜口縷々本人はフレイヤではないという事だ。
いや、
これはランダムに起こり得る事で、神にも
だが
俺様はそれを
まあ
フレイヤの場所が分かった所でそこには
さて
フレイヤは魔法に
だからフレイヤが出てくる前に幻術をかけて一瞬の隙を作り、埜口縷々を封印する。
一番厄介なのはフレイヤの神器だ。
スキーズブラズニル。
一瞬でどこにでもいけるし、なんでも
埜口縷々がスキーズブラズニルを使えるならこの作戦は
「っっ!!」
俺様の幻術を
だが、幻術自体は
むしろただの人であろうとフレイヤを
だがこれで一瞬の隙はできた。
「フェンリル!」
「はいよ!」
さすがのフレイヤとて、隙がうまれた一瞬にフェンリルの
「あっ・・・」
作戦は
埜口縷々はその場に
「すげえな、この
「まあ作るのに何日もかかるうえに使えるのは一つの魔法だけだから
「ん?僕の事?」
「・・・僕?」
葉月の一言に
「僕ね、ロキを
言葉遣いの
なんとなく
「
いつの間にか俺様の横に立っていた椿は頭を
いつもは一言言ってやるところだが、さすがの俺様も自分の行動を見つめなおさなければいけない気になってくるのだった・・・
その後、埜口縷々からフレイヤの気配を魔法で
埜口縷々を封印したのには理由がいくつもある。
一つはフレイヤとの
もう一つはフレイヤの神器が目に見えるものではない為、魔法で中から取り出すしかないのだ。
そして、最後にトールをおびき出すためだ。
つるんでいる二人の内、片方がトールなら、
封印を解く
だが、事はそううまくいかなかった。
という事はどちらも神ではない・・・?
いや、そんなことはないはずだ。
むしろ俺様は桂木悠真がトールだと
だからこそ埜口縷々が
桂木悠真をトールだと思ったのは
轟の話しを聞いてきた
桂木悠真がオーディンの
実際、病室に桂木悠真が来たときにオーディンの眷属である
何が
いや、トールの事だ、
ならば
そして俺様はフェンリルに桂木悠真を
「ねぇ、ロキ!
俺様は成神第一高校に入ってからというもの、
ヘルの力を使えば
そして今、俺様は魔術研究会の部屋で椿とフェンリルの戦いを魔法の
フェンリルには
もちろんフェンリルにも桂木悠真が人間である可能性も
何にせよ
椿はわかっていないのだ。
いまさら人間が一人死んだところで俺様には知ったことはない。
「ロキ!聞いてるの!」
「わめいても
俺様の言葉に椿も
フェンリルと桂木悠真はちょうど
(お前はここで死ぬんだからな!)
「っ・・・!」
フェンリルの言葉が部屋に
そんなに人一人の、しかも
確かに俺様は椿とシスターの命を
まあ救ったと言っても殺されていたとも
だが、あの時二人を
俺の
だが、その攻撃は肉を
とうとう正体を
「
ここまで
だが、確かに病院での桂木悠真と姫野川の会話はあまり神に関係なさそうにも聞こえた。
その後の話しを那覇に
どちらを
桂木悠真が本当に何も関係がないとするなら、新庄君丈の方を
フェンリルと姫野川の
オーディンの神器が
ふと俺様はオーディンの
眷属がいるのに当の本人の姿がない。
いや、近くにいるはずだ。
俺様はお
すると、フェンリルが
しかも、見つけてくれと言わんばかりに気配がだだ
気配の正体は
これは・・・
「ふっ。いいだろう。
桂木悠真が関係ないとするなら今はオーディンに
「フェンリル、戻れと言ったが、こっちに
(わかったよ!)
今オーディンに
だが、
まあさすがの俺様も全ての
ならば
そう
ちなみに、
そしてトールの
しかし結果は変わらず。
なんだかだんだんとうまくいかないことが増えている気がする。
だが、ここで
こちらには二つの神器があるとはいえ、まだ完全な力は出せない。
トールを探し始めて一週間たとうとした頃、
(見つけた!トールだ!やっぱり新庄君丈がトールだっだ!)
鏡を
「ヨルムンガンド!いくら弱ってはいるとはいえ、トールがいる中で
俺様が那覇にかけた言葉はあっさりと意味をなくしてしまう。
(
「ちっ!やめろ!」
那覇はいう事を聞かなかった。
椿の言うように本当に悪い意味で俺様に
そもそもヨルムンガンドは
戦闘となるならまだヘルの方が強い。
だが、ヘルはフェンリルとヨルムンガンドの間、
「くそっ、
どうする。
ヨルムンガンドを
だが、
ヘルならその
「
俺様はひとまず
魔術研究会の
しかし考えがまとまらない内にオーディンとその
なぜ桂木悠真がいる・・・?
こいつはただの人間だろう?
なんなんだこいつは。
「いや、これはチャンスだ。どんな
よくできた眷属だ。
フェンリルの
しかも桂木悠真と言う
「ヘル、お前もフェンリルに協力してオーディン達を
フェンリルの速さとヘルの能力の
だが、魔術研究会の中にいるはずの椿から返ってきた一言は
(・・・
「さすればすぐにフェンリルと・・・あ?何?嫌と言ったか?」
(嫌と言いました。ここ最近のロキには・・・いや、
「なにー!」
つい頭を
こんな所で
いや、予想外ではない。
最近の椿の
今はこの
「・・・ふっ、ふふ。いいだろう。フェンリル、桂木悠真を
(おっけー!)
(
「どうとでも言うといい。・・・さて、ここにやつらが乗り込んでくる
ボスはボスらしく
その上で
俺様の
ちょうどフェンリルが
フェンリル一人でも倒せる相手だとは思うが、ただの人間を一人人質にとればさらに
「
以前にはただの人間だと思っていたが、何度も顔を見るたびに以前に一度見たような気がしてならないのだ。
俺様の
桂木悠真が
ただのひじ打ちならばダメージにすらならないが、フェンリルも
その
だが、その
今のオーディンはヨルムンガンドから力を
あっさりとフェンリルをやられてしまったが、俺様の頭の中では桂木悠真の事を考えていた。
「あれは・・・
SAによって
しかもあのSAに使われているチップはおそらく・・・
「くはっ・・・くはははははっ!
そしてヘルによって
「・・・キ、ロキってば」
「ん、なんだ、ヘルか」
あの
俺様の今回の
あれから一か月が立とうとしていた。
あの後、俺様は力を
だが、力が制限されてからほら見た事かと
まあ俺様があの場で死んでいても次の転生をするだけと俺様は特に気にしてもいなかったのだがな。
「そういえばさ、聞きたかったんだけど、なんであの時悠真君の
「あ?」
俺様の夢を
いや、実際に
ヘルの力を使えば夢くらいは覗ける。
全く
「忌まわしきことを思い出させるな。あれは
「
「・・・ふん」
確かに椿の言うとおりだ。
なんなら俺様はオーディン達が乗り込んだ時から負けることを
桂木悠真を見た時、そしてあの火の矢を見た時、俺様は
桂木悠真の正体を。
なぜあそこにやつがいるのか。
いや、ありえない事などないが、あそこに居なければいけないような何かを感じたのだ。
その予想はこの一か月でほとんど予想通りとなった。
俺様を助けるために
それにオーディンもおそらく俺と同じ
なぜなら
「まあいいだろう。
「・・・そう。ならそういうことにしといてあげる」
椿はお湯が
なぜこうも
「
いや、今はオーディンもどきか。
「何しに来たんだ。帰れ」
「まあまあそんな事言うなよー。んー
「ちっ」
オーディンもどきの言うとおりに開いているスペースにソファーを
俺の
「やっぱお前
「これからいなくなるやつに対する
「おー、それはありがてえ」
「お茶どうぞ」
椿がホットの緑茶をもう一つ作ってオーディンもどきに
「で、何しに来たんだ」
「まあそれは皆来てからのお楽しみで」
「ちっ。ここを
「いいじゃねぇか。お前も思う所があるならあいつらと
全てを
そもそもこいつは
できるならばこいつの全力と俺様の全力をぶつけてみたいものだが、時間が足りなかったようだ。
もう少しこいつが長くとどまっていたなら俺様の
そこばかりは少し
まあその相手は
などと考えていたら次々と人がやってきた。
そして夏休みを
しょうがない、オーディンもどきの
そして俺様はオーディンもどきに遊ばれることになるのだが、まあその話はいいだろう。
「くひひ、せいぜい面白い物をこれからも見せてくれよ、
ヴァルハラ外伝 ロキの企み
―完―
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