幻は星の光の中に

幻は星の光の中に


終わることのない旅が

静かに終わりを告げるとき

風もまた

星とともに

雲の間に

消え行く


まどろみの中の

時の腕に抱かれ

幻想の果てに見たものは

永遠に果てぬ

旅人の夢


歴史の中に

光をまとう虚構

南中に輝き

現に眠る


正史の中に埋もれた

いくつもの奏功は

銀色の光に満ちた

藍の夜の草原へ


白い鳥が

空に舞う


終わることのない旅が

静かに終わりを告げたとき

風もまた

星とともに

雲の間に

消えゆく

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