軌道

軌道


遠い未来で君を見た

焼け付いた肌は水に濡れ

ただじっと彼方を見つめ

オリオンの腕に抱かれて

同じことを何度も何度も繰り返す


はるかな過去に歌を聞いた

小さく強く、それは歌う

二重に重ねられた銀色の弓が

その喉元に矢を放つ


その中で

幾度となく重ねられた未来は形を変える

歪み、傷つき、跳ね返り

限りあるものが永遠に続く


遠い未来で君を見た

悲しい瞳に荒野が映る


君の右手が

焼け付いた空に石を投げる


永遠はもう来ないのだ


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詩集・風の刻印 瑠璃・深月 @ruri-deepmoon

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