第3話~マーケット~

裏通りを抜け、表通りに出ると、そこには巨大な商店街、「マーケット」があった。食べ物、衣服、芸術品、種類を問わず多くの品が売られている。


「人が、こんなにたくさんいる…」


「ここではこれくらい日常よ、まずは、あなたの服を買いに行きましょ。」


「そうだね、お願いするよ。」


私はノタに手を引かれ、服屋へと足を進めた。


ノタに連れられてたどり着いた店の前で、私は声に出してしまうほど呆気にとられていた。


「お、大きい…そして高そう…。」


「さぁ、早く入るわよシエル。」


「あっ、ちょっ!」


ぐいぐいとノタに腕を引っ張られながら私は店内にはいった。中に入ると、店の外見から感じられた圧倒的な高級感に負けないほどの輝きを放つまるで宝石の様な衣服がシエルの目を襲った。


「ノタ?ねぇノタ?この服田舎出身の私でも分かるくらい高いんだけど…他の所にしない?」


「何言ってるのよ、シエルは私の旅の仲間なのよ?いつまでもそんな格好させていたくないわ。それにあなた顔も可愛いいんだからもっとお洒落しなさい。」


「そ、そんなぁ…せめて動きやすい服にして…」






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そして歌姫は竜と踊る Bionic @Bionic

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