第8話 朝のひととき
朝食の時間。
俺たちがいつも座っている座席には普段は俺とまさとだけだが、今日はプラスアルファできょうすけ、りかさん、ジンも一緒に座っている。
「みなのもの、聞けーい。今日から俺たちジョーカーズの仲間は5人となった。これからは仲間とともにジョーカーズバトルに勤しもうではないか」
「そんなことよりさ、あきら。お前らりかとあきらはもう出来てるのか?チューまでする仲だからさぞや毎日ラブラブだろうな?俺はまだ希望を捨ててないぞ俺は」
ジンのやつしつこいな。こりゃりかさんが困るのも訳ないぜ。
「私とあきらさんは付き合ってなどいません。あの時はあなたがしつこいからあきらさんに恋人のふりをしてもらいました。でもジンくんに気はありません」
「そうか、なら俺はもう何も気にする必要ないという訳だ」
するとジンは俺の手を握る。
「俺と付き合ってくれ」
「は、はぁ!?何のつもりだお前!?あ、分かったぞさてはお前、寝ぼけてるんだろ。そうだろ」
真剣な眼差しでこちらを見る。まじまじと。これはやばいって。どれくらいヤバイというと眉間にできたシワが戻らないくらいだ。
「仕方がない、今夜お互いのパンツでも交換するか?」
「ちょっと待て!?いやなぁ、これは冗談だ!マジで受け取るな!わざわざ俺がムードを和ませようとした意味がないだろう」
「あはははは」
一同一斉に笑う。俺たちの朝はこんな和やかなものだ。こういう時間がいつまでも続けばいいと思う。だけど時々聞こえる。誰かが俺を呼ぶ声が。
その声は起きろ、目を覚ませ。など俺をどこか異世界から呼ぶ声だ。
この声は一体なんだろう。ふと疑問に思った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます