僕たちは神に挑む
@DNA
序章 九月一日
これは、僕のいや、僕たちの忘れられない物語である。これを読んでいる君に僕らは大事なことを伝えたいと思う。
今から書いてあることは僕らが生きた証であり、きっと君にとっても役に立つことだと思う。だから、絶対にこの本は大切にして欲しい。まずは、僕らの始まりから紹介しようか……。
~九月一日~
はぁはぁ、はぁはぁ
熱いアスファルトのうえを僕らは全速力で駆けていた。
そう、学校に寝坊してしまったのだ。理由はだいたい検討がついていて、終わらなかった課題を夜中、必死にしてなんとか終わらせようとしたということと目覚ましのアラームをいれ忘れたのが原因だと思う。
そのせいで、友達との待ち合わせにめちゃくちゃ遅れてしまったのだ。
そして、今に至る。
「急いで!!早く!!」
声の主である横須未来。通称みっくんはこんな俺(クズ)が来るのを律儀に 待っていてくれたこんな俺の唯一無二の親友だ。
まあ、こんな俺とは違って学校中の人気者だからよくこんな俺と一緒にいるよな~と、たびたび思う。
にしても、そろそろヤバいな。学校自体は、たいして遅刻に厳しくないのだが……。
みっくんが生徒会役員である以上。こんなことで生徒や先生からの信用を失うとかわいそうだからな。が
急ぐか。そう心に誓って俺は勢いよく校門に向かって駆けた。
「なんとか間に合った~」
みっくんが安堵のため息をつく。
「次、遅れたら先に行くからね。」
そう、みっくんは言うが実際この言葉も何回も聞いて一度も俺を置いていったことがないのがみっくんのいいところだと思う。
そして、教室のドアをガラガラと開けて席に着く。
そして、いつもの日課にしている先生が入って来るまでの読書タイムを始める。
けど、この時はやく気づくべきだったんだ。
グラウンドで起こっていた異変について。
文庫本が四分の三まで、 読み終わったときみんなが騒がしくなり始めた。
そう、先生が待てど暮らせど入って来ないのだ。
先生たちが、職員室でちょっとした話し合いをすると昨日の帰り際に言っていたけれど……。
いくらなんでも遅すぎる。もうそろそろ、一時間目が始まるところだというのに。
そうして、キーンコーンカーンコーンという機械音とともに一時間目が始まったのであった。
僕たちは神に挑む @DNA
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