第15話 共同作業

今日の俺の1日の予定は決まっている。

パックを買って一人で部屋で黙々と開ける作業だ。


「おばちゃん、新弾のパックを1BOXお願い」


「あいよ、3015円だよ」


はいよと財布に眠ってる10000円を取り出し差し出す。

さらば諭吉!



ヤッホーイパックだパックだわっしょいわっしょい〜!

さーて部屋に戻るぞ。


「あら、あきらくんこんなとこで会うなんて奇遇ね〜」


げっ、さや…。


「そ、そうだね奇遇だね〜」


「その袋、あなた、その袋もしかして新弾のパックかしら」


「う、うん、そうだよ、それで何?」


「へぇーふーん。よし決めたわ。私もそのパック買ってくるわ」


「そっかそれじゃーさいならー」


「ちょっと待ちなさい、あなたもついてきなさい!」


「えー?何で?」


「私たち恋人同士でしょう。片時も離れないのが恋人何でしょ」


さやに服を掴まれ無理やり購買へ連れてこられる。

その途中でジンとすれ違った。


「あきらとさやじゃないか?二人で何してんだ?」


「ああ、ジンか。今からさやとエッチなことをするん…「ボカ」!」


さやに思いっきり蹴り飛ばされる。痛いってレベルじゃなかった。


「エッチなことだぁ?そんなことよりあきらとさやはお前らどういう関係なんだ?」


「これから共同作業しにいく中だ」


「まあ、間違ってはいないわね…」


呆れ顔でさやは言う。


「共同作業ってことはあれか。そうかそうか。ならあきらとりかの関係は何なんだ?」


「ああ、ダチだな」


「そうか、じゃ、じゃあな」


ジンはガッツポーズをして去っていった。



さて、購買へと来たわけだが、この時間は人が少なく空いていた。


「これかしら、新弾のパック」


「まあ、これだな」


「じゃあ買ってくるね」


さやはカウンターへと行き「すみませーん3箱分ください」と口走る。

3BOXとか買いすぎだろ!どんだけ金あるんだよ!


「お待たせ」


さやの腕には3BOX分のパックが入った袋をぶら下がっている。

早速購入したパックを開封するため校庭へと向かった。


「オープン・ザ・ドア!」


一パック目を開き中のカードを確認する。その横でさやもカードを覗き込む。


「破壊神シドーのカードじゃない!いいカード当てたわね」


「スライム族でないモンスターだしさやにやるよ」


「ありがとう…」


パックを開封し終えて、色んな新しいカードがあったがスライム族でないモンスターカードは全部さやにあげた。


「ちょっと買いすぎたかしら…」


「なんだ、まだ終わってないのか?なら俺も手伝ってやるよ」


「あ、ありがとう」


そうして俺はさやのパック開封という名の共同作業をした。











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