第2章
今日もまた男は目覚める。
体は汗でビショビショだった。
今日は何をしに行こうか、と考えてドアから外へ出る。
「ガツッ」
「いってえ」
外へは出られなかった。
もう男は透明人間では無くなっていた。全ては夢だったのだ。自然と眼からは涙が溢れてくる。今日からはあんな孤独で辛い思いをしながら生活しなくていいのだ。もう二度と透明人間になりたいなんて思うものか、そう思いふと時計を見るととっくに出勤時刻は過ぎていた。
会社に電話をかけ、急いで支度をしてドアを開ける。もうすっかり登りきった日差しに照らされながら、駅まで走る男は”いままで通り”の日常が戻ってきたことを噛み締めながら、次の章へと歩みを進めて行く。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます