#4:『喫茶店ラプレのティーブレイク』

「貴様また車を壊したな!? 懲罰房入りだ、来いっ!」

「放せっ! くそっ、止めろ、放せェッ! オレは、オレは何も悪くない! もう嫌だ、あんな場所行きたくない……」

「黙れ黙れっ、貴様が原因なことは分かってるんだ! 大人しく来い!」


 ぶすぶすとエンジン部から黒煙を上げる軽トラ、悲痛な声を上げて抵抗する二十歳そこそこの男に、それの頭を引っ掴んで引きずる黒い制服の男。

 ここ数日、俺が運搬の方の仕事をする度に見る光景だ。車を壊しては懲罰房に入っている。段々懲罰がきつくなっているのだろう、見る度に鞭で打たれたような痣の数が増え、最近は流血沙汰の怪我もちらほら見えるようになってきた。歩く度に辛そうに背を押さえていたから、背も傷だらけなのだろう。

 少々憐れな光景だが、擁護は出来ない。仕事にいきたくないばかりに車のガソリンタンクへ不純物を入れ、壊して仕事を他人に押し付けているのだから。彼はどうやら西大陸の出身だそうで、なるほどそこは凄まじく労働が過酷だ。少しは休みたい気も分かるけれども、労働階級の基本は働かざるもの食うべからず。この牢獄で真綿の柔さに浸りたいなら、相応の対価は支払わねばならないだろう。……割り当て区画が嫌な場所なことには同情する。

 今日も引きずられていった男を尻目に、車へ乗り込もうと運転席のドアを開く。

 ――そこで、俺は手を留めた。

 目の端に何かちらついたのだ。


「T-389562。気分でも悪いのか」

「いや……彼、何か落としていかなかったか?」


 別の懲罰官が俺の行動を見咎めて目を細める。厳しい懲罰官なら此処ですぐにでもキップを切るところだろうが、こいつは甘い方だ。時間を大幅に逸脱しなければ、多少業務外のことを言ったりやったりしても見ないふりをして見逃してくれる。

 事実、彼は俺の問いに対して疑問符を浮かべ、連れられて行った男の立っていた辺りを振り向く。そして、何か興味を惹かれるものを見つけたらしい。少し待て、とばかり手で俺を制止すると、その方に素早く駆け、何かを拾って戻ってきた。

 黒革の手袋を着けた手を、俺の前で開く。上に載っていたのは、白い紙に包まれた四角い何か。この前柏が差し入れでくれた飴玉に似ている気がしたが、四角いとは新しい。

 ……と思っていたら、違った。懲罰官がやや忌々しげに口を開く。


「手柄だ。彼奴きゃつめ、角砂糖を持っていた」

「角砂糖……?」

「ガソリンに仕込むとエンジンの始動時に中で溶解して焦げ付き故障させる。西大陸では角砂糖など大して珍しくないらしいが、まさかこの大陸で、しかも業務放棄に使うとは」


 贅沢な使い方だ、と懲罰官の男は砂色の眼を細め、肩を竦める。


「嗚呼、全くだ。食い物は遊びの道具じゃないんだぞ」


 俺も賛同した。砂糖は食うもんであって、サボりに使う道具ではない。

 ひとしきり二人で呆れていると、車庫内にけたたましくアラームが鳴り響く。そろそろ始業だ。開けっ放しにしていた運転席へ乗り込もうと車に足を掛けると、懲罰官は寸秒思案げに双眸を自分の手の内へやったかと思うと、曇天の色をした作業服の尻ポケットに、角砂糖を包んだ紙と紙袋のようなものを二つほど押し込んできた。

 思わず振り向く。威圧感のあるぱりりとした制帽の下、見えるのは存外人懐っこそうな笑み。彼は片目をぱちりとつむり、人差し指を指に当てて、しぃと呼気を少し吐き出した。


「此処で決定的な証拠が出れば、あいつのことだ。恐らく何針か縫うくらいの傷を負わすことになるだろう。それは流石に可哀想じゃないか?」

「懲罰官が俺達に感化されてどうするんだ……」

「まあそう言うな、私らとて一人の人間だし、人らしくあることは許されている。――それになぁ、T-389562よ」


 くつくつと、男は嗤った。


「お前、食い物だと分かった途端目の色を変えた。何しろ此方では珍しい砂糖だ、エンジンの焦げになるのも証拠品として押収されるのも勿体ないと思っているだろう。ポケットに入れたものと含め、普段の勤勉さへの奢りと思ってくれたまえ」

「分かった。休憩の時にでも証拠隠滅しておこう」

「是非に」 


 ひらひらと手を振る懲罰官を尻目に、運転席へ乗り込み、軽トラのドアを閉める。支給されているトラックの鍵を差し込んで起動。勿論角砂糖など入っていないエンジンは元気に振動して排気音を車内に伝え、俺は事前に通達されていた配送順と庫内に置かれたチェック表の配送順に相違がないことを横目で確認した後、ゆっくりとアクセルを踏んだ。

 ちらりと見たサイドミラーに、別の懲罰官に肩を掴まれている彼が見えたが、さっきの行動がバレてしまったのだろうか。もしそうなら、彼が懲罰を受けることは間違いないだろう。そうでなければいいが。

 無事を祈りつつ、俺は最初の配送先へトラックを走らせる。



「此方で間違いないでしょうか?」

「嗚呼大丈夫だよ、毎度ご苦労さん。良かったらこれ持っていきな」

「いえ。個人的な物品の受け取りは許されていませんから」

「そう固いこと言うんでないさ。どうせ売れ残りだ、勿体ないし持ってってくれ」


 売れ残り――出来たてであるのを見る限り売れ残りなどではないのだが、売れ残りを持っていけと言われたならこっちに断る道理はない――のパン数個と銀紙に包まれたバターを入れた紙袋を抱え、時折すれ違う市民階級の人々に笑顔で会釈などしながら、昼下がりの道をゆっくりと歩く。

 市民階級に嫌な顔をされるとこの仕事は辛い。幸い今の割り当て区画は労働階級にもにこやかな人が多いが、貧民街近くの街などでは、灰色の作業服を見ただけで唾を吐く連中が多く心が折れかけたものだ。中には市民階級の不良連中に襲いかかられて怪我を負った上、荷をトラックごと奪われた……なんて労働者の苦労話も聞く。

 だからこそ礼儀は大事だ。俺みたいな無愛想なのが猫背で挨拶もせずに歩いていたら、もうそれだけで印象が悪い。外では猫を被って、市民階級様方に媚びを売るのも労働階級の処世術って奴だ。


「いつもご苦労様、お兄さん」


 十数メートル程度の道であったか。そろそろ車に戻ると言うところで、後ろから呼び止められる。低いのんびりとした声は、五十代そこそこの男性のものと予想。素早く思考を結論付けて振り向けば、まさしくそのくらいの年恰好をした給仕姿の男が杖をついている。

 少し右足を引きずっており、表情には微かな曇り。脚が痛いのか、歩くのが少々億劫そうだ。紙袋を反対の腕に持ち直し、傍まで寄って腕を支えた。


「おや、どうもすまんね」

「いえ。これが仕事ですから、お構いなく。どちらまで?」

「すぐそこだ、喫茶店をやっていてね」


 男が視線で示した先は、成程すぐ目と鼻の先。ほんの十メートルほど行った先の、大通りと脇道の角に当たる場所に建てられた煉瓦風の建物だ。緑青の屋根を戴き、大きく窓を取り、金の風見鶏まで光らせたそれは、『喫茶ラプレ』の黒看板を掲げている。一見するだけでも綺麗な店内には客が数人。やや小高いカウンター席では、俺と同い年か、それよりも年下と見られる女性が紅茶を淹れている。

 てっきり店員用の入り口にでも入るかと思えば、男は堂々と店の扉を開けた。カランコロン、とやや重たげなドアベルの音が響き、紅茶を淹れていた女がにこやかに顔を上げる。いらっしゃいませ、と言いかけた口は、しかし次の瞬間、店長、という悲鳴めいた甲高い声にとって代わられた。


「だっ、大丈夫ですか!?」

「平気平気、ちょっと昔の傷が痛いだけだよ。それよりアリーシャ、ちょっと紅茶淹れてくれないかね? このお兄さんと話がしたいんだ。お兄さんもいいだろう」

「はい? はぁ……そうですね、三十分ほどであれば」


 突然何を言い出すんだろうかこの男は。まあ、どうせ昼休憩にしよう思っていたところではあるんだが。

 困惑しいしい返答すると、店員らしい女性は、店長であろう男と俺を交互に見た。そのぱっちりと利発そうに開かれた瞳は深い菫色で、困惑の色を宿しつつも鮮やかに煌めく。健康そうな色白の肌、短く切り揃えた茶の髪と相俟って、控えめに言っても美人だろう。

 その彼女は、どうやら俺が抱えていたパンの紙袋に目を付けたようだ。黒い給仕エプロンの裾をひらひらさせながら走り寄ってきて、アリーシャと呼ばれた彼女はにこりと笑いかけてきた。


「いらっしゃいませ。いつも配送して下さっている方ですよね?」

「はい。随分と俺の顔は知られているようですが……」

以前まえの人よりずっと謙虚で礼儀正しい方だと噂ですわ。今日も店長のことを助けて頂いて、私からもお礼を」

「それが仕事ですから」


 丁寧な言葉遣いとなるべく柔和な雰囲気を意識して、ゆっくりと声を出す。

 何しろ、他に居た客の視線が痛い。労働階級の服を見て、明らかに不審な目を向けてきていた。俺が来る前の地区担当は配送の途中事故に遭って死んだと聞いているが、この様子だとどうも、不満の溜まった市民階級から私刑リンチを受けた可能性すら否定できない。一体全体何をしでかしたんだろうか。全く困ったものだ。

 されど、当のアリーシャはと言えば無垢なもので、にこにこと明るい笑みを絶やさない。仕事用の笑顔だとしても、それは素直に好感を抱けた。


「店長が貴方に声を掛けるのも分かる気がします。またいつかゆっくりお話させていただくとして、その紙袋」

「そこのパン屋で頂いたものです。売れ残りとかで」

「やっぱり! ではそれをお貸し願えませんか? 悪いようにはしませんわ」


 何をする気だろうか。彼女の意図が読めない。

 立ち尽くし固まっていると、店長と呼ばれていた男がするりと私の手から抜け出した。あっと思わず一声。ほんの一瞬意識が逸れた隙に、アリーシャは俺の許可も取らず紙袋をすり取ってしまう。手慣れたスリの連携を見せられた気がして、俺は閉口するばかり。

 そんな俺を、傍のテーブル席に陣取った男が、ちょいちょいと手招いた。


「まあ、そう険しい顔しないで。柏の友人だと言ったら信じてくれるかね?」

「……柏」

「そうだ、生命技研の柏。ここ最近はあまり調子が良くなくて、笑顔を取り繕うのが大変そうだったね」


 当たり前のことを言うような口ぶり。なるほど、彼は確かに、柏のことを知っている。口調から言って、それは間違いなさそうだ。

 ややぎこちなく足を進めて、差し向かいに腰を下ろす。垂れ目がちの青い目が、不思議な光を湛えて俺を見ていた。


「柏に頼まれたのだよ。食い意地の張った男を一人、私に任せたいと」

「食い意地の張ったって、柏め……」


 初対面の人間になんて印象を植え付けてくれるんだ、あの馬鹿。確かに美味い飯が食えたら嬉しいが、流石に人生の意義には――ああ駄目だ、しっかりなってるじゃないか。最近の差し入れが楽しみで仕事を終わらせている自分は裏切れない。

 いや、まあ……それでも……流石に、恥ずかしい。これは。


「はは、美味しいものを求めるのはいい事だ。だが、柏は君のことをまず「聡明な男」と評していた。鋭い感受性と把握力、直感を的確に記述する知力。どれも労働階級では頭一つ抜けている。技研階級に欲しい人材だったと」

「そんなことを、彼が?」

「勿論。柏がそう言うとはね、意外だ」


 俺も意外だ。人間として見られていた辺りが特に。

 よくよく考えてみれば、柏は結構ちゃんと俺のことを見ていたのかもしれない。懲罰房での監視しかり、俺の食い物に対する取り繕い難い衝動リビドーしかり。だからこそ俺は懲罰房でショック死しなかったわけだし、労働階級としては破格の美味い飯にもありつけている。

 それが実験生物に対する観察の域を出ないという保証は何処にもないわけだが。


「それで、その柏の頼みごとと俺が此処で昼飯になるはずだったパンを取り上げられたこと、関係はあるのでしょうか?」

「パンは後からのお楽しみとして待つことだね。……君に座ってもらったのは、まあ柏のことだ。彼の状態はかなり悪い」


 男の言葉に黙って頷く。

 確か、余命半年だったか。あの元気さからはとてもそう見えなかったが、彼が自分でそう言うならそうなのだろう。

 呑気な俺と違って、男の表情は硬い。俺には知らされていない何かを、彼は確かに知っている。


「この間ひどい熱を出してね。幸いすぐ引いたけれども、その短い間に何度も息と心臓が止まりかけた。所内では意地でも健康体でいたいようだけど、あの調子じゃぁじきに隠し通せるものではなくなってくる」

「そのようで」

「それでさ、君。……もし柏が倒れて、君がその状態の彼に近づけたなら、どうか看取ってやってくれ」


 まだ死んだわけでも倒れたわけでもないのに、大袈裟な男だ。俺は肺腑から漏れ出す溜息を丁寧に隠して、首肯する。


「なるべく信頼を勝ち取れるように努力はします。ですが、俺はただの労働階級で治験職。あっちは生命技研。俺の随意に出来ることは限りなく少ない」

「それでも構わんさ。やろうとした努力が分かるだけでも励みにはなるだろう」


 そんなものだろうか。あの柏が、そこまで殊勝な男か? 今まで何度も精神的に死にそうな目にあってきたってのに、奴をいきなり信じて支えてくれと言われても猜疑せざるを得ない。

 ……と、後ろから足音。それは俺が振り向くよりも早く近づいてくる。

 あっという間にテーブルの傍まで横付けたのは、何やら緻密な彫り込みや飾りのついたトレイを手に、仕事用の笑顔を全開にしたアリーシャだった。人間どうやったらこんな笑顔が出せるんだろうか。つらつらと考える俺の前に、彼女の繊手はてきぱきと皿やティーカップを並べていく。


「お待たせしました。喫茶店ラプレの日替わりティーブレイク、今日は私の気まぐれサンドです。紅茶はセイロン。店長にはいつものアールグレイとビスケット」

「嗚呼、ありがとうアリーシャ」

「いいえ。お客様もごゆっくりどうぞ」


 間を置かず鳴らされた呼び鈴の音に、はきはきと軽快な返事をして、軽やかにアリーシャは去る。その後ろ姿を刹那見送って、俺はテーブルに並べられたものへ視線を落とした。

 真っ白な皿の上には丸いパンが二つ。ふっくらと焼き上げられたそれは上下に切られ、間には葉ものの野菜とよく焼けた何かの肉が挟まっている。パンに塗られたバターは肉と温められたパンの熱で溶け、濃厚な香りをそこら中に振りまいていた。皿の隣にはティーカップも置かれ、淹れたての紅茶がほかほかと湯気を上げては、静かな空間に渦を巻いている。嗅ぐだけで目の覚めるような爽やかさだ。

 ……よ、涎が。くそっ、こんなもの前にして腹の空かない人間がいてたまるか。どうしろって言うんだこんな食い物。


「おや、食べなくていいのかい?」

「……市民階級と、金銭授受の発生しうる取引は禁じられていますので」


 頭の中はもう食い物のことで一杯だが。それでもすぐに食らいつくことは渾身の理性を発揮して引き留めた。

 柏との約束を成就するためにも、俺自身のためにも、しょうもないトラブルは絶対に避けねばならない。避けるために、言質は絶対に取る。

 そんな俺の心情を知ってか、店主は一つ一つ丁寧に出自を教えてくれた。


「構うことはない。余った肉に余った野菜、貰い物のパンとバター。紅茶は在庫の放出品。全部元手はタダに等しいし、お金なんて取らないさ。遠慮なくどうぞ」

「……ありがとうございます」


 いざ許可を貰うと、手が震える。ネズミを解体して食った時以来の興奮と期待だ。

 ゆっくりと温かいパンを両手で掴む。ぱり、と硬めの皮が割れて音を立てた。具体的に何の野菜は知らないが、淡い緑色の葉がこれでもかと言わんばかりに挟まれてわさわさしている。だが何より、パンと葉っぱ越しにもわかるこの分厚い肉だ。もう食わなくてもわかる、絶対美味いやつだ。

 思いっきり齧りつく。ざくりと歯切れのいい音を立てて、パンと何枚も重ねられた野菜、それからこんがりと焼かれた肉が一息に噛み切れた。口の中一杯に香ばしいパンと青々しい野菜の味がまず広がって、バターの香りと僅かな塩気が後から感じられる。この香るのは柑橘の類か。

 一噛み。じわりと肉の脂が染みてパンと葉に絡む。当然ながら目眩がするほど美味いんだが、果たして何の肉だろうか。生まれてこの方得体の知れない合成肉とネズミの生肉しか食ったことのない身では、適切な表現が見当たらない。ただもうひたすらに美味すぎて、言葉もなく咀嚼を続けた。これがまた、噛めば噛むほどパンからも野菜からも、肉からも甘みが出てきて美味いのだ。市民階級の飯はどうかしてる。

 変な視線を感じるが無視。あっという間に一つ目を食い終わり、二つ目に手を伸ばす。今度は野菜と肉の間に茶色い液体が掛かっていた。強い香辛料の香りと酸っぱいような甘いような香りが鼻をくすぐる。ちょっと癖が強そうだが、何せさっきの前例があるのだ。絶対不味いわけがない。

 かぶりつく。噛み締め、て……

 むせた。


「んぐっふ! ぐふ、ぅゔっ」

「あららら、むせた? 大丈夫かい」

「っ、っか、辛っ……!」


 心配してくる店主になんとか大丈夫とジェスチャーし、紅茶でどうにかこうにか嚥下したが、口内がひりひりする。変な毒でも盛られたのかと思うほどだが、幸いこの異常が、いわゆるカラいというものと言うのだけは知っていた。

 世の中この辛いというのを好き好む猛者がいる――柏の同僚にそんなのがいる――のだが、思い知った。俺とは相容れない。これが好きな奴はどうかしている。

 むせた余韻で荒げた呼吸を整え、紅茶の香り高さとほろ苦さを転がして舌先を癒す俺に、店長は目を白黒させるばかり。


「そんなに辛いの? アリーシャ、辛いソース使ったのかい」

「えっ? いいえ、そんなまさか、初対面の方にそれはしませんよ。普通のです。確かにちょっと辛いかもしれないですけど、女性でも食べられるくらいですわ」


 俺は、とんでもない子供舌らしい。

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