第8話 SPC異能者・異種族犯罪対策課7
「
よって天人が発言し行ったのは流派の構えであり技ではない。
さらに、「地天変化流」の真の
この流派は、どういった状況であっても絶対の対処を目的として
基本的な流派の伝授にはこうした状況に応じた行動を全て
天人が今回発言したのは「
「
天人は言って、
「
現在天人が足を着けているのは保健室の天井だ。天人にとって現在地面が天井になっている状態にある。したがって、天人は本来地面に当たる場所に飛んだのだ。
この技は本来自身よりも高所にいる相手に対し使用する。ビルの四階まで
飛んだ天人はクリスの背後に着地する。
クリスは着地の音と風で天人が背後に着地したことを
クリスはこれにより背後の天人を刺したと思い込んだ。しかし、クリスが眼前で目撃したのは信じられない光景だった。
「
そう聞こえたと同時、確かに背後にいた筈の天人がクリスの正面にいた。
「地天変化流― 一ノ型『迅』」はこの流派の特殊な移動法を用いる剣技であり、瞬時に相手の
天人は着地した際
中国武術の一種「
ここまでは相手の正面への移動であり、この技の本当の攻撃はこれからである。
クリスの背後に着地してから瞬時にクリスの正面に移動した天人は、移動した勢いを殺さず残したまま抜刀した。
クリスの右
SPCは警察組織の一つである為、事件の犯人は人命に関わらない限り生かして捕らえなければならない。
またこの場にはマリアも居る。一一歳の少女に人が血を流して死に行く様を見せまいとしての
刀背打ちとは言え、天人が回転した勢いを上乗せされた
クリスは白目を
「クリス・バーナード、
言って天人は背後に視線をやって紫愛莉が他二人を拘束しているのを確認すると、ヴェルナードに連絡を取り、マインの方も片付いたと知る。そして自身が事件の
マリアはというと、犯人が確保された安心感からか座り込んでしまっていた。天人はそんなマリアが心配になり、マリアの元へ行く。
「怖かったか?」
しゃがんでマリアと視線を合わせた天人の問いに対しマリアは、
「天人が来るって信じてたから平気」
天人の顔を見て完全に
「そうか」
天人もマリアが無事であったことに安堵して微笑み、マリアの頭をくしゃくしゃと
そんな微笑ましい空間が生まれてしばらく経つとCSIとFBIの職員が現場に到着した。天人は犯人達をCSIとFBI、事後処理を紫愛莉に任せ、天人は大変な騒動があったにも関わらず微笑んだマリアを心配に思い外へ連れていった――
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