第18話 りかの悩み

「りーかーいますかー?」


「こんな時間に誰ですか?ってええ!?あなた誰!?」


「おう、悪い悪い」


ズラを外してりかの方を見る。


「あきらくんじゃない?何のようですか?」


「ああ、ジンのやつが明日お前とデートがしたいってさ」


「…それ本当ですの?」


「いや、嘘だ」


「また、あなたって人は」


「でもジンのやつがそうしたいっていうのは本当だと思うぞ」


「そ、そうですね…」


「何か理由でもあるのか?」


「ここではなんだし部屋で話しましょう」


ええ、いいのがいいのか俺!?まさかの女子の部屋だぜ。ああー女子の部屋はやっぱりむさ苦しい男子部屋とは大違いだ。部屋の雰囲気匂いが全然違うぜ。


「それでジンくんのことなんだけど、私好きって感情が元々ないんです。小さい頃から男の子には友達として接してきたのですが、恋人という感覚はありませんでした。ジンくんとは幼馴染でよく遊んでました。高校生になってから彼が私に告白するようになったのですが、私は好きかどうかすらわからなくて…。


「つまり好きか分からないから断ってると」


「はい」


まさかりかは昔からジンと幼馴染だったとは…。そんなに長いこと一緒だとどこかで好きって感情が湧いてきても不思議じゃないよな。


「仮にさ。ジンが他の女の子と付き合ったらどう思う?」


「そうですね…それは考えたことなかったけど、寂しいですね」


「寂しいけど告白されるのも嫌なんだ」


「嫌じゃないです。ただ心の整理もつかないのに何度も告白されるのが嫌なだけです」


「そうか、ならさ肝試しこれからやるんだ。だからりかも参加しろよ。ワックワクのドッキドキのイベントが待っているぜ」


「肝試しですか?」


「嫌か?」


「いいえ、では参加します」







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