三日月のような

鋭利な刃の美しさに似た双眸の光

いっそその刃で俺を殺してはくれないか

すべてを圧倒する三日月の冷たさが

穢れたこの身には心地よい

貴方はこの身をこの魂を美しいと言う

穢れた俺を友と呼ぶ

俺は貴方を愛しいと思う

男が女を愛しいと思うように

俺は神に背を向けた男

卑しい人間

ほうら 赤い血に染まった三日月が笑う

この穢れた想いが溢れる前に

誰よりも何よりも狂おしいほどに愛しい貴方が

その双眸の光と同じ美しい刃で

俺を切り殺してください

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る