海鮮?海戦!

砕氷船しらせが出来て海上に出れるようになった。

~航海中の様子~

クレア「あっ!敵の木造船が目の前で航路を塞いでるです!早く航路を変えないとぶつかってしまうですよ!」

圭子「一応これ、鋼鉄製なんだよ?あんな木屑で塞げるわけないじゃん」

しらせはそのまま前進し、小型のガレー船(もどき)は船体中央からひしゃげ、本当の意味で木屑となった

レベッカ「竜骨がなくてよかったネ、あれがあったらこっちもただじゃすまなかったヨ」

竜骨は船首から船尾までを繋ぐ太い材木のこと、これによって船の強度は大きく変わってくる。

セイレーン「魔物側もだいぶ慌ててますね🎵作戦はたぶんぶつけて相手の船を止めて梯子か何かで乗り込んで白兵戦~のつもりだったようですね~残念ながらこっちは五ノットの減速でしかありませんでしたが🎵」

祐太「いや、15ノットの内の5ノット減速させられたんだからだいぶ減ってるだろ?」

圭子「あっ!燃料がだいぶ減ってる!あの船壊すために機関出力あげたからかな?」

クレア「あの…目の前を見てくださいです…」

クレアに言われた通りに前を見るとガレー船(もどき)で海面が覆われていた…

圭子&祐太「何これ!?」

セイレーン「人海戦術や反復攻撃といったところでしょうか?」

レベッカ「うまくいくまで繰り返す…今私たちが一番やられたくない戦法ネ」

クレア「なんでです?全てにぶつかって壊せばいいだけです」

圭子「あのね、あの船を壊すには全速力で突っ込まないといけないの、そんなのをこの船の数繰り返したら…いや、繰り返す前に燃料が尽きるでしょうね、この船は燃料がないと動かないから、『船を止める』というあちらの目的は達成されてしまうの…今この船団を避けて進んでも帰り道で同じ目に遭うわ…それよりもこの船団が味方を襲いに向かったら…」

クレア「はわわ、大変なのです!」

祐太「船はこちらでどうにかする!とりあえず突き進め!」

裕太は「魚雷?いや、こっちの体力がが先に尽きる…焼き尽くすか?いや、方法がないし火を消すための水がたくさんあるここでは大きな効果は見込めない…渦で沈める?渦はどうやって作る?」とぶつぶつ呟いていた

レベッカ「海の幸食べたいデース引き網漁船で一網打尽にした新鮮なお魚食べたいデース!いいじゃない!白兵戦になったら私の盾で敵兵を押し潰せば問題ナッシング!海に突き落としてやるデース!」

レベッカの一言を聞いて裕太は閃いた!

祐太「今から鰯漁船をだすからこの船と鰯漁船の間に漁網をはるよ!」

圭子「は?何で今漁をしようとしてるの?バカなの?」

レベッカ「やるネ!一網打尽ね!網に絡まればどんな船でも身動きとれないデース!そこに花火を真横に撃って火を着けて燃やし尽くすデース! 網に絡まった状態で消火作業困難極まるヨ!」

どうやらレベッカはこの方法を思いついた上でわざと「海の幸~」と騒いだようだ

圭子「何で花火なのよ!焼夷弾でいいじゃない!」

祐太「最近気づいたことなんだが、普通は軍事利用しないものは召喚しても全然体力が減らないんだ…例えば電車はいきなり6両ほど召喚できたけど、戦車や戦闘機は1日一両が限度だったろ?今日もしらせは簡単に出せたけど格納庫に入れるコブラをだすのは大変だった…これはしらせは『南極調査のために作られた』船なのに対して、コブラは『戦争のために作られた』戦闘ヘリってことと関係あると思う…」

しらせはまるで漁をするかのように敵船団の周りをぐるっと一周した

ガレー船は網に巻き込まれすし詰め状態になった

祐太「船がまるでごみのようだ…」

圭子「いや、あんなボロボロのやつなんて、ごみのようだ、じゃなくてゴミそのものでしょ」

花火は最初は筒で打ち出したのだが敵船団を飛び越えてしまったのでハンマー投げの要領でぶっ飛ばした

レベッカ「あれ?あんまり燃えてくれないネ」

圭子「やっぱり…花火の火の粉で火事とかあんまり聞かないもの、まぁきちんと管理して打ち上げているからというのもあるかもしれないけど」

クレア「油も撒いてみるのです」

クレアが取り出したのは十八リットルポリ缶数十本、なかに灯油がつまっているそれを飛行させたコブラから撒いていく

圭子「環境破壊が止まらない…」

コブラがしらせに帰投したあと花火を投げた


結果

敵壊滅、鰯漁船(無人)沈没、しらせは側面が焦げて現在ゆっくり侵水中、コブラはとっくに水の中

圭子「クレア!どうするのよこれ!航行不能になっちゃったじゃない!さっきの戦いで裕太は体力使い果たしてそこで伸びてるし」

セイレーン「祐太さんの状況を見る限りこれは明日までまともに動けませんね~♪」

レベッカ「救難ボートは召喚時の経費削減でついてないですネ…」

セイレーンは泳げるので他人事である。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る