第10話 さや

授業を休みたいと思う時はたいていの人は保健室へ行く。

だが俺は屋上へと向かう。何故なら屋上の方が屋上でサボってるよあの人ちょっとクールじゃないと風に髪が揺れる仕草とか地味にかっこいいからだ。

そして俺は横になる。朝はお腹が痛いことを口実に教室から出て行くことが多い。


「ん〜風が気持ちいいわね〜。今日も清々しい1日だわ」


サボっているのは俺一人じゃないようだ。確かあの人はさやという名の生徒だ。


「よぉさや。お前もサボりかい。お互いなかなかの悪ですな〜」


「あきらくん!?私はサボってないわよ!断じてサボりじゃないんだからね」


「ほほーう、なら何してんだかこんな場所で、もしかしてお花を摘みにでも行ってましたか〜?」


「そんなんでもないって、ただデッキの調整をしたくてここに来ただけよ」


デッキの調整か〜。なんともまあ真面目なことで」


さやにつられて、俺もデッキを調整することにした。

と言ってもスライム統一の俺のデッキは改良しようとしても、変更できるのはマスターズカードや魔法カードぐらいだ。


「なぁ、さや」


「何よ?」


「お前、俺たちジョーカーズに入らないか?」


「え?」




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