第2話



 落ちこぼれ第七部隊の怠け者。

 アイクに対する周囲からの認識はそんな感じだった。


 しかし、そんなアイクのいる部隊に唐突に任務が言い渡される。


 会議室に呼ばれたアイクは、上官の命令を無視するわけに行かず渋々足を向けた。


 室内には同じ部隊のメンバーである、情報収集や索敵が得意なアニスと治療行為(物理で)が得意なサテンがいた。

 空気を読まないお気楽発言が目立つアニスに、デバイス使いが下手なサテン。

 第七部隊は、そんな出来損ないの集まりだ。


アニス「やっほーアイク君、仕事頑張ろうねー」

サテン「アイクさん、お仕事頑張りましょう」


 部屋に入るなり、二人の隊員からのる気に満ちた言葉を受けて、アイクは曖昧に返した。


アイク「あー、悪い仕事じゃなかったらな」

アニス「まぁた、やる気消滅させちゃって。あたし達のやってる事に悪くない事なんてあるの?」

サテン「でも、今日のアイクさんは少しおかしいです」

アニス「そう? あっ、でも確かにいつもより集合するのが速かったね」


 いつもやる気のなさそうなアイクだが、少しだけ緊張していることに、隊員二人は気が付いた。


 しかし二人がそれについて尋ねる機会は訪れず、訝しんでいる内に上官がやってきてしまう。


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