第12話家の妹はかなりのゲーマーでした。
何だかとても久しぶりだ。
たった24時間なのに色々ありすぎて24時間だったとは思えない。
例えばルミエルの下着見たりとか下着見たり下着見たり下着見たりとか……大変だった。
それはさておき……ルミエル達はどこへ行った?
部屋という部屋を見渡しても見当たらない。何故だろうか……!!
まさか!と思いベットの方を見る…………が、何も無かった……
「うきゃー!」
突如下から「きゃー!」という騒ぎ声が聞こえてくる。
俺は慌てて下へ駆け下りた。
「どーしたぁ!」
目に写った光景は、ルミエルとティナベルが小さな少女をこねくり回してる所だった。
「かぁんわいぃぃい!何これもうお人形さんみたぁい!♥♥♥♥」
「やめ、てくだ…さい、わぷっ」
「ちょ、義姉さんだけずるいです、私も私も……」
「えー、なにしてんの?」
「神風様ァ!見て下さいこの子ぉ!お人形さんみたいですよ!」
うん知ってる、可愛いよな。ほんともう可愛すぎてやばいよね。
「ちょっとお兄ちゃんお兄ちゃん見てないで助けて……よ!」
「あ、うん。ごめんねルミエル、その子俺の将来の嫁になる子だから汚さないでくれる?」
ここで俺は勝手に妹嫁宣言を発令する。
「お兄ちゃん……」
うわぁ凄いゴミを見るような目だぁ。でも憎めないんだよなぁ、可愛いから。
「え?ん?」
俺ら兄妹の会話を聞いてキョトンとするルミエル達。
まぁそれもそうだろう……似てないんだもの。
「兄妹……何ですか?義兄妹じゃなくて?」
『兄妹です』
「妹の霞原
しっかりとした丁寧な挨拶。サッズが俺の妹だぜ!
だがルミエルは挨拶を返さず訳の分からないことを言い出す。
「ず……るいです」
「なぜに?」
「だって私の姉はあれですよぉ!しかも、義理の姉!そしてシスコン!重度の!こんな可愛くてお人形さんみたいな妹私も欲しぃぃぃぃ!」
ぎゅうっと力いっぱいに叫ぶルミエル。
その後ろで灰となっているティナベル。
そしてその後に繋げてルミエルは言う。
「だから……結婚しましょう!神風様!」
「いきなり過ぎ、断る。目的がズレてきてるから、君の義お兄さん悲しむよー」
「もう正直あの人の事どーでもいいと思ってます!」
言い切った。これ以上無いまでにハッキリと……
お兄さんご冥福をお祈りします。
「え、何お兄ちゃん結婚するの?それよりも今までどこいってたの?この人たち誰なの?」
うんまぁそうなるよね、今に至るまでその事について触れなかったなんてさすがおれの妹!
そして妹よ!俺はまだ17歳だから結婚はできんぞ!
そして舞雪の質問に口を濁らせながら俺は答えた
「えー、ちょっとばかし異世界に……で、この人たちはそこの住民で……」
「お兄ちゃんがお母さんウイルスに感染した」
お母さんウイルス!?母さん泣くよ!?「我が娘に邪悪な化身扱いされた」とか言って号泣するよ!?あ、なんでこんな言葉思いついたんだろう……もしやお母さんウイルスに?
とかひとりで考えつつやはり母さんに悪いので俺は妹をチョップした。その後妹に足を踏まれた。いたい泣きそうグリグリしないで。
涙目になりながらもしっかりと注意をする俺かっこいい!
「こら、母さんに失礼だろ。それとまた家空けるから宜しく言っといてっと……さっ、ルミエル、ティナベル、準備しに行くんだろ?」
「え、また明けるの?学校は?明日終業式だよ?」
「まじか、何日くらいやすだろ俺。明日は出ないと内心に響いてしまう……」
「2日3日行ってませんね、私も明日は出ますよ神風様だから一緒に登校しましょう!」
目をキラキラさせ一緒に登校することを望んでくるルミエル、まぁ特に悪いこともないし一緒に行くことにしよう。
「おう、じゃあ準備は今日のうちに済ませとかなきゃな」
「もう出来ましたよ?ほら、あそこに積んであるでしょ?」
「はっやい」
「私の杖呼んだら勝手に飛んできますから」
ニコッと微笑みながらルミエル言う。
呼んだら飛んでくるって凄いなぁ……杖なのに、ホウキとかなら聞いたことあるけど。
「あ、神風様妹ちゃんと遊んできていいですか?」
「それは俺に聞くんじゃなくて舞雪に聞いてきな?」
「私なら別にいいですけど何するんですか?家何も無いですよ?」
ルミエルが聞く前に舞雪は自ら出てきた。自分より年上の女性に憧れみたいなのでも抱いているのだろうかそれともただ遊びたいだけだろうか、僅かにウキウキしているのが感じられた。
「ボードゲームやカードゲーム、テレビゲームなどもありますが何をしますか?」
「おぉー、いっぱいあるねー!」
「これの他にはギャルゲーやPCゲーム、ケータイアプリなんかもありますよ」
うちの妹ゲームしすぎじゃない?てかギャルゲーてなによ。うちの妹ギャルゲーやってんの?
ルミエルはよりどりみどりのゲームを見ながら「ギャルゲーってなに?」って聞いていたが舞雪は説明をせずに「やってみればわかるよ」と、それだけで済ませていた。
ルミエルはかなり悩んでいたが最終的にテレビゲームにしたようだ。
異世界から来た美少女と家にいる超絶ウルトラパーフェクト美少女である妹が一緒にテレビゲームをやっている状況が微笑ましく、俺は微かに微笑んだ。
さて、俺も少し準備するか……と、思ったが舞雪とルミエルがこちらへ視線を向け何やら言っていた。
「神風さまー、神風様も一緒にしませんかぁー?」
「お兄ちゃんはやく、それにそこの赤髪のお姉さんも、2人より4人でやった方のが面白いし!」
完全に目がキラキラし始めた……四人プレイってどんなやつですか…マ〇パですかス〇ブラですか?
まぁ……よく考えたら俺準備とかしなくていいし混ざってやるか……。
「はやくぅ!神風様ぁ!」
「あいよー」
この世界に戻って来た瞬間準備が終わり、ゲームをすることになった。
向こうに行けるまで23時間くらい……向こうにいるお兄さんが可哀想で手紙書きたいくらいだ。
拝啓お兄さん
もう少し待ってあげてください。僕達は今、貴方の
ってね。
そう頭の中で手紙を書き上げ俺達はゲームを始めた───
戦った。約4時間に渡る壮絶な戦いだった。結果は40戦、俺0勝40敗。ティナベル0勝40敗。ルミエル0勝40敗。舞雪40勝0敗。
家の妹はゲーム最強でした。
その後もチェス、オセロ、大富豪、ポーカー、ババ抜き、格ゲーと大体のゲームをやり尽くしたが……やはり舞雪に勝てるものは存在しなかった……。
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