畸形のルニア
あしゃり
『畸形のルニア』
良いかいルニア? 大切な事だからよく聞くんだよ。
一度しか言わないけど、きっと大丈夫、君なら憶えられるから。
絶対に、この透明な板の向こう側には行ってはいけないよ?
ルニアの体じゃ息が出来なくなってしまうからね。
いきができない……うーん、ちょっとだけ難しかったかなぁ?
それはね、ドンドン胸が苦しくなって、倒れちゃう事を言うんだよ。
ルニアの身体はそっち専用だからね、私達の世界じゃ適応出来ないんだ。
ええっ? いやー困ったなぁ、僕とまだ遊びたいってのは流石に無理だよ。
もう……そう泣かないの。眠るまでこうして、おしゃべりするからさ。
ええっと……、そう、ルニアはどうして自分が創られたのか知りたいのか。
難しいなぁ、最初は軍医として任官してきたんだけどね、偶然からなんだよ。
人手不足って言うか、終末思想というか、まぁ面倒ゴトが沢山あったからね。
ああゴメン、そういう事じゃないって…? え、ママとの話? ナレソメ?
女の子の成長は早いって聞くけど…、どうしてそんな言葉知ってるかなぁ。
そう、ママが昔してくれたんだね。だったら良いじゃないか、恥ずかしい。
やれやれ……とんだ
う、うっむ、そうだね、ママはほら、気の強い人だったから……。
ええ……?! そんな事も話しちゃったの…?? ったくぅ、あの馬鹿。
ごっほ、んん。まっ、概ねその通りだね。ママにチューされたのがナレソメだ。
それで僕達は――っは、長くって語り切れないや。まぁラブラブになったんだよ。
……チューするとラブラブになる? うん、そうだよ、その通りだよ。
ルニアはママに似てとても可愛いから、男の子なんてイチコロさ……。
ええ僕としたいの? ふふ、嬉しいけど駄目駄目。浮気になっちゃうからさ。
良いかぃ? ルニアが初めて好きになった男の子にしてあげなさい…。
その子と生きたいと、心の底から思えた大切な……相手にね。
ハッ…――ぅっ! わ、忘れないでね? とても大事な事だから。
……さぁルニア、もういきなさい。
パパはもう、……眠く、なって…きちゃったからさっぁ。
間違ってもこっ、この、これレレレレを越えて、っちにくぅな。
グッっぅォェ、んン゛ンェ゛ ぐ!ぐゥるなぁァぁ――――――ぁッ!!
ぎいて、き――いて、たのむ、ききなさい、ル゛ニア゛お願い、だ。
このジェルダーに入ってきては駄目だ、だめな゛んだよぉ……。
此処はっウッ――ぇぁ、私達用ぉに調整されでぃて、ぞれぼ寿命んぁンだ、
お前ァ畸形と呼ば――ゥゲッ…―ェ、とぃも傷付いていたのぉ知っ……。
ウ゛ぇ!! でぇえ゛えエぇえぇえ゛……ゲッ、ヴぉッ――…っ
げどザ、じがうんだよ、ぉ゛まえは“ジンガ”じぇ、“デギオウ”じだのざ。
だいぜんごォでぇえ゛……、あ゛じえでうまぇた、ボッグっぇらの……。
ぎぼぅ゛んぅんだ、るぅ……ニァ゛は、イっミ゛ぁぞぉダん――ぁから。
ぁは、いィ゛ご…だ、だぃずきだぅょ………ゥニア゛……ㇽ、に……ぁ――――
畸形のルニア あしゃり @Ashari-umai
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます