題名のない物語

韋駄天またはStrider

第1話

 ラインバルト国の首都ラインバルトは悪臭に満ち溢れている。何処の家でも自分達が生産した汚物を家の外に投げ捨てるからだ。「水に気を付けろ!」の掛け声と共に毎日のように汚物が投げ捨てられている。

(なんて汚い街だろう)

 と僕は思った。僕がいたトライデント国では人が生産した汚物は一か所に集められて、肥料として再利用されていた。というのもトライデント国では雨が良く降る為に汚物を何処でも捨てておくと伝染病が蔓延して全滅する恐れがあるからだ。

 だが、ラインバルト国は雨期が少ないせいなのか本当の所、僕には良くわからないが汚物を一か所に集める習慣が民衆に浸透していない。恐らくだが、ラインバルト国の民衆は、初めは豚に汚物を食べさせていたのだろう。

 豚は清潔好きだが、食べ物となると悪食で人糞を食べるのだ。しかし、都市の人口が増えるにつれて豚はいない状態になる。それでも糞尿を外に捨てる習慣だけは残ったのだと思う。

(買い物をするだけでも一苦労だな)

 僕は僕自身を閉じ込めている馬車の鉄格子の窓から外を眺める。中央に太い糞尿の川が流れた舗装された大通りを馬車は走っている。馬車が目指す目的地を僕は知っている。ラインバルト国の一番偉い者がいるラインバルト城だ。

(僕は奴隷にされるのか)

 と考えると憂鬱になった。気分を紛らわそうとまた外を眺めた。ぼうっと眺めていると蠅の集った死体の山を口と鼻を布で隠した男達が片付けている所が見えた。そして、窓や玄関から汚物を投げる都市の人々……。

(ここは本当に汚いな……)

 と僕は思い、外の景色に絶望し、僕を閉じ込めている馬車の中を見回した。5人の青年と少年がいた。5人の誰か、もしくは全員かもしれないが汗臭い匂いがただよってくる。

 僕からの匂いでないことは確かだ。と言うのも僕は人間ではない。人の形をしているが人間とは少し体質が異なる。僕は年を取ることはないし、食べなくても生きていける。排泄も食べなければすることは無い。

(そう言えば……)

 と僕は、ふと思い出した。ラインバルト国はトイレの問題もあるが、もう一つ問題がある。ラインバルト人は余り風呂に入らないのである。だから、香水が普及しているのだが不衛生で極まりない。

 なんでも水は感染症の元とされ、水に触れると病気なって死ぬと言うぐらい忌避されている。それに、人の皮膚は浸水性を持ち、こと湯は毛穴を開いて有害な外気の攻撃に身体をさらすという迷信が信じられているのだ。

 僕がいたトライデント国では風呂は日常的に入っている人が殆どだった。ちゃんと男湯女湯に分けれている。なぜ、ラインバルト国とトライデント国ではこんなにも違うのだろう。

 まあ不衛生であることにもメリットはある。と言うのも途轍もなく不衛生な者は伝染病の発生原となる。そして、この途轍もなく不衛生な者達が集団で侵略してきたとなれば侵略国に伝染病を持ち込み相手に深刻な被害を与えることが出来る。

 ラインバルト国はトライデント国に侵攻して勝利している。ラインバルト国がトライデント国に侵攻して暫くすると天然痘がトライデント国で流行ったと聞いた。ラインバルト国が勝ったのは天然痘のお陰で間違いないだろうと僕は思った。

 城に付くまでに、まだ時間がかかるのだろう。僕は暫く寝ることにした。何時間か経った頃だろうか、馬車の止まる音がした。ラインバルト城に付いたのだろう。馬車の後ろの扉が開く。

「出ろ」

 とラインバルト兵士らしい男が声をかけた。僕を含め鎖に繋がれた6人は、ぞろぞろと城の正面門から入っていった。大きな広間に到着すると3つのそれぞれの王座に3人の人物が座っている。僕たち6人は王座に座っている3人の前に並ばされた。

「連れてまいりました。イナンナ様、エレシュキガル様、エオス様」

 3人は女だった。それも大変美しい美女達である。中央に座っている美女は大変豊かなゴールデンブロンドの剛毛の金髪に金色の瞳の大きな目をした雪の様に白い玉肌をした妖艶な美女だった。そして、僕達6人から向かって右にいる美女も大変豊かなガーネット色の剛毛の髪に、ガーネット色の瞳の大きな目をした、透き通る様に白い肌をした金髪の美女とそっくりの顔した美女だった。さらに、左側の美女は豊かな白銀の剛毛の髪にカメリア色の瞳の大きな目をした青白い肌をした可憐な美女でだった。

「ご苦労だ。下がれ」

 と金髪の美女が言うと

「はっ」

 と兵士はさがっていった。金髪の美女は僕に近づいてきた。

「私を覚えていないか?」

 と金髪の美女は僕に話しかけてきた。僕には誰か分からなかった。というのも記憶が断片的に抜けている所が僕にはあった。僕は考えていると金髪の美女は不敵な笑みを浮かべ、そして、僕に口づけした。僕は離れようとしたが、何故か体が動かなかった。金髪の美女の長い舌が入って来る、舌は僕の舌をかきまわした。舌と舌が絡み合う。そして、金髪の美女の鼻翼をくすぐるいい匂い。

(なんだ……頭がぼうっとしてきたぞ)

 僕は気持ち良くなっていた。そして、金髪の美女の口は僕の口から涎の糸を引きながら離れて言った。ぼうっとしている僕に金髪の美女は

「これで4度目ね。私はイナンナ、よろしくね」

 と自己紹介をした。

「おい、姉貴、そいつは私達のものだぞ! 姉貴1人のもんじゃないぞ!」

ガーネット色の髪をした美女がいった。

「分かっているわ。エレシュキガル。この6人は私達のものよ。私達3人でコキ使ってやるの。」

 というとイナンナは、また、不敵な笑い浮かべた。

「お前……久しぶりだな。」

とエレシュキガルという美女も僕に近づいてきた。そして、僕に一発拳打を食らわせた。僕は後ろに倒れる。

(なんて力だ)

 さらにエレシュキガルは僕の顔面に何発も拳打を食らわせた。僕の鼻と口から血が出ていた。エレシュキガルは手に着いた血を舐めると地面に横たわっている僕の髪を掴み上げると口づけをした。

「お前の血はいい味ね」

 とエレシュキガルは笑った。

「そうでしょうね、エレシュキガル」

イナンナは僕の顔に手を翳した。

(痛みが引いていく)

 僕の顔面の痛みが引いていった。血も止まったようだった。どうやらイナンナはヒーリング能力を持っているらしい。

「お前達!逆らったらどうなるか分かってるでしょうね」

 とエオスが僕達を恫喝した。

「アトレイデだっけ。お前も例外じゃないのよ」

 イナンナはゾッとするような恐ろしい表情でいった。

 僕達はラインバルト城の後宮に住まわされることになった。

「あの……僕達はいったいどんな仕事をするのでしょうか?」

 僕が質問するとエオスが

「いろいろやってもらうわ。色々ね」

「普段は雑務をやってもらうぞ」

 とエレシュキガルもいう。

「用があれば呼ぶわ。普段は他の奴隷たちと同じ雑務ね」

 とイナンナはいった。後宮では口に黒いマスクを付けた奴隷や付けていな奴隷などが使用人として使われていた。全員、男である。

(いったい何をやらされるんだ)

 僕は自分に与えられた部屋のベッドで横になりながら天井を眺めていた。ベッドで眠りかけていた時だった。僕の部屋の扉を叩く者がいる。僕は扉を開けた。すると口に黒いマスクを付けた奴隷が立っていた。

「エレシュキガル様がお呼びだ。一緒に付いてこい」

 僕は奴隷についていった。長い通路を通って行き、立派な両開きの扉の前に到着した。奴隷は扉をノックした。するとエレシュキガルが部屋から出て来た。

「エレシュキガル様。アトレイデを呼んでまいりました」

「ちょうど良かった。お前……喉……乾いてるわよね」

「――はい」

 と奴隷が言うとエレシュキガルはスカートの下の下着を脱ぎ始めた。そして、スカートをめくって思いっきり恥部を見せた。僕は思わず向こうを向いた。

「ふふ……こっちみな」

とエレシュキガルが言う。エレシュキガルの方に向いたが、それでも目を瞑っていた。

「目を開けろ」

 とエレシュキガルがいう。僕は渋々、目を開けた。エレシュキガルの恥部は毛がなく綺麗な陰部でだった。

「おい奴隷、あれは持っているな」

 とエレシュキガルが言うと奴隷はポケットからゴムの女性用の立ち尿器を出した。それをエレシュキガルの陰部に当てると奴隷はマスクをとってしゃがみ、立ち尿器の突起を口にくわえた。

「するぞ」

 とエレシュキガルが言う。奴隷の喉元が動いている。良く聞くとゴクゴクと飲んでいる音が微かに聞こえる。エレシュキガルの尿を飲んでいるのだ。

(オエ)

 と僕は心の中で嘔吐した。エレシュキガルは気持ちよさそう小便をしている。

「ふう、すっきりしたぞ、おい、紙」

 とエレシュキガルが言うと奴隷はポケットから紙を取り出した。エレシュキガルは陰部を吹くと吹いた紙を奴隷の口に押し込んだ。

「もういいぞ、小便器」

 とエレシュキガルが言うと、奴隷は口に入れられた紙を手に持ちマスクを付けて立ち上がり去っていった。アトレイデは悪寒が止まらなかった。

(こいつ……最低だ)

 と僕は思った。エレシュキガルは下着を上げると

「お前も小便器になりたいか?」

 と言い笑った。

「僕をどうするつもりなんです」

 と僕が質問するとエレシュキガルは

「今後の行動次第でお前の役割決まる。大人しくしていれば、お前は私達3人の性奴隷だ。大人しくしていればだがな」

(性奴隷だって……冗談じゃない。この変態が!)

 と僕は憤った。

「中に入れ、アトレイデ」

 アトレイデはエレシュキガルの部屋に通された。エレシュキガルの部屋は僕の部屋と違って大きな作りだった。豪華な家具等がびっしりと並べられている。エレシュキガルは大きなベッドの近くまで来ると

「何をぼっとしている。こっちこい」

 といった。僕は何をやらされるのか内心不安だった。僕がベッドの近くまで来るとエレシュキガルは服を脱ぎ始めた。僕は覚悟を決めた。今からやるのはセックスだろうと思った。

「入れたいか?アトレイデ……」

 とエレシュキガルは厭らしく笑った。僕は黙って俯いた。

(もう嫌だ)

 と強く思った。

「残念。今は、まだ、そういう気分じゃないんだ」

 とエレシュキガルはいった。裸になったエレシュキガルはベッドにお向けに横になった。エレシュキガルの体は全身傷一つ無く白くて透き通る様に美しかった。エレシュキガルは股を広げると

「奉仕してもらうぞ。舐めろ」

 といった。

(冗談じゃない)

 と僕は強く思ったが、逆らえば何をされるか分からない。仕方なく僕はエレシュキガルの陰部に顔近づけた。さっき小便をしたせいだろう尿の匂いがする。僕は覚悟を決めてエレシュキガルの陰部を舐めた。

「あ……」

 エレシュキガルは感じていた。

「続けろ」

 エレシュキガルは、さらに舐めるよう命令した。僕は舐めた。何度も何度も舐めた。変な味がしたが必死で舐めた。

「ああん、そうだ、クリ豆をしっかり舐めろ」

 と言うとエレシュキガルは自分で自分の豊かな乳房をもみ始めた。僕は必至で舐めた。

「いいぞ、イキそうだ」

 エレシュキガルはさらに激しく乳房をもみ始めた。

「あはぁイク」

 エレシュキガルは全身を痙攣したようにビク付いた。

「いいと言うまで続けろ」

 とエレシュキガルは言ったので僕は舐め続けた。エレシュキガルのワギナから愛液が出ていた。愛液と僕の唾でぐちょぐちょだった。

「その気になってきたぞ。アトレイデ、次は入れて貰うぞ。脱げ」

 エレシュキガルは僕のズボンを脱がして下着をズリ下ろした。

「なんだ。お前……その……少し小さいんだな」

 エレシュキガルは大きな声で笑った。僕は俯いた。

(うるさい。この変態が)

 僕は心の中で思った。

「立ってないな」

「立ちません」

 エレシュキガルは、また、どっと笑った。

「今、立たせてやるからな」

 エレシュキガルがそう言うと、僕のペニスを掴んで扱き始めた。僕は一瞬、自分のペニスに何か熱い鉛を入れられたかのような感覚に襲われたが、次の瞬間には不思議なことに自分のペニスがピンと立っていることに驚いた。

「立っただろう。下になれ」

 とエレシュキガルがいったので僕はベッドに仰向けになった。エレシュキガルは僕の上に馬乗りになり、僕のペニスを持って自分のワギナをペニスの方に持っていこうとしていた。

「入れるぞ」

 と言うとエレシュキガルはいうと、僕のペニスはエレシュキガルのワギナに飲み込まれて言った。

「あはっ、あん、いいぞ」

 エレシュキガルは声を上げて腰を降る。僕はエレシュキガルが繰り出す快楽に懸命に耐えていたが段々、心地よくなっていった。

「気持ちいいだろう、中に出せ、妊娠したって大丈夫だぞ、お前の子供……産んでやるから……」

 尚も僕は心地よくなっていた。

(もう限界だ)

 僕は絶頂に達しようとしていた。

「あん、あはっ、あん、ああ、イクイク」

 というエレシュキガルの喘ぎ声と共に僕はエレシュキガルの中に射精した。

「あああ、あはっ、熱いの来たぞ、ふふ、まだ、子供は早いか。暫くはお前との快楽を楽しみたいしな」

 エレシュキガルは厭らしく笑った。僕の横に寝ると僕の喉元から唇を舐めた。

「お前は私のものだ。姉貴やエオスには絶対渡さないからな。殺してでも必ずものにしてやる」

 エレシュキガルの性欲処理が終わると、僕は部屋から追い出された。僕は自分の部屋に戻るとベッドに横になった。

(今度こそ寝られるな)

 と思い深い眠りに入っていった。深夜になった頃である。僕はふっと眼を覚ました。その時、部屋が明るくなった。電気である。気が付かなかったが僕は電気があることに初めて気が付いた。誰かが部屋に入って来た。イナンナである。

「あらアトレイデ……綺麗だわ」

 入って来るなりイナンナはそう言う。僕は肩に何か付いている事に気が付いた。髪だ。払ってみたがどうやら髪の毛に付いているらしい。

(何だ、これ)

 と僕は頭を触った。

(違う。髪に付いてるんじゃない。自分の髪が長くなっているんだ)

 と僕は気づく。ベッドの傍にあった鏡台の鏡を覗き込んだ。髪が異常に長いが僕自身が映っていた。ゴールデンブロンドの大変豊かな金髪にアイスブルーの瞳の大きな目、真っ赤な唇に白銀の白い肌、顔は自分だが髪の長さと体が違っていた。乳房が出ていた。豊かな乳房である。

(まさか……)

 と僕は股を探ってみた。無い。自分のペニスが無くなっている。僕はズボンを下ろし、下着を下ろした。無い。ペニスが無くなっている。代わりに毛が無いワギナがあった。僕はワギナに指を入れてみた。

(うぅ)

 本当に女性器なのだろう。僕は感じてしまった。もう一度、鏡を覗き込んだ。そこには自分の顔した美女が映っていた。

「ハハハ。このままでもいいけど……やっぱり男の方がいいわ。来なさい。治してあげるわ」

 イナンナは冷静にそう言った。僕はパニックになりそうになったが自分を律してイナンナに付いていくことにした。電灯の明かりが付いた長い城の廊下を通って行った。両開きの立派な扉を開けると部屋の中は理科の実験室の様な所だった。ホルマリン漬けの得体のしれない何かや、人の頭蓋骨に床には魔法陣が描かれていた。イナンナは部屋の机の所まで行くと机の引き出しから何かを探していた。

「あった。これよ、これ」

「何をするんです」

 僕は思わず口を押さえた。声が女の声になっていたからだ。

「声まで、女なのね」

 とイナンナは笑った。

「指輪よ。これを嵌めて貰うわ」

 イナンナは指輪を見せると僕に近づき白い指輪を僕の左の人差し指に入れた。すると僕に変化が起こった。僕の余計に長い髪が抜け落ち、胸がへっ込み、股からペニスが生えてきた。僕はほっと一安心した。

「安心した? アトレイデ。貴方は幸運ね。まだ、いいことがあるわよ。貴方のアソコを大きくしてあげるわ」

「どうやって?」

「そこに椅子に座って」

 イナンナに言われるまま、僕は椅子に座った。

「ズボンを下ろしなさい」

 僕は躊躇った。

「早くしなさい」

 とイナンナは言う。僕はズボンを下ろした。

「下着も下ろしなさい」

 僕は下着も下ろした。

「股を開きなさい」

 僕は股を開いた。

「少しチックとするわよ」

 とイナンナは言うと、机の上にあった注射器を持ちだした。

「何をするんです?」

「心配ないわ」

 とイナンナは言うとアトレイデの体に触れた。僕の体が動かなくなった。イナンナは注射針の先端を僕のペニスに刺した。

(うう)

 と僕は少し唸った。注射が打たれた途端、ペニスに感覚が無くなっていた。次にイナンナは少し大きなハサミを持っていた。

「止めてください!」

「大丈夫よ。心配しないで」

 とイナンナは片手で僕の目を押さえて僕のペニスをハサミで切った。生き酔い良く血が噴き出すかと思ったがイナンナが傷口を手に翳すと血は吹き出なかった。そして、机の上に置いてある膿盆の中にある赤い液体に浸した太く長い大きな肉棒をイナンナは手に持つとハサミで切れた僕のペニスの傷口に肉棒をくっつけた。そして、手を翳すと、それはくっ付き大きなペニスになった。

「大きいわね」

 とイナンナは厭らしく笑った。そして、今し方、僕のペニスなった肉棒を扱き始めた。ペニスには感覚があった。暫らくするとペニスは僕の意思とは関係無しにそそり立っていた。イナンナはドレスの上から下着を脱ぐと自分のワギナを僕のペニスに入れた。

「ああん、大きいわ、感じるでしょ、アトレイデ」

 エレシュキガルとは違いイナンナのあそこは大変心地よかった。イナンナは厭らしく腰を上下してくる。

「あん、中に、あん、出しなさい。妊娠してもいいわ。あん、お前の子供が欲しい。ああん」

 僕は出すまい必死になって堪えていたが、心地よさはエレシュキガルの時より段違いなので絶頂が早くこようとしていた。

(いやだ……こいつの子供なんか欲しくない)

 イナンナはキスをしてきた。イナンナの長い舌が僕の舌に絡み合う。ますます僕は心地よくなっていた。

(駄目だ。頭がおかしくなりそうだ)

 イナンナの口が僕の口から離れると

「あああ、イキそうよ。イクイク」

 とイナンナ言うのと同時に僕はイナンナの中に射精した。

「ああ……」

 とイナンナは恍惚とした表情を浮かべていた。

(クソ……また出してしまった)

 と僕は内心苦しんだ。イナンナは、また、僕に口づけすると愛しい者を見るような眼で

「お前の子供……産むわ……どうしようかな、やっぱり……」

 といった。

(気持ち悪い。死んでしまえ!)

 僕は心の中で叫んだ。僕はその後、自分の部屋に戻る。

(ここから脱出せねば、しかし、どうする、見つかったら……)

 と考えていると深い眠りに落ちっていた。

「アトレイデ!何時まで寝ている。起きろ!」

 僕は奴隷に起こされた。

「う~ん」

「掃除をやってもらうぞ!」

 と黒いマスクを付けていない奴隷が怒鳴った。

「なあ、あんたはここを抜け出そうと思ったことは無いのか?」

 奴隷はびっくとして表情を青ざめさせた。そして、誰も見ていないことを確認すると僕の耳元に口を持っていき

「お前は、イナンナ様とエレシュキガル様とエオス様の本当の怖さを知らないのだ」

 と小声で言った。

「何か倒す方法があるはずだ」

 また奴隷は誰も見ていないことを確認すると

「誰もあの3人を殺せないよ」

 と言った。僕はエオスとイナンナとエレシュキガルがいる大広間の掃除を任されることになった。広間にある長いソファにエレシュキガルとイナンナとエオスが寛いでいる。エレシュキガルはスカートの下から奴隷を突っ込ませて陰部を舐めさせているし、イナンナは難しそうな本を読んでいるし、エオスは何か小さな虫籠の様なものを傍らに置いてぼっとしている。エオスの虫籠が気になったので僕は床をモップで掃除しながら3人に近づいた。かなり近くまで来ると虫籠から音が聞こえた。良く聞くと人の声だった

「お許しください。お許しください」

 という小さな声や

「嫌だ。嫌だ。死にたくない。食べられたくない」

 という小さな声が聞こえた。エオスが虫籠の蓋を開けた。そして、中のものを取り出した。中から出て来たのは小さい人だった。8センチ位の服を着ていな裸の小さい人である。

「お許しください。お許しください」

 とエオスが手に持った小さい人は呟いていた。エオスは何事も無い様に小さい人を口の方に持っていった。

「嫌だ。死にたくない。死にたくない。ああ……」

 バリという小さな音と共に小さい人の頭が無くなった。そして、バリバリとエオスは小さい人を食べていった。エオスの歯には血がびっしりと付いていた。アトレイデは思わずモップを落としてしまった。ソファに座っている3人は僕に視線を映した。落としたモップをすかさず拾うと、僕は床掃除に視線を戻した。

 エオスはポケットからベルを取り出すとベルを鳴らした。すると広間の遠くの方で大きな蓋つきの少し大きな盥を乗せた台車を押した黒いマスクを付けた奴隷がやって来た。台車の持ち手には紫色に光る部分がむき出しになったランタンの様なものを結び付けている。奴隷が盥の蓋を取るとエオスは下半身に来ているものを全て脱ぎ盥に跨りしゃがんだ。そして、そこで排便した。

(こいつら……)

と僕は呆れた。エオスを3つの便を出すと、排尿した。便の匂いが広がるかと思ったが、なんとラベンダーの匂いがすることにアトレイデは驚いた。

(恐らく紫色に光るカンテラみたいなやつだな。便の匂いに反応するとラベンダーの匂いを放つのだろう)

と僕は推理した。

「ふう。すっきりした。おい、お前、私のお尻を舐めなさい」

 と黒いマスクの奴隷に向かってエオスはいい、お尻をマスクの奴隷に突き出した。

「はい……」

 とマスクの奴隷は言うとエオスのお尻の穴に口を近づけていった。

「そうよ。しっかり舐めて綺麗になさい」

 エオスはそう言うと意地悪く笑った。奴隷はひたすら舌でエオスの尻穴を綺麗にしていた。暫らくすると

「もういいわ。紙をちょうだい」

 とエオスは奴隷に言うと奴隷はポケットから紙を取り出した。そして、エオスの尻穴を綺麗に紙で拭いた。さらに、別の紙でエオスのアソコを拭いた。エオスは下半身に着ていたものを着直すと僕の方を向いた。僕は視線を反らした。エオスは僕に近づくと

「お前にいいものを見せてあげるわ」

 といった。

「いいです」

 と言うとエオスは

「絶対見てもらうわよ。アトレイデ」

 とエオスは笑った。僕はエオスに従うとエオスは地下室の様な所に連れていった。ラベンダーの匂いが充満している。ある扉の前に僕は連れて行かれた。扉の両側の壁には紫色に光る部分がむき出しのランタンの様なものが2つ吊るしてあった。

「覗いてごらんなさいな」

 とエオスが言う。僕は扉の窓の部分を開けて中を覗いてみた。部屋の奥のベッドでやせ細った体をした男が虚ろな顔して下を眺めている。部屋の床はヘッドが置かれた床は水平だがそれ以外は少し傾斜が付いていた。床に何か落ちている。人糞である。

「中にいるのは豚よ。今はまだ食べてないけどいずれ私とイナンナとエレシュキガルの糞を食うことになるわ」

 僕は吐きそうになり思わず口を押さえた。そこにイナンナかエレシュキガルが大便と小便をしたのだろう、糞と尿が天井の穴から落ちて来た。部屋の中にいる男は臭そうな顔した。強烈そうだ。

(人のすることじゃない……)

 僕は心には怒りが燃え始めていた。

「お前も、ああなりたくなかったら大人しく言うことを聞くのね」

 とエオスは言うと笑いながら立ち去って行った。

(俺に力があれば……)

 と僕は泣きそうになった。

(エレシュキガルといいエオスといいとんでもない屑野郎だ。イナンナも屑野郎に違いない)

 と僕は思った。暫くして僕は、大広間の掃除の続きをする為に地下室を後にした。一日の雑務が終り、僕は自分の部屋に戻っていった。

(ふぅ。どうすれば奴らを倒せる)

 と僕は思考を巡らせた。

(いや、まず、敵を知らなければ……)

 僕は敵を知ることにした。次の日も僕は雑務をやらされることになった。通路の掃き掃除が終わり大広間の掃き掃除をしようと思い大広間に入った。イナンナとエレシュキガルとエオスがソファに座って酒を飲んでいた。ソファの前の机には大量の酒が置かれている。さらにその前に、人が寝られる位の透明な長方形の箱の中に黒いマスクを付けた奴隷が中に入って寝ている。

(なんだあれ)

と僕は近づいた。さらに良く見ると箱は顔部分に穴が開いており、その穴の上に座る部分に大きな穴のあいた足の長い椅子が置かれていた。傍にはゴミ箱と紙の束があり、奴隷が寝ている箱の中には少し黄色い液体が溜まっている。

「出るわ」

 とイナンナが呟くと穴の空いた足の長い椅子の前に立った。

「おしっこで溺れ死ぬってどんな気持ち?」

 とイナンナは厭らしく笑った。そして、ドレスの下から下着を脱いで椅子に座り、排尿した。

(あいつら頭がおかしい!)

 と僕は心の中で叫んだ。イナンナは排尿し終わると

「あらアトレイデ、おはよう」

 と挨拶し、紙で陰部を拭き、傍らのゴミ箱に捨てた。下着を上げて僕に近づくと

「箱の中で寝ている奴隷はね、逆らったから殺すことにしたの。アトレイデ、お前も逆らったらこうだからね」

 とイナンナは笑った。

「ねえ、アトレイデに手足を付けておくのは危険じゃないかしら? 手足をもぎ取ってダルマにするのも面白いと思うわ。私は、その方が興奮する」

 と言うとエオスは厭らしく笑った。僕は悪寒がした。

「それも悪くないわね。お前には正直に言うと種さえ作り出すことが出来ればそれでいいわ」

 とイナンナがいった。

「興奮してきた。オナニーする」

 とエレシュキガルは机にある白いベルを鳴らした。向こうの方から黒マスクを付けていない奴隷がエレシュキガルの方にやって来た。エレシュキガルはスカートのしたから下着を脱ぐと

「お前の舌で私の子宮をかきまわせ」

と奴隷に言った。奴隷は

「はい」

 と言うとスカートの中に顔を突っ込ませて陰部に口をくっつけた。

「あっは、いいぞ。子宮がかきまわされる」

 とエレシュキガルはよがった。

「気持ちよさそうね」

 とイナンナが下着に手を突っ込み自慰しながらいった。

「アトレイデ。こっちへ来なさい」

 とエオスは言うとスカートの上から下着を脱いだ。僕が傍までくると

「後ろから攻めて。ちゃんと中に出しなさいよ。子供……欲しいから」

 エオスがそう言うと僕のズボンと下着を下に下げた。エオスは僕のペニスを扱くと僕のペニスは勃起した。

(なんなんだ。また自分の意思とは関係無しに立ったぞ)

 と僕は思った。

「攻めなさい」

 とエオスは僕に向かって尻を付きだした。

(やるしかないか……)

 と僕は覚悟を決めた。エオスの陰部に自分のペニスを突っ込んだ。

「あん。大きいわ。激しく攻めなさい」

(早く終わらせよう……クソ!)

 と僕は思うとエオスの尻を両手で掴んだ。そして、激しく突いた。

「はあん、いいわ。もっと攻めて、激しく突いて、腰降りなさい」

「終わった次は私ね、アトレイデ」

 とイナンナは激しく自慰しながらいった。

(クソ!クソ!クソ!クソ!クソ……)

 と僕は激しくエオスを攻める。

「いいわ。はあん、あん、攻めて、そして、中に出して、種付けして! 孕ませて!」

 段々と僕は心地よくなっていた。

(こんな奴との子供なんか欲しくない!)

 と僕は心の中で叫んだ。僕は尚も激しくエオスの子宮を激しく突き攻めた。何度か僕が腰を振った辺りだろうか

「イクイクイク」

 とエオスが絶頂にたしようとする時、僕も絶頂に達しようとしていた。

(ああ……クソ、出る)

 と思った瞬間、僕は射精した。

「あはん!」

 とエオスが声を上げた。エオスは僕のペニスを陰部から抜くとソファに座った。恍惚とした満たされた顔していた。

「次は私の番よ」

 とイナンナ言うと僕に近づき、ペニスを扱いた。ペニスはまた勃起した。イナンナは僕のペニスを勃起させるとソファに座り股を大きく開いた。

「入れなさい」

 とイナンナが言うと僕はワギナにペニスを思いっきり入れた。

「あはん、いいわ、あん、もっと突きなさい」

(とっとイってくれ)

 僕は心の中で叫んだ。僕は必至で腰を振った。早く終わる様に必死で腰を降り続けた。

「ああん。もっとよ!もっと!もっと激しくして」

 イナンナは胸をもみ始めた。僕は段々心地よくなっていった。暫くしてアトレイデは絶頂に達そうとしていた。

「ああああん。イっちゃいそうよ。ああん。イク」

とイナンナが言うのと同時に僕はイナンナの中に射精した。

「ああ……イっちゃた……子供……どうしようかしら……」

とイナンナは呟く。

(頼むからやめてくれ)

 と僕はここの中で呟いた。今日も僕の一日の雑務が終わった。イナンナ達は清潔づきなのかどうかわからないが、城にいる奴隷達に毎週欠かさず風呂に入る様に命令している。城の大浴場に入るとネモは湯に浸かった。他の奴隷達も湯に浸かっていた。奴隷達は僕の容姿に良く見とれていた。そして、今日も僕の顔に意識が集中する。

(はあ、毎日、あの3人の顔を見なくちゃならないのか)

 と僕は思うと憂鬱になった。大浴場の中にはシャワーと水道があるので僕は段になっている所に置いてある瓶の中のシャンプーを手に取って頭を洗い、段に置いてある石鹸で体を洗うと大浴場を後にした。そして、自分の部屋に入ると頭を良く乾かしベッドに横になった。

(明日も最低の一日が来る)

 と思うと僕は心底嫌になった。また、一日が始まり僕は雑務をやらされた。

             





 

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