第5話 切なさと優しさと心強さと



アイドル消失。5部

SNSそれはソーシャルネットワークで繋がる趣味の世界。アニメやゲーム様々なサブカルチャーを誰でも発信していける場所。本当の自分をさらけ出せないで現実世界に自分の居場所を見出だせないでいた私は、直ぐにこの

世界のとりことなった。そこで、ありのままの自分を表現できる世界に日々のめり込んでいった。

気付けば通いつめたアニメ・漫画などのサブカルチャーを発信するサークルの主になってしまったけど

今では他にも色々なものを発信して10代20代の皆からの憧れの的になるとゆうのは

なんだかこそばゆい感じでなんだか変な感じだった。それはなんともいえない気持ちにないこそばゆい気持ちでやめられない止まらない。そんなネト充な毎日をおくっていた。

でも、今の現状はなんだ!?

まだ、残暑がしつこいある夏の日。来る日も来る日も歌とダンスのレッスンの繰り返し。そして、ステージライブ。自分の世界に浸っていた幸せな日常から一変、BND48メンバーの友希に代わってのアイドル生活は、自分にとっての非日常の始まりだった。

そして、それは地獄の入り口でもあったのだった。

今までのライフスタイルは食べるか寝るかネットに従じるかのどちらかの満たされた日常だったのになんでこんなことに!?



ある日のレッスン終わりのこと。

何気なく劇場内を歩いているとある会話が耳に入ってきてしまう。

「なんか最近、アイツ調子に乗ってるよね~。」「え??アイツって?」「アイツっていったらア・イ・ツ」

『ねぇ、それっておかっぱ?おかっぱじゃない。』廊下を歩きながらメンバー達が話している声が聞こえる。

「なんだろう?」アイツって誰だろう。。。

更に聞き耳を立てる。「前まであんなに根暗だったのに調子出てきたか知らないけどちょっとイラッとするんだよね。ほんと、クレイジーだよ!」

あまりの衝撃の場面の会話を聞いてしまったことに戸惑いを隠せないここはこの話を聞かなかったことにして退散退散。。。ガシャーンあっ!「いたた。なんでこんなとこにバケツが!?あと雑巾と牛乳??」

「あっ友希!?なんであんたがここに?」

「ごめんちょっと物につまづいて。なんでこんな物がここに??」


「いや、ちよっと。これから掃除をしようかと思ってさっ」慌ただしく怜七の手からバケツをひったくるメンバー。「そうなんだー」誰を掃除するんだろう。言葉を飲み込む。牛乳と雑巾。まさか、本当にやるのだろうか?まさか?!いや、いくらなんでもベタ過ぎないか!?まさかね。




さて、そんな彼女達と別れて戻ろうとしたとこで陰口を叩いていたメンバーの一人がフラリと自分を呼び止める。


「偶然だねーさっき友希ちゃんの話をしていたんだー」何も悪びれる様子もなく仲の良い友達と話すかのように話し掛けてくる。確かこの子は同じチームⅢの倉持めぐみ。


「え?」さっきまであんなに悪口を言っていたのになんなんだろうこの子は!!?

いつも少し間の抜けた調子でメンバーと会話するその姿は天然なのかそうではないのかはさだかではない、そんな腹の内が分からない子だ。

「いや、前までの友希ちゃんは暗いし無口だし取っつきにくかったんだ。今は、まるで人が変わったみたいだね!」それは、何か探りをかけるような言い回しで怜七ドキリとする。「えっ!?そ、そうかなー。」マズイ。

まさかいきなりバレた!?



『なんだか今の友希ちゃんは明るくて好きー!話しやすいから。』まさかの屈託のない笑顔で好きだなんて!?そんな、まさか!「ふぅ~ん別に私これといって代わったりなんてしてないんだけどねっ!!」そう本メンバーと入れ替わったことは秘密だから。積極的に迫ってくる彼女の絡みに危うさを感じた私は苦笑いでその場を濁して即座に退散する。



そして、残念そうに指をくわえて純粋な眼差しで見送る めぐみんが残るのだった。



そんな二人の様子をプロデューサーの藤野和央は足を止めてそんな友希(怜七)の様子に違和感を覚えるのだった。


ランチタイムとなったAfterBreakCafeで今日から初勤務となった小倉友希は、新人担当となった受付カウンターで友希の指導係を買って出てくれた接客担当の茉里愛へのスマイルの注文が止まない中で接客の基本を教わっていた。


Cafeのカウンターはマクドナルドの受付を思わせるメニュー表を見て注文を受注してその場で受け取り好きな席を選びくつろぐ形だ。に訪れるお客さんが皆して注文するのは茉里愛からのスマイル。それをまんざらでもないように微笑みをお客さんに向ける茉里愛。それはもう完璧な笑顔で気を抜くと同性のこちらまで魅了されそうになる危うい魅力を秘めていただけど彼女の本領はそこではないのだった。『いらっしゃいませご主人様!ご注文はなんですか!ーはい。まりのスマイルもいいけどコーヒーとサンドイッチにパウンドケーキはいかがですか!』とすかさずお決まりのスマイルの注文からセットの注文へと促すのにはまさに脱帽で......あれ?まだ接客が続いている?

『じゃあ!これから魔法をかけるよー。美味しくな~れもえもえ、きゅーん』

「えっ?!」ここはCafeだよね目の前で異界の呪文のようなものを口にしている先輩は、いったい...

『ありがとうございましたー!またのお越しをー』まだ、あどけない純粋無垢な笑顔で抜群のルックスと人柄で見送る。



「それじゃあ次は、友希ちゃんがのお客様の接客をやってみて。まりは隣で見てるから ね。」とにこやかに微笑む茉里愛。

その容姿は、まだ中学生と言っても容易に信じてしまうほどの幼い顔立ちに先輩なのに

可愛い後輩に教えて貰っている感覚になる。



友希は恐る恐るカウンターへ立つ。そうこうしているうちに新しいお客さんが来店してくる。

「さっ、今だよ声出し。」『は、はい!。い、いらっしゃいませー!』声を絞って満面の笑顔で。つい、こないだまでアイドルだったから

笑顔ならお手のもので、どうですか!

と胸を張る。ー『はいっコーヒーとチョコレートケーキで758円ですね。では、ごゆっくり!』よし、完璧!とお客さんの表情を伺うとなんだか不満そうにカウンターを後にしていくところだった。

あれ??『ど、どうしてですか!なんでさっきの人はあんなに浮かない顔を。』どうしよう自分の接客が良くなかったのかな?と

不安になる。「チッチッチーまだまだね。」と茉里愛は先輩風を吹かせて茶化してくる。

「あの、どこがいけなかったんですか??」

教えて教えてと答えを知りたがる友希は茉里愛に寄りすがりウズウズする。

「ふっふーん。それはね、ご奉仕の心構えだよ」

「心構え??」自分に足りない心構えって

なんだろう。すがりつくようににたずねる。

『それはね。お客様はご主人様だから。あとは萌え萌えキュンだよ!』と茉里愛は両手でハート型を作り方前に突き出す。『それってマニュアルだったんですか!?』とつい、大声を出して驚いてしまう友希だった。




友希は喫茶店での勤務を終えて初めてづくしの仕事に失敗の連続を繰り返しながら自室に戻る頃には、もうヘトヘトで倒れ込むようにベッドへとダイブするのだった。自然と薄れゆく記憶の中で簡易テーブルの上のタブレットがskypeの着信音を軽快な音で鳴らす。

「う、う~ん。。。」居眠り心地から現実世界に意識を戻される友希は、着信を取ろうとして

一瞬ためらうもその通話に出るて気が進まないままブレットと向き合う。そこにはテレビ電話でBND48のプロデューサー、藤野和央が

写し出されていた。「もしもし。いきなり通話して悪い。ちょっと気になることがあってな午前中の劇場での小倉さんの様子が気になったからさ。」「あ、はい?」劇場で何かしらあったのだろうか?まさか怜七ちゃ

ん が何かやらかしたのかな??

そこで今日のお互いの活動報告をしていないことに気が付いた。入れ替わりを決めてからとゆうもの近辺の人間関係の矛盾や情報の行き違いを解消する為に、一日の終わりに

現在状況の報告をするように決めていたけど

今日は疲れてその日課がまだだったのだった


「な、なんですか?早くして下さいね。」

大丈夫めったなことを言わなければいつも通りにしていたら問題ない。と自分に言い聞かせて通話を開始した。

「なに、大したことじゃないよ。最近の小倉さんは変わったと思ってさ!」

「ええっいや。そうですか?」そんなまさか

いきなりバレてしまったのかな。そんなまさか......

「あ、変わったっていっても変な意味じゃないから。ただ性格がほがらか?明るくくなったなと思ってさ。」

「へ、へぇ~プロデューサーがわたしのことを?」

「いや、俺だけじゃないよ。他のメンバーからもそんな話を聞くからさ。」

「そう...なんだ。」他のメンバーも。いったい何を思ってそんな風なことを言っているのか。「それは、どうも、ありがとうございます。私もあの日から人が変わったように頑張っているので」そう、違うステージで。

「あの日って御披露目ライブ? うん!あれは良かったよ特にメンバーからフォローされながらのパフォーマンスは感動ものだったよ!」

「え??あぁ。はい!本当に。」

「優しかったよね倉持さん。小倉さんのこと助けに入ってくれてさ。あれこそメンバー間の熱い友情だよね!」

「は...い。本当に助かりました!」そこまで

さかのぼって話すなんて、分からないよバレないよね...たぶん。


「だよねー倉持さんは困っている人を放っておけない子だからさ君のことは気に掛けていたみたいだし。」

『それにしてもね!なんと言っても...』


プロデューサーの熱烈な話しはまだまだ続く気配を見せるとこで、流石に痺れが切れたきた。

「あのっ!すいません。お話はもういいですか?」


「ああ、ごめん。もういいよ!小倉さん。」

「はい?」なんのことだろう??

「もう、いいよ誤魔化さなくて。君、劇場に来てないよね。御披露目の時もさ。」

『そ、それは......』不意を突かれて言葉が出てこなかった。


それは、自分がBNDメンバー達からハブかれているのではないかとゆうことだった。思い返してみるだって御披露目日程を謝って覚えていたから。でも、もしかして誰かから間違いの日程を聞かされてたから?


「小倉さん。どうゆうことで君が影武者を使うか分からないけど、もうしないよね。」

「は...い」


「分かったら、明日から来れるかな~」


そんなプロデューサーの声にも友希には届いていなかった。

「うぅーん......」

どうしよう。これから自分は、どうやって皆と向き合えいいんだろ?

水面に沈殿した土壌のようにモヤどうしようもないこの気持ちは。とても二つ返事では返せない。

しばしの沈黙がタブレット越しに二人の間に流れる。

「おーい。小倉さーん。」返事はない。


首を立てに振れずに黙っている友希に対し拒絶と取ったのか。これだけは伝えておくよと前置きをしてから言葉を続ける「いいか!君はアイドルにとっての大事な立ち位置を他人に譲った。これはどうゆう意味か分かってるよね。頭を冷やしてよく考えてね。それじゃあね!!」

とプツリと通話がそこで切れた。そしてその場で唖然と呆ける友希だけが残された。



そんな友希を見つめる影が一つ青山が初勤務の友希の失態ぶりを気に掛けて差し入れとフォローに駆けつける。

「少し、いいか。さっきの話がたまたま聞こえてしまってさ。あんま気にすんなよ!」

と、言ってからマズイと視線を反らす青山。

もう一度、チラリと見た友希の顔がみるみるうちに両目に涙を浮かべて今にも泣きそうな顔をしてこっちをみてくるから。

「もう、おしまいだよ...」と力無く呟く。

「大丈夫。なんとかなるだろ!だって皆は待っててくれるんだろ?」

「...がう。違うよアイドルが自分の立ち位置を譲るときそれはぁ、」

「それは??」

『勝負から降りたときなんだよー』駄目だもう、感情が抑えられない。もう終わったよ

わたしのアイドル人生。

「そんなことない。俺がなんとかする。」

「なんとか??」

『そうだ!俺がBND48《あいつら》に負けないようなトップアイドルにしてやる!』と青山は泣き崩れる友希を支え、妥当BND48を宣言するのだった。



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アイドル消失。ー最高の思い出は永久にー 高月夢叶 @takatuki

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